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moon light fantasy

作者:ケンケン4
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ルスティグ教授とクローバー助手

 
前書き
かずのこさんのルーグ&クローバー。 

 
「さてさて今日は何を作りましょうか?」

国でも、世界にも誇るリディア魔法大学。そこの10号棟の狭い研究室の中、とある研究者…いや、教授はそう呟いた。
その教授は若い。まだ20代前半。いや…まだ10代かもしれない。そして教授としては珍しい金髪だった。

「ルスティグ教授!調子はどう?」
「あ、クラブ君。」

そう言って助手であるクローバーが研究室に入ってきた。
その少女はにこっとしてルスティングを見て。

「あ、また薬の研究?」
「そうです。薬道とは長く険しく…。」
「ライトさんの『レーヴァテイン』と『フライクーゲル』は?」
「すっかり忘れてました。」

暗い笑顔でクローバーがそう言うとはあ、とため息を吐きながらルスティングはそう言ってさっととあるボタンを押すとテーブルが展開され、『レーヴァテイン』と『フライクーゲル』が出てきた。

「と、言ってももう仕上げの段階なんですけどね。」

そう言ってルスティグはドライバーらしき物を取り出す。これも彼の発明品で魔法機械…。例えば『レーヴァテイン』や『フライクーゲル』の内部をいじる事ができるのだ。

「あーと…これをあーして。あれをこーして…。」

そうして『レーヴァテイン』の周りに魔法陣が展開させて『レーヴァテイン』が修理されて行く。
それは熟練のガラス職人が簡単そうにガラス細工を作るように。
簡単そうだが難しい。それが魔法科学だった。

「教授?手紙が2件届いてるよ!何だろうね?」

クローバーがそう言って見せたのはリンからの手紙だった。それともう一つ。この大学の生徒会長ヒカルのから手紙だった。

「何ですか?まずリンさんの手紙は…。」

どうやらリンからの手紙は今度新しい見所のある剣士と魔法士が来るので面倒を見て欲しい。
という内容だった。

「ええー…。リンさんにしては珍しいですね。」
「なにが?なに?面倒見て欲しいって事?」
「いいえ。」

クローバーが不思議そうに聞いてきたのでルスティグは笑って。

「別に面倒は余裕で見れますよ。ただ…。」

そう言ってルスティグは間をおいてから。

「ただ。見所があるというのは気になりますね。」
「それって?」
「『トリニティ』のリンが人を認めた、ということです。あの人が人を認めたなんて珍しいです。よっぽど強い人なんでしょうね。」

そう、あの『トリニティ』であるリンが認める…となると相当な強者に違いない。しかもそれが2人も。

「ま、分かりました。2人は面倒みるという事にして…。
次は何、ヒカルさんですか。これもまた珍しいですね。」
「あのかっこいい人だよね。教授。」

クローバーはそう思い浮かべる様に言うとルスティグは、はは、と笑って。

「そうですね。ま、さすがは生徒会長。というところでしょう。
んで内容は…。」

ルスティグは内容を見ると少し考える素振りをするとふむと唸った。
何故ならヒカルの手紙の内容は一行。

〜人を絵本の中に閉じ込めることは出来るか?〜

という内容だった。

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さてこの大学の生徒会長の仕事はとても大変である。人望と共に実力もなければならず。生徒会室ではヒカルが1人で頑張って今後の仕事に手を打っていた。
生徒会室は13畳くらいの大きさで様々な事務用品が置かれていた。

「あー!終わらねえ!」

この大学の生徒会長であるヒカルはため息を吐いた。まずは生徒が絵本になるという怪現象。現に絵本になってしまった生徒は数知れず。その絵本を見てみるが中に入ることは出来ない。だが絵本には明らかに魔法の痕跡とその消えた人の名前が描かれていた。
そう、それはまさに密室の様な物だった。

「しっかもなんだあ…?今度はライト、リン、サナからの推薦?こんな忙しい時に…。」

そうして届いているのはトリニティからの推薦状。しかもご丁寧に3通同時に来た。
ヒカルははあ、ともう一回ため息を吐いた。

「フォルツ・レープリカとアリス・スタライズか…。
アリス・スタライズは有名なんだけどな…。」

アリス・スタライズ。そいつは確か幼少期にはもう基礎魔法は全て覚えたという天才魔術師。さらには『暴風雨の矢(スコール・スピア)』と呼ばれるオリジナル魔法も作り出している。
まさに天才魔術師。

「アリス・スタライズはいいとして。問題はフォルツ・レープリカか…。」

フォルツ・レープリカ…。確かうっすらと記憶がある。確か夢幻剣の使い手。とは聞いた事がある様な気がする。
だが…。
ヒカルは推薦状をぽんと机の上に放り投げる。

「それにしても…。あの3人(・・・・)が揃いもそろってフォルツを推すなんて…。」

トリニティの面々は手紙ではなんと天才魔術師アリス・スタライズでは無く、剣士フォルツ・レープリカを推しているのだ。

「なんでだ?この剣士…。」

ヒカルはそう言ってフォルツのプロフィールを見る。しかしプロフィールには大した事は書かれていなかった。

「…。」

ヒカルは再びため息を吐くと残りの仕事にも手を出し始めた。

ふと、昔の資料が机の下から転がり出てきた。
それは古い新聞の記事の様で、とある魔法写真と共に大きく見出しが描かれていた。

『号外!精鋭!『フォルテシモ』の号砲‼︎』

「『フォルテシモ』?」

〜『フォルテシモ』はスノードロップを中心とした最強の軍事チームである。メンバーはトリニティの3人に、ゼツ、リナ、ラン、他2名を入れたチームであり、 主に強大なモンスターや他国に立ち向かう組織である。〜

 
 

 
後書き
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減塩かずのこさんには感謝の言葉と。KZMさんもヒカル君の活躍をお楽しみに。 
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