緋弾のアリア 転生者はハートネット
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第1巻……動き出す緋色の運命
1.2弾 新生活と初陣と……リサ編
前書き
後半に当たるリサ編です!
はい、リサです!
リサは現在、廃ビルの最上階の遮蔽物の裏に隠れて愛用しているブローニングM1918……(以下BAR)の弾倉交換しながら頭を少し出して……すぐに引っ込めます。
バチッ!
……はい、現在リサは狙撃手と撃ち合いをしています。
遮蔽物の影に隠れながらリサは狙撃手の死角に飛び込んで距離を縮めて行きます。
ジグザグに動き、正確に捉えられないように走り遮蔽物に飛び込みます。
「ハッ!」
遮蔽物に飛び込みながら弾幕を張って牽制しまして……相手の狙撃を阻害。
リサは肩から転がるように着地しつつ遮蔽物の影に転がり込みます。
しかし、このままではジリ貧ですね……打開策は……!そうでした、リサにはあれがあったのです!
集中して……
「……ンゥッ!ワンッ!」
リサのヘッドドレスを押しのけかねない勢いでピョコッとリサの頭にはご主人様曰く……ケモ耳(だったでしょうか?)が生えてきます。
このケモ耳は狼の耳ですので聴力に優れているのです!
ピコピコと耳を傾けて首を傾げて……相手の位置を探ります。
ムムム……どうやらポイントを移動してしまったみたいですね。
ならリサも移動して……接近戦に持ち込みます!
BARを背中に背負い、スリングを締めて……むぅ、胸が支えてしまいます……が気にしてられません。
遮蔽物を楽々と飛び越えて、リサは音のする方へ疾駆します。
遮蔽物の影から覗く銃口、相手の狙撃手は引き金に指をかけています!
リサに狙いを定めて引き金を絞る……しかし!
「ぐぅるぉうっ!」
放たれた弾丸はリサの眉間に一直線!
でも直前に、リサは疾走しながら遮蔽物を蹴り跳躍して弾丸を回避!
一気に相手との距離を詰めさせてもらいます!
宙でくるくると縦回転しながら、相手の頭上に落ちながら……その脳天めがけてカカト落としを繰り出しました。
これってサマーソルトって技でしたっけ?
ガッ!
当たる寸前に相手はM700のストック部分を縦にして凌ごうとされましたが……甘いです!
ストック部分を蹴ってさらに跳躍しながらBARのスリングを緩めて腰だめに構えます。右手で腰のホルスターからコルト・ガバメントを引き抜いて……
「チェックメイド!……なんちゃって」
リサの一斉射撃が相手の生徒に降り注いで……
「きゃっ!?」
小さな悲鳴と共に相手の狙撃手は過剰な弾数……36+8発のゴムスタン弾を全身で受け止められたために気絶されました。
……ふぅ、リサはケモ耳をもう一度ピコピコさせて安全を確認して……相手の狙撃手を捕縛用ロープで縛らせてもらい、タグを頂きます。
これで捕縛完了ですね。
耳を元に戻して索敵……「サーチ&ですとろい」でしたっけ?ご主人様、リサに言葉を教えてくれるのはいいのですが……物騒な言葉を本当によく教えてくださりますね。
ご主人様ご本人がこの場にいらっしゃらないため愚痴の言いようがないのですが。
ガバメントの弾倉交換しながら、リサは階段を降りて辺りを警戒。BARのスリングを締めてガバメントを構えます。
背後、左右、正面の順で警戒しつつ、室内にある遮蔽物に隠れながら索敵を繰り返します。
倒した相手のタグは頂けないルールだったのでリサの持つタグはあの狙撃手物しか持ってません。
袖をめくって手首のご主人様からもらった白金のバングルモデルな腕時計(ブルガリでしか?)の文字盤を確認すると……残り時間は20分ですかね……。
狙撃手に手こずって時間を掛け過ぎましたかね……リサもメイドとしてまだまだ未熟だということなのでしょうか……お師匠様のような「M E I D O」への道はまだまだ険しそうです。
時間が勿体無い……ので、索敵を継続します……む!
抜いていたガバメントを構えなおしアイアンサイトの先に男子生徒2名を確認しました!
「へぇー……メイド服見たいな防弾制服か……君、転校生かなんか?」
「めっちゃ美人だな!」
じろじろとこっちを見てくる男子生徒2名に私はガバメントを挨拶よろしく発砲します!
ダァンッ!
