ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版
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修学旅行はパンデモニウム
家族旅行前×グレモリー家でのお茶会
現四大魔王を、ハリセンで叩き殴って元に戻した後の事だった。次元の狭間本家にいたアグニ達を人間界本家に呼んだ。主に女性陣は、デパートや服屋や下着が売ってる場所に行く為だそうだ。本来なら学校があるけど、家の用事との事で修学旅行前から嘘の休みを取った。ちなみにソーナも休んだが、休む理由を家の伝統行事の為にしたのでまるで家族のようにワクワク感を持ちながらだったな。
去年、学校行事で行ったが今回はプライベートで行くからなのだろうな。恋姫チームはメイドオフにしているからか、次元の狭間本家にBSメイドを半分にして転送させた。主に家の掃除とか、何かあったら連絡するようにと伝えてある。今回人数が多い為、京都には新幹線ではなく自家用ジェットで行く事となった。
京都には空港がないので、関西国際空港に降りる事になった。総勢76人なので、関西国際空港から京都の旅館までバス移動。しかも修学旅行前にはもう到着していて、どこに行くかは自由行動と伝えてあるのだ。俺と一緒に行くグループは、ヴァーリチームと黒歌とオーフィスとコーティとなっている。愛紗達も自由と伝えているので各々グループを作って行くようだ。
アグニは前四大魔王であるルシファー、レヴィアタン、ベルゼブブ、アスモデウスと元神のシャルロットと行くようだ。特にルシファー達は、バレるとマズイので黒の駒に新たな機能を更新させて男になるよう施した。この機能は前四大魔王と元神のみ使われる。魔力についても問題ない、黒の駒でカバーしてるので魔王と神クラスの魔力は感知されないようにしている。
そんな訳で、現在人間界本家にいるのは俺ら男だけで女性陣は、シャンプーやら化粧品やら服やアクセサリーとかを買いに行った。黒神眷属の旅行前に何故か俺は冥界にあるケルディムの家にいた。
何でも『兵士』以外は揃ったので、改めてリアスの両親に紹介する事になった。ケルディムは『兵士』役をリアスのゲーム時だけ、参加したらどうだ?と言われたが当然の如く却下した。
「将来的にはグレモリー領に北欧魔術の学舎を設立したり、悪魔の女性からヴァルキリーを輩出したりと新しい事業をしてみたいと思っております」
ロスヴァイセが自身の思い描いてる未来を語っていたが、ちなみにイリナもいた。天使なのに上級悪魔の屋敷に招かれる事は光栄であるとか言ってた。優雅に紅茶を楽しみながら世間話であるが、紅茶の茶葉はウチのオリジナルブレンドをちゃっかりとグレモリー家でも使っていた。
前回グレイフィアがメイドオフ時、飲んだ紅茶がとても美味しかったのでヴェネラナがウチが使っている茶葉が欲しいと言ってきたからだ。なので商売として、高級茶葉としてグレモリー家限定で売る事になった。
「ハハハ、ロスヴァイセさんは産業に関心をお持ちのようで、グレモリーの当主としては期待が膨らむね」
ケルディムは朗らかに笑っていた、まあ、産業に興味を持つ事は良いしなと思ったらヴェネラナがカップを置くと話題を変えた。
「そういえば一誠さん達二年生の皆さんは、修学旅行間近でしたね。確か日本の京都だと聞いています」
「そうだがまあ俺と言うより、黒神眷属全員で京都に家族旅行で行く事になっている。他の二年生とは、一緒には行かない事にした」
「まあそうなの!という事はサボりかしら?でもいいんじゃないのかしら。学生ではなく個人で行くのも、もしよければお土産を買ってきて欲しいわね。京野菜のお漬物が美味しかったわ」
「時間があれば買ってくるさ、それと有名な酒や京都で有名な土産を買うからな」
「一誠君が行かない理由はそれだったのか。一誠君達は、何日間京都にいるのかい?」
「一週間を予定しているから、祐斗達が行く前にはもう着いている。自家用ジェットで行く予定だ」
一週間と言ったら、ズルいと言ってきたアーシアとゼノヴィア。だがもう決定なので、今更変更は出来ないと告げてお茶会は静かに終わらせた。グレモリー眷属は、転移用魔法陣だが俺は空間を歪ませて帰ろうとした時だった。
グレモリー城に、サーゼクスが戻ってきたと聞いたので軽く挨拶に行く事となった。ミリキャスも行きたいと言ったので一緒に行くが、サーゼクスが戻る時に使う移住区の通路でサーゼクスと黒髪の客と鉢合わせになったが、よく見るとサイラオーグだった。
普通でも常に覇気が出ていたが、俺にとってはこんなのは微風みたいだ。紫色の双眸は、ギラギラと闘志に満ちている。
「お邪魔をしている。元気そうだな、リアス、兵藤」
「ええ、来てたのなら一言言ってくれてもよかったのに。けれど、そちらも元気そうで何よりだわ・・・・と挨拶が遅れましたがお兄様。ごきげんよう。こちらにお帰りになられていると伺ったのでご挨拶だけでもと思いまして」
「気を遣わなくてもよかったが、すまないね。ありがとう」
サーゼクスがミリキャスを抱きかかえながら俺らを微笑むが、ここに来たのはゲーム関連かそれともバアル領なのかな?
