| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

レインボークラウン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百六十七話

            第二百六十七話  固まってきて
 四個の光のボールを同時に出して使う魔法をだ、赤音は練習していってだ。それが何とか出来る状況になってだった。
 赤音はあらためてだ、ジップとハリーに尋ねた。
「どうかしら」
「うん、もうね」
「いいんじゃないかな」
「そろそろはじめたらね」
「どうかしら」
 五個同時に移動したらというのだ。
「是非ね」
「そうね、じゃあ」
「明日から?」
「五個でやってみる?」
「これから」
「うん、そうね」
 赤音もだ、二匹に応えて言った。
「じゃあ明日から五個に挑戦してみるわ」
「それじゃあね」
「明日からやってみましょう」
「じゃあ今日はね」
「これで終わる?」
「そうね、いえ」
 だが、だった。ここでだった。
 赤音は少し考えてからだ、こう言った。
「今日ちょっとでもね」
「やってみる?五個で」
「そうしてみる?」
「試しに五個同時で使う」
「そうしてみるの?」
「そうね、ちょっとね」
 こう答えてだ、その杖を動かしてだった。
 赤音は五個のボールを出してだ、そのボール達を同時に使ってみた。動きはまだ完全ではなかったが。
 それでもだ、以前よりはよく感じてだ。
「ううん、これは」
「いいんじゃ?」
 使い魔達が答えた。
「その動きでね」
「充分よね」
「これでね」
「いいと思うわよ」
「そう、この調子でいけば」
 それならとだ、赤音も微笑んで頷いた。
「いけそうね」
「ええ、やっぱり練習ね」
「練習していけば難しい魔法でもね」
 例えだ、そうしたものでもというのだ。
「出来る様になるわね」
「徐々にしていけば」
「そうね、最初は駄目でも」
 段階的に練習を重ねていけば出来る様になる、赤音はそのこともわかってきた。例え最初は駄目であっても。


第二百六十七話   完


                      2015・8・29 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