ポケットモンスター 急がば回れ
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15 グリーン対シルバー
警備員「私は真面目な警備員。
はー喉が渇いた。
おっとそっちは今、通行禁止だよ」
グリーンはヤマブキシティへ行こうとしたが警備員に止められたので、仕方なく地下通路からクチバシティへ行くことにした。
グリーン「ここがクチバか。
早速ジムに挑戦だぜ!」
クチバジムに来たはいいものの、仕掛けを解かないとジムリーダーのいる部屋には入れない。
グリーン「カイリキー、メガトンパンチ!」
仕掛けもろとも壁が破壊された。
マチス「ヘーイ! プアリトルキッド!
壁をブレイクしてはダメダメネ!
キチンとトリックをクリアしてくるヨー!」
グリーン「トリック?
そんなのどうでもいいから俺とバトルしろ!」
マチス「何でもかんでもパワーで解決できると思ったら大間違いネ! バーイ!」
マチスがリモコンのボタンを押すとグリーンの足元の床が抜ける。
グリーンは地下に落ちてしまった。
グリーン「ちくしょー!」
そこは自然にできた洞窟には見えなかった。
人工でもない。ポケモンの掘った穴である。
暗い穴を進んでいくと2番道路に出た。
グリーン「そうだ、トキワのジムリーダーを倒すの忘れてたからちょっくら行ってくるか」
トキワシティに着く。
見覚えのある風景である。
しかし見覚えのない建物があった。
グリーン「トレーナーハウス?」
ヒカル「まだオープンしたばかりでバトル施設はできてないけどね。
今は傷ついた野生のポケモンとか、トレーナーが逃がしたポケモンの保護をしてるんだ。
君はトレーナーかい? 里親を探してるポケモンもいるよ」
ポケモンたちがゲージに入っている。
看板にはニックネームや親の名前、捕まえた場所などが載っている。
グリーン「俺は弱いポケモンには興味ない」
ヒカル「シルバー君みたいなこと言うなあ」
グリーン「シルバー?」
ヒカル「このトレーナーハウスの創設者の息子だよ。
ちなみに創設者はトキワのジムリーダーさ」
グリーン「忘れてた! ジムリーダーを倒さねーと!」
ヒカルは急いで行こうとするグリーンを止める。
ヒカル「待って、トキワジムには今は誰もいないよ」
グリーン「本当か?」
ヒカル「ジムリーダーは滅多に帰ってこないんだ」
グリーン「くそっ!
クチバのジムリーダーといい、どいつもこいつも俺との勝負を逃げてるのか?」
シルバー「だったら俺が相手になってやろうか?」
グリーン「誰だお前は!」
赤い髪の少年が現れる。
歳はグリーンより少し下である。
ヒカル「彼がシルバー君だよ」
シルバー「お前弱いくせにジムリーダーに挑戦する気か?」
グリーン「何だと? 試してみるか?」
シルバー「俺は弱い奴と勝負するほど暇じゃないんだよ」
グリーン「さっきと言ってること違うぞ」
シルバー「そこまで言うなら相手になってやる」
グリーン「何言ってんだお前」
ヒカル「バトルするなら外でやってね」
シルバーはモンスターボールを投げる。
図体のでかい怪獣のようなポケモンが現れる。
グリーン「サイドンか。
いけっ、ラッタ!」
シルバー「弱そうなポケモンだな」
グリーン「見た目で判断したら痛い目みるぜ!
ラッタ、冷凍ビーム!」
サイドンの足元から凍りついていく。
グリーン「どうだ動けないだろ!」
シルバー「動く必要はない。
サイドン、地割れ!」
ヒカル「まずいっ……逃げて!」
突然大きな地震が起こる。
震源のサイドンにまとわりついていた氷が砕ける。
地面に亀裂が走っていき、それはラッタを狙う。
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