『堕天使と人間』
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『出逢い』
君に出逢ったのは、僕が絶望の淵から堕ちそうになった時。
君の深黒の翼が美しく尊く想えた。
君に惹かれた、一瞬で。
そして、僕は君に尋ねていた。
『君の其の背に生えてる深黒の片翼は、誰の為のもの?
何を犠牲にして君は其れを得たの?』
君が人間じゃないことくらい解る。
其れでも、怖くなんて無かった。
君は、其の翼を大きく翔かせ、淡々と応えた。
『此は、生まれた時から在ったんだ。
犠牲になったのはきっと僕の大切な人達。』
きっと、誰にも解り得ないものを君も抱え、背負い続けてるんだ。
僕は、君の為に何かしたいと想った。
でも、きっと何も役に立てない。
其れでも、君と、今のこんな僕が出逢うなんて、何か意味が在る筈だと...
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