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歌集「春雪花」

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 初雪の

  声を聞きなば

   恋しさの

 降りてや想い

    胸を焦がしつ



 あちらこちらで初雪が降ったと聞き、もう本格的に冬を迎えるのだなと…何だか寂しい気持ちになってしまう…。

 彼に会えずに過ごす四季はとても侘しく、冬ともなれば尚更…恋しい気持ちが増してくるもの…。

 そんな想いが胸を焦がさせ…彼への想いをより強く抱かせる…。



 寒空に

  紫煙くゆれば

   影もなく

 うつすは淋しき

    夜半の月かな



 仕事の合間に煙草を吸いに出ると、雲間から輝く月が顔を出していた。

 冬の寒空に浮かぶ月…煙草の煙は影もなく消え行き、後には彼との思い出が見え隠れした…。

 ここで思い悩んだところで意味もない…。

 淋しさだけを私に抱かせた…そんな冬の夜の月であった…。



 
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