「ところでサーゼクス。何故ここにサイラオーグがいるんだ?」
「それはだね一誠君。バアル領の特産である果物等をわざわざ持ってきてくれたのさ。従兄弟に、気を遣わせてしまって悪いと思っていた所だ。今度でいいからリアスをバアル家のお屋敷に向かわせようと話をしていたのさ」
「俺は行った事は無いが、そう言う事か。それとゲーム関連もなのだろ?俺ら黒神眷属とのゲームについて」
「うんそうだよ。今度のゲームに関して、彼はフィールドを用いたルールはともかくバトルに関して複雑なルールを一切除外してほしいとの事だ」
なるほどね、俺の力や赤龍帝と白龍皇や別世界から来た者のイレギュラーを全て受け入れるって事か?こりゃ久々に俺の本気が出せるのか?と思った。
「サイラオーグ、俺達のイレギュラーな力を全て受け止めるつもりか?」
「そうだ。赤龍帝や白龍皇の力や俺達悪魔では知らない技術とかもな、黒神眷属の全力を受け止めずに大王家次期当主が名乗れるはずがないんでな」
ほう、それは宣戦布告とでも受け取っておこうか。気迫と覚悟は認めるが果たしてどうかな?こちらには真龍や龍神がいる。睨み合う俺とサイラオーグを隣で見てたサーゼクスが一つ提案するのだった。
「丁度いいからサイラオーグ、赤龍帝兼黒鐵様の一誠君と軽く拳を交えたいと言ってたよね?」
「ええ、それは確かに以前そう申し上げましたが・・・・」
「だったら軽くでいいから、やってみればいい。創造神黒鐵様兼赤龍帝の拳、その身で味わいたいのではないのか?」
「それはいい提案ですね、創造神と言われた黒鐵様の拳をこの身で味わう時が来るとは思いませんでしたが」
若手最強の拳を見られるとはな、ゲーム前だしちょうどいいと思い了承した。
「では、私の前で若手最強の拳と赤龍帝兼創造神黒鐵様の拳を見せてくれ」
「これはいい機会であります、存分にお見せしましょう。我が拳を」
グレモリーの城の地下に、人間界本家より少し狭いトレーニングルームがあった。リアス達グレモリー眷属は少し離れた場所にいる。俺とサイラオーグは、中心の所で待機でミリキャスはグレイフィアに連れられて他の場所で待機。
目の前で貴族服を脱いで、グレーのアンダーウェア姿になったサイラオーグだった。俺は量子変換機で私服から戦闘服にチェンジした。さてと、生身や大天使化でもいいけど折角だから赤龍帝の鎧を纏うか。無論手加減だけど、そうしないとここで間違って殺したらどうにも出来ないからな。
『ドライグ、力の加減を頼む。ゲーム前に半殺しする訳にはいかんからな』
『任せろ相棒』
「それじゃ行きますか、禁手化!」
『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!』
俺は赤龍帝の鎧を纏い、赤いオーラと共に地面が揺れていた。流石のサイラオーグも少し驚いていたが、すぐ真顔になって戦闘態勢に入った。背中のウイングスラスターをふかし、クロックアップ並みの速度で目に見えない程の神速で動き、サイラオーグの腹に初手として喰らわせた。
軽く手加減してるが、サイラオーグは地面から離れて壁に激突していた。あれま?手を抜いてるがこの程度なのか?こちらに戻ってきたサイラオーグは、吐血しながら手で口元を拭いニヤけたのだった。