……あ……ゴムスタン弾じゃなくて実弾間違えて込めちゃいました。
「うぉ!?」
「ぬわッ!?」
……反射的に銃弾を避ける男子生徒2名……
「す、すいません!」
すぐにスライドオープンにして薬室から実包を弾き出して、弾倉交換。
「……流石に焦ったよ!?」
「そうだった……これ実戦形式の試験だったよね!ナンパしてる暇じゃないってな!」
相手のお二方は、慌てながら胸元から拳銃を抜いてます。
その隙にリサはスリングを緩めてBARを構えます。ガバメントはホルスターに収納しました。
「BARだと!?」
「モダン・アンティーク自動小銃!?」
よくわからないことを仰られていますが、構わず引き金を絞り10連射して走りながら弾幕を張り、右の男性と距離を詰めます。
「アバババアァァ!?」
「兄貴ーッ!?グフォボァラ!?」
隣の男性が気を取られている隙にBARを横薙ぎに振り回して横腹を勢いよく銃身でぶん殴ります!
吹っ飛ばされた男子生徒と銃撃をモロに受けた男子を縛って二つのタグを頂こうと手を伸ばすと……複数の殺気!?
慌ててバックステップでその場がら飛びのいて距離を取り、そのままBARで射撃しつつ全弾撃ち尽くしながら後退。
さっきまでリサのいた場所にはいくつもの着弾の痕跡がありました……弾頭はゴムなのであらぬ方向に跳弾していったのか見当たりません。
遮蔽物に隠れてスグに弾倉交換してリサは物影から様子を伺います。
厄介な……足音の数は3、4人でしょうか……?
「なかなか勘が良いみたいねぇ……」
リサは、エプロンスカートのポケットからコンパクトを出し、物影からゆっくりと出して状況を確認すると……相手の生徒の数は3人……全員女子生徒ですね。
「出ておいでよー。時間ないよー?こいつらのタグもらっちゃうぞー?」
……明らかに誘ってますね……リサの隙ができるのを見計らって仕掛けてきたようですし。
再びエプロンスカートのポケットからご主人様に頂いたルーン護符を出したリサは同時に出した「魔石ライター」でルーン護符に着火します。
ルーン護符は魔力充填されていれば魔術使いでなくとも、魔石ライターで火をつけることで効果を発揮させることが可能なのです!
リサはタイミングを計り、遮蔽物から飛び出して……ルーン護符を床に叩きつけて起動させます!
燃え尽きた護符から効果が発揮されて……高さ200cm、幅150cm、厚さ30mmの氷壁がリサの目の前に生成されました。
そこに飛んでくるゴムスタン弾は全て弾かれて、跳弾。厚さ30mmの氷の壁をゴムスタン弾で抜くことができるわけもありません。
しかし、この氷壁は効力が20秒。その効力が切れた直後にリサは飛び出して右手で抜いたガバメントをぶっ放しながら牽制、一人の手を撃ち拳銃を弾き飛ばすと……BARを振り回すように腰だめに構えて引き金を絞り、近距離で弾幕を張ります。
「ンゥッ!」
リサは腰を落として息を止めてBAR、その全自動射撃の反動に耐えます。
1人の腹部に、1人の腕にゴムスタン弾が直撃。痛みに悶えるその人たちを無視して弾幕をくぐり抜けできた人の左手に抜かれていたナイフを右手のガバメントで弾き飛ばして回れ右しながら彼女の横腹に薙いだBARの銃身を叩き込み、吹き飛ばします。
そしてそのまま背後から迫っていた伏兵の鼻先に銃口を突きつけ寸止めです。
「よろしければ、貴女のタグ……いただけませんか?」
「は、はイィ……」
顔面蒼白でその場にへたり込む女子生徒からタグを受け取り、倒した生徒さんのタグをいただいた後に彼ら彼女らの手当てをして捕縛させてもらいました。
そして、試験終了のブザーが鳴り……後にリサはAランクの武偵にめでたく登録されました!良かったのです!
◯
……しかし、ご主人様はSランク武偵になっていました……ってええ!?ビルに潜んでいた試験官全員を倒した!?
何でしょうか、この激しく追い抜かれた気分は……ええい!それならリサもいつかSランク武偵になってみせますとも!
そして、リサは衛生科 武偵ランクAに。
ご主人様は強襲科 武偵ランクSの成績で編入が決まりました……この先、リサはSランクを目指して……ご主人様の……天道・ハートネット・ハヤト様の相棒となれるよう、リサは尽力してまいります!
「では、お久方ぶりに……リサにお情けをくださいまし、ご主人様!」
「あ、いや……待ってくれリ……アーッ!?」
(続く)
後書き
結局ハヤトは食われる(意味深)運命なんですよね。
どうも、蓮です。
と言うわけで早くあたしを出せとアリアさんに銃を突きつけられながら更新頑張ってます(違
では次の話で会いましょう!
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