ポケットモンスター 急がば回れ
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13 グリーン対カスミ
グリーン「くそっ、レッドの奴はいなかった……」
グリーンはお月見山を抜けてハナダシティにたどり着いた。
グリーン「もう先に行っちまったのか。
しかし、あの黒い服の奴らは何だったんだ? ロケット団とか言ってたな。
まあいい、奴らを上手く出し抜いて化石を手に入れたことだしな。
早いところこいつらを回復させてやらないと」
ポケモンセンターに着くと早速手持ちのポケモンを回復させるため受付に預ける。
ハナダジムが近くにあるとのことで、手持ちを引き取ると急いで向かう。
そしてジムに入ってすぐ、ポケモンの銅像の台座に刻まれた名前を確認する。
グリーン「やはりな……」
ジムリーダー認定トレーナーの刻まれた石板。
そこにはレッドの名前があった。
グリーン「待ってろよ、レッド!」
待ち受けるトレーナーたちを蹴散らして奥へ進んでいく。
カスミ「あのね、君!
ポケモン育てるにもポリシーがある奴だけがプロになれるの!」
グリーン「いきなり何なんだこの女は」
トレーナー「ハナダジムのジムリーダー、カスミだ」
カスミ「あなたはポケモン捕まえて育てるとき何を考えてる?」
グリーン「相手を完膚なきまでに叩きのめすことしか考えていない!」
カスミ「私のポリシーはね……
水タイプポケモンで攻めて攻めて……攻めまくることよ!」
グリーン「御託は要らねえ。勝負だ!」
レフェリー「使用ポケモンは3体。
手持ちが3体以下の場合は手持ち全て。
使用できる道具は挑戦者は無制限、ジムリーダーは4つまで。
ジムリーダーは挑戦者のバッジの数により定められたポケモンを使用すること。
使用できるポケモンがいなくなったら負け。
反則行為は即失格」
カスミ「あんた、バッジは幾つ持ってるの?」
グリーン「1つだが、手加減なんかしなくていいぜ!」
カスミ「そう……せいぜい楽しませてね!」
レフェリー「始めっ!」
グリーン「いけっ、ニドキング!」
カスミ「いくわよ、ヒトデマン!」
ヒトデマンはモンスターボールから出てくると同時にプールに飛び込む。
カスミ「水のフィールドで地面タイプのポケモンを出してくるなんて、相性ってものを知らないのかしら?
それともただのバカ?」
グリーン「いいから来い」
カスミ「ヒトデマン、バブル光線!」
ヒトデマンはプールサイドのニドキングに標準を合わせる。
連続して発射される泡を次々と受ける。
ニドキングはその場から一歩も動かない。
カスミ「ほらどうしたの?
水が怖くて動けないのかしら?」
グリーンは何も命令しない。
カスミ「フィニッシュよ!
ヒトデマン、バブル光線!」
ヒトデマンの攻撃は更に勢いを増す。
グリーン「ニドキング、我慢を解け!」
怪獣のような体型からは考えられないほど素早く跳ぶ。
バブル光線を掻い潜り、水面から出たヒトデマンの一角にターンをしながら尻尾を打ち込む。
遠心力と体重の加わった攻撃は、掠っただけでヒトデマンをプールから掬ってジムの壁に叩きつける。
ヒトデマンはずるずると落ちてきて動かなくなった。
レフェリー「ヒトデマン、戦闘不能! ニドキングの勝ち!」
カスミ「へぇ……やるじゃない。
不利なタイプで勝っちゃうなんて、こないだの赤い帽子のあいつみたいね」
グリーン「またレッドの話か。
俺の前を飛び回りやがって、目障りな奴だ……
その前にこの女を片付けてやる!」
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