「まさか初手でここまでとは、並みの悪魔だと一撃で粉砕されるだろう。まあ、俺も一撃やられたなと思ったが、今度は俺の番だっ!」
サイラオーグが動き出して、周辺にいたリアス達は俺の背後についたと思っていたが甘いな。素早くパンチを片手で受け止めてから回し蹴りをした。回し蹴りは、ぎりぎり避けたサイラオーグはそのまま後退した。
「流石と言っていい程の動きだ。先程の拳は挨拶代りだったが、受け止められるとはとても驚いたぞ。だが俺の武器は三つだ。頑丈な体・動ける足・体術だ。手加減無用だ、行くぞ!」
目の前から消えたと思ったが、俺にはゆっくり見える。欠伸が出る程ゆっくりだ。俺はサイラオーグの足を狙ってローキックし、動きが止まったらボディに向かって一撃をお見舞いする所だったが、避けて蹴りを放ったが俺も蹴りをしたら当たった。お互い拳同士で直撃するが、ぶっ飛んだのはサイラオーグだった。ふむ力をセーブしているがこれ程とは、俺としてはまだまだ本気には至っていない。
『俺が加減調整しないとこの男は死んでいたぞ相棒』
『その通りだが、攻撃力を腕力にして求めた感じであるな。だが俺は単純なパワータイプでない事だが、サイラオーグはまだまだ鍛錬不足に見える』
「ここまでにしようか、サイラオーグ」
「まだだ、まだ俺はやれるぞ」
「まだまだ修業が足りんな、小僧。今の今まで手加減なんだぞ」
「何!すると今まで全て手を抜いていたとそう言いたいのか兵藤!」
それは本当の事だ。俺が本気を出したらこの空間ごと破壊されているし、リアス達まで巻き込むからな。鎧を解いて帰ろうとしたが、サーゼクスとサイラオーグが来たので軽くハリセンで殴った。サーゼクスは慣れていたが、サイラオーグは頭を押さえていたので特別に回復魔法をかけてやった。
「今の俺は赤龍帝の力無しでも、手加減で相手をする所だった。今回もドライグに頼んで、加減調整をしてもらったがまだまだ鍛錬が足りんよ。俺を本気で倒せる気があるなら、本気が出せるゲームをしたいね。上役の奴らと大衆の前で本気の拳を交わす事で、お前の評価は決まるだろうな。俺の評価など興味無いが、ゲームを楽しみにしているぞサイラオーグ」
「なるほど、赤龍帝の力を使わずとも俺を瞬殺出来るとそう言っているようだな。やはり創造神黒鐵様の拳は、最上級悪魔でもそれを畏怖していると見える。ゲーム後でも俺の目標は兵藤だ、足りない何かは今後の修業で変化してみせてやる」
そう告げてからサイラオーグは去っていった。頭を押さえながらサーゼクスが来た。
「いたたたた、一誠君のハリセンは相変わらず痛いね。どうだった?彼の一撃は」
「まあまあかな。俺も奴も両手両足に負荷をしてるけど、まだまだ修業不足と言いたい所だ」
「流石だね。それを見抜くとは、君の本気はゲームで見てみたいよ」
俺が最強の座から降りるのはまだまだのようだが、悪魔からはサイラオーグと互角に戦える日が来るのかもしれないな。アイツと相対した者は、軽い手合せだけで戦意喪失する者が多かったがそれは俺も同じだ。
軽く手合せだけで、二度と戦いたくないと言わせている程で、如何なる魔力も通じず体術と剣術で圧倒しているからだ。上級という位が高い家の者程プライドが高く、一度折れたら再起が難しい程である。
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