| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

停止教室のヴァンパイア
  三大勢力会談(3)

俺は、会談室で指示をやっていたが、他の軍隊は魔法使いの死体を処理したり事後処理をしていた。ちなみにティアは充分暴れ回ったのかトレミー3番艦に帰還後、ヒト化になると部屋に戻ってぐっすりと寝てしまった。相当暴れたんだろうなと思いながら、我が部隊はC班以外撤収させた。

激しい銃撃戦だったからな、疲れてると思うから基地に帰還させた。三大勢力のトップ共には、一つだけ報告書としてそれぞれ纏めてから送るが、ちなみにカテレアは俺の隣にいる。ロープを腰につけているから逃げ出せないし、もし暴れれるなら聖なるオーラ付の手錠をつけるまでだ。

「一つだけ報告するなら、テロに加わった魔法使いについてだな。悪魔の魔力体系を伝説の魔術師である『マーリン・アンプロジウス』が独自に解釈し、再構築したのが魔術・魔法の類。放たれた魔術の威力は、一人一人の威力が中級悪魔クラスの実力者だったとの事だ」

「だがテロリストらは、一つだけ誤算があったな。それは一ちゃん達軍隊が普通に動けた事であり、実力は三大勢力のお墨付きとなる部隊だ。神器所有者が魔術を覚えたりすると、一見すると厄介に思えるが奴らの攻撃を跳ね返した守護結界のお蔭だ」

俺が持つ赤龍帝の籠手は神滅具であり、無尽蔵の倍増能力と譲渡の能力を併せている。なので単独の神器が存在しているから、倍増神器と譲渡神器の存在は確認されている。なので今回ギャスパーに力を譲渡して、強力な時間停止をした事により俺らだけは逃れた事でテロリストは俺らごと時間停止させるつもりだったのだろう。

組み合わせてはならない強力な能力同士が組み合わさっているとしたら、神器プログラムのバグなのでは?ともされている。またはエラーの類から生まれたのが神滅具じゃないか?とグリゴリが答えの一つを出した。

「さてと、俺はカテレアを連れて本家に戻るが他はどうするんだ?」

ミカエルとサーゼクスとアザゼルに聞いたら、一度天界や冥界に戻り『禍の団』について対策を考えるようだ。それから改めて和平を結ぶと言っていた。俺は本家に戻り次第、また戻ってくると言って空間切断でトレミーブリッジに繋げて空間に入った。

「ここがあの戦艦の中なのですか兵藤様」

「そうだ。トレミー、本家に向けて出港せよ」

トレミーはゲートの中に入ったと思ったら、出た先は次元の狭間だった事にカテレアは驚いた。

「あなたの本家って次元の狭間だったの?」

「ああそうさ。おっ、迎えが来たようだぞ」

目の前に、全長百mはある巨大な赤い龍がこちらに来て並んだ。その事にも驚いたが、更に驚いた事はこの龍が真龍である事だった。

『お帰り一誠』

「ただいまアグニ。先に行って待っていてくれ」

『分かった』

アグニは、速度を上げて先に行ってしまったのでこちらも速度を上げた。目の前に、本家が見えてきたので着艦した。トレミーから出て家の前に行く、とヒト化になったアグニと水色の髪をしたレヴィアタンがいた。

「お帰り一誠君・・・・そして久しぶりカテレア!」

腰のロープを外して、アグニと共に家の中に入った。ここからは、姉妹の話だ。

「姉様?本当に姉様なんですか?」

「そうだよーもしかして忘れてしまったかな?泣き虫は、昔と変わらないね」

「姉様!」

「カテレア!」

大泣きした姉妹は、泣きやむと話をしていた。主に何故生きているのかとかな、家の中ではルシファー達、前四大魔王が見ていた。

「よかったわねーレヴィアタン」

「ああ、あとは馬鹿者だけだ」

「ええそうね。ここに連れてきた時はお仕置きしなきゃね。本当に一誠君には感謝してるわ。私達の親族を助けてくれて」

「そりゃそうだろう。家族なら助けないとな」

ドアから俺が入るとソファに座り、お茶を一杯飲んだ。さてもう一個仕事してくるか、と思い立ち上がるとルシファー達に感謝された。気にしてないと言ってから外に出る、とレヴィアタンとカテレアがお喋りに夢中になっていたので現実に戻した。

「レヴィアタン、喋るなら家の中で喋れよ」

「ごめんね一誠君・・・・それとありがとう。カテレアとまた会えるなんて夢のようだよ」

「兵藤様、ありがとうございます。こんなに嬉しい事は久しぶりでございます」

「良い良い。それとカテレア、俺の事は一誠で構わん。今日からここで住むのだからな、俺は和平で出かけてくるからあとを頼んだぞ」

空間の中に入って、駒王学園会談室に向ったらちょうど和平を行う所だった。アザゼルがこちらに気づいたので、手を振ってこちらへ来いと言ったので行った。

「ちょうどよかった。一誠君がいないと和平が出来ないからね」

「さっさと始めるとするか」

俺は刀を取り出して、元の形に戻した事から祝福の能力を使って和平への儀式を施した。皆は手を取り合い、今後三大勢力内での争い事は禁ずる事を約束し、もし破ったら俺が破った者を殺すとまで言って儀式終了。3人の手甲には、俺の魔法陣が描いてあって消えた。これは約束の象徴でもある事だ。

