おぢばにおかえり
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第十八話 プールですその七
「そうだったわね。そういえば」
「そうよ。だからそういうのは安心していいわ」
「わかったわ」
「けれど。まあそれでもね」
そのうえで言葉は続きます。
「私達もあれだけれどね」
「まあ部屋によってはね」
「随分ね」
女の子が奇麗好きだと思うのはかなり甘い考えです。男の子も女の子も同じ人間です。ですから。汚い場合はとても汚いのです。とりわけ女の子の場合は。
「教室じゃとても言えないことがねえ」
「そうよねえ。おトイレなんか」
「お風呂場でも」
これ以上は言えないです。とても。
「まあそれは置いておいて」
「そうそう」
「内緒内緒」
男の子も教室の中にいるのでこれで話を止めて。別のお話になりました。
「駅前のミスタードーナツどう?」
「いいんじゃないの?」
お話は食べ物に関するものになりました。
「甘いし美味しいし」
「そういえばうちの詰所の人で」
私はふとあることを思い出しました。ミスタードーナツと聞いて。
「あのドーナツでワインやる人おられるわ」
「えっ、ドーナツで!?」
「ええ。甘口の一・五リットル千円のでね」
かなり安いそうです。ワイン、というかお酒は飲まないんではっきりとはわからないですけれど。お父さんは何か時々そうしたのを飲んでるような。
「飲まれてるけれど」
「またそれは随分変わった趣味ね」
「そうね」
「変わってるの、やっぱり」
「ドーナツでワインはないでしょ」
一人がはっきりと言いました。
「合わないとか云々以前に」
「ドーナツだと紅茶かコーヒー?」
それがオーソドックスだと私も思います。まあその辺りは人それぞれですけれど。
「そういうところよね」
「サイダーやコーラは合わないかしら」
私はどっちかっていうと紅茶です。甘いもの大好きでドーナツもよく食べるんですけれどやっぱりドーナツには紅茶だと思います。しかもミルクティーを。
「それはちょっと」
「サイダーやコーラはね」
「やっぱり合わないわよね」
「それはどっちかっていうとあれよ」
甘いものに関するお話は続きます。
「スナック菓子とかあっちの方に合うわよ」
「そっちなのね」
「違う?私はそうなんだけれど」
「言われてみれば確かにね」
「そうよね」
皆私の言葉に納得してくれました。けれどそれだけではなくまだお話は続きます。
「それでさ」
「ええ」
「そのドーナツでワイン飲む人だけれど」
「ええ、その人ね」
「一体どんな人なの?」
話はそちらにまた戻ります。その人についてです。
「普通ワインでそれはないんじゃないかしら」
「ワインっていったら」
何故か皆お酒の話に詳しいです。どうしてでしょうか。
「あれじゃない?赤だったらスパゲティとかお肉とか」
「白だったらお魚とか?」
「チーズとかハム、ソーセージはどっちでもいけるわよね」
「そういったのはね」
また随分と詳しいです。飲んでいるわけでもない・・・・・・と思います。それはまあ誰でも色々とあってこっそりと飲んでたりしますけれど。
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