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詩集「棘」

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思い出へと変わるその刹那



愛する人には愛されない…
この哀しみ…どうすれば癒せるの?
誰にも届かない問い掛けは
ただ風の中へと消えてゆく

寒さに震える躯
温めるものはない…
空は高く陽は陰り
暮れる時に落ちる希望…

思い出へと変わるその刹那
愛しさだけが包み込む
君を求めて翔び立てば
僕はきっと…地に堕ちる…


過ぎてゆく時に君がいない…
この淋しさ…どうしたら耐えられる?
雁字搦めの僕の心は
昏い水底へと沈みゆく

恋しさに喘ぐ想い
気付かれてはならない…
涙を流すその先で
君の心を見つけたい…

思い出へと変わるその刹那
強い想いがこだまする
届かぬ空へ手を伸ばし
僕はきっと…君を呼ぶ…

僕は使い捨ての玩具
幾らでも代わりなんてあるのだから…
初めから分かってたでしょ?
どうせ誰も居てはくれないって…

思い出へと変わるその刹那
君への想いが降り注ぐ
この気持ち抑えられずに
僕はきっと…嘆いて…

思い出へと変わるその刹那
愛しさだけが包み込む
君を求めて翔び立てば
僕はきっと…地に堕ちる…



 
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