「ふう終わったな。まさかエクスカリバーの能力で、儀式をやるとは思わなかったぞ」

「それはそうだ。だがこれが象徴になってくれるのであれば俺は嬉しい事だ。これで三大勢力が平和の道を共に歩める事に、俺は喜んでいる。無益な争いも減るが、ミカエルに頼みがあるが良いか?」

「何でしょうか?『グレモリー眷属にいるアーシアとゼノヴィアの祈りでのダメージ、これはシステムによってだったよな?』ええそうですよ、一誠さんも知っての通り悪魔や堕天使が神へ向けて祈りを捧げればシステムが働いて軽いダメージを与えるようにしてあります」

「神シャルロットが不在でも、俺という神がいてもそれは変わらない。『システム』に組み込まれているもんだとしても、俺がプログラムを書き換える事も可能だがそれだと面倒だ。アーシアとゼノヴィアが祈りを捧げる分のみを、ダメージ無しにする事は可能か?」

二人は元信徒であり、時折昔の習慣が抜け切れずに祈りを捧げてはダメージを喰らってしまう。それを見ていた俺にとっては、余り見てられないが時折確認をしている。俺がやる事もいいが、ここはミカエルに頼んだ方がいいと思ったからだ。ここにいるグレモリー眷属とシトリー眷属は、俺らの和平協定への儀式を見ていたから俺が言った意味を知ったのだった。

「なるほど、確かにそれは可能ですね。まあ一誠さんが直接『システム』を書き換える事も可能でもありますが、二人分ならすぐに出来ますよ。二人は既に悪魔となっていますし、教会本部に近付く事も出来ないですからね。アーシアとゼノヴィアに問いますが、神シャルロット様は不在ですよ?それでも祈りを捧げますか?」

ミカエルの問いかけに二人は首を縦に振り、頷いたのだった。

「はい、主がおられなくとも私はお祈りを捧げたいです」

「同じく。主への感謝と・・・・ミカエル様と創造神黒鐵様への感謝を込めて」

二人の答えにミカエルと俺が微笑みを浮かべていたが、天界本部に帰ってから早速やってくれる事となった。

「今更だが、祈りを捧げてダメージを受けない悪魔が二人居てもいいのかもしれないな。サーゼクス、これも一ちゃんに出会ったお蔭かもしれんな」

「創造神黒鐵様とは、ここにいる一誠君だと知っているのはここにいる者らだけだろうね」

「あともう一つあったんだが、聖剣研究に関しても頼むぞミカエル。今後犠牲者が出ないようにしないと、第二第三のバルパーが生まれてしまうからな。聖魔剣に関しては、俺がすぐにでも創ってやるからこれを土産として頼むぞ」

「そういえばそうでしたね、二人の祈りによるダメージの件と大切な信徒をこれ以上無下にする事は大きな過ちですからね。それについても任せてもらいましょうか」

「聖魔剣と言えば一ちゃんも出来ると言ってたな?それを見せてから、俺らも撤収するか」

「あーそういえばそうだったな。・・・・しょうがない、ツインバスターソード!」

何もない手から聖剣と魔剣を創り出してから、一本の剣にしてみせた俺だった。それをそれぞれ一本ずつ、渡してからヴァルハラの連中に関してはミカエルに任せす事になった。創造神黒鐵よりもミカエルが説明した方がいいし、主神や須弥山の奴らもな。ミカエルは大勢の部下を引き連れて、天界へと飛んで行った。アザゼルは、堕天使の軍勢を前に言い放った。

「俺は和平を選択した事で、一ちゃんとの仲介もあって和平協定完了となった。堕天使は今後一切天使と悪魔との争いをご法度とする、不服な奴は去ってもいいが次会ったら遠慮なく殺す。付いて来たいだけ俺に付いて来い!」

『我らが命、滅びのその時までアザゼル総督の為にッッ!』

怒号とも言える事だったが、流石は堕天使頭をしているだけはある。部下達の忠誠を改めて聞いたアザゼルに、肩をポンと置く俺は『良かったな』と告げると『ありがとよ一ちゃん』と礼を言ってきた。カリスマがあるからなのか、すぐに纏めていたが俺にも忠誠を誓ってくれた堕天使達だった。

堕天使共は、魔法陣を展開させてとっとと冥界堕天使領に帰って行く。ついでに冥界悪魔領に帰る悪魔の軍勢だったからか同様に転送されて行く。ここにいるのは、アザゼルとサーゼクスにグレモリー眷属だけとなった。

「後始末は、サーゼクスに任せる。俺も疲れたし、一ちゃんも疲れただろうしな。それと俺は当分ここに滞在する予定だからさ、グレモリー眷属やシトリー眷属共々世話してやる。力の使い方を碌に分かってない奴を見るとムカつくからな」

そういう事で、俺も疲れたし和平協定もしたから俺らも帰らせてもらう事にした。既に俺らの部隊も帰還させたし、一番の功労賞は俺らだと思っているからだ。愛紗達も今回対魔法使い戦で得た戦い方を学ばせてもらった事が得した。人間界本家に戻った後、疲れたからとっとと寝たが今回は愛紗達と一緒に寝た事となった。

西暦二○××年七月

天界代表天使長ミカエル、堕天使中枢組織『神の子を見張る者』グリゴリ総督アザゼル、冥界代表魔王サーゼクス・ルシファーの三大勢力各代表と仲介役である創造神黒鐵である兵藤一誠の元、和平調停が調印された。

以降、三大勢力の争いは禁止事項とされ、協調体制へ。この和平協定は舞台になった俺達の学園から名を取って『駒王協定』と称される事になった。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