転生とらぶる
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マブラヴ
1082話
「全機、準備はいいな?」
マブラヴ世界のオーストラリアにあるシャドウミラーの基地で、ニーズヘッグのコックピットから各機へと声を掛ける。
てっきり今回もミロンガ改で出撃するのかと思っていたんだが、レモンにそれは禁止され、ミロンガ改は技術班に持って行かれた。
今頃は魔法球の中で色々とデータ取りをされているんだろう。
何でも結構使えそうな機体だという事で、俺のカモフラージュ用の機体として改造するみたいな事をロイドが言ってた。
確かにニーズヘッグは色々と目立ってきたから、既に俺の専用機というイメージが強く広がっている。
そういう意味ではYF-29を改修したサラマンダーという手段もあるが、身分を隠している俺が乗るというのでは、いずれ子供状態……キョウスケとアクセルが同一人物だと知られてしまうかもしれない。
そういう事で、キョウスケの時の俺の機体としてミロンガ改を採用する事になった。
技術班が色々と手を加えるという話なので、どんな機体になるのか楽しみなような、怖いような……
まぁ、それはそれだ。今はとにかく一部のアメリカ軍の暴走を止めないといけない。
『こちらは準備完了だ。アクセルの方にはスレイとムウ、イザークの3人に、量産型Wとメギロートとしたが……それで構わないな?』
映像モニタに映し出されたコーネリアの声に頷きを返す。
敵が戦術機であるのならまだしも、軍艦ともなれば俺達にしてみれば動きは非常に鈍い。正に的にしかならないだろう。
……まぁ、近接防御用の火器には多少注意した方がいいだろうが、それでもこうして別働隊に参加しているメンバーを見る限りでは力量的に全く心配がない。
『私がいる限り、アクセルには傷1つ付けさせはしない』
『俺がいるんだからそんな心配はいらないでしょ』
『ふんっ、こんな馬鹿な真似をする奴等が俺達の相手になる筈がないだろう』
三者三様の言葉に思わず笑みを漏らしてから、俺達の移動に巻き込まれないように少し離れた場所で停泊しているシロガネの方へと通信を送る。
「マリュー、そっちの準備は?」
『問題ないから、いつでも行けるわ。こっちは敵対する相手そのものがいないんだから、気楽なものよ』
まぁ、それはそうだろう。マブラヴ世界では宇宙船こそ開発されているものの、そのレベルはようやく何とか戦闘出来るといったところだ。
それでも現在が1998年であるというのを考えると、十分過ぎる程に凄いんだが。
それに比べると、シロガネは普通に宇宙で戦闘出来るし、メギロートもかなりの数存在しているし、量産型Wのシャドウもいる。
『あ、でも心配だったら今回の件が終わったら思い切り甘えさせてくれると嬉しいな』
『ちょっ、美砂! 今はマリューが話してるでしょ!』
円と美砂の2人も相変わらずらしい。
そんなやり取りに安堵し、再びオープンチャンネルで通信を開く。
「さて、じゃあ今回の作戦目的のおさらいだ。まずは俺がニーズヘッグのシステムXNでアラスカの近くに集結しているという場所に転移してコーネリア達は移動を開始する。そうしたらすぐにまたニーズヘッグで、北大西洋からアラスカ海に向かっている艦隊を止めに行く。こっちの艦隊にはG弾が乗っている可能性が高いので、何かあった時には躊躇なく撃墜する事を許可する」
その言葉に映像モニタに映し出されている皆が真面目な表情で頷くのを見ながら、話を続ける。
「そしてシロガネはシステムXNで宇宙に転移して、人工衛星の類がアラスカの方へと攻撃しようとしたら破壊する事。ただし各国に忠告の通信は送っておくように。艦隊側程ではないにしろ、G弾を積んでいる可能性があるからくれぐれもその辺は注意してくれ」
マリューが頷くのを見ながら、システムXNを起動していく。
「全機、聞け。今回の件はアメリカの一部の者の暴走だと思われるが、かといって完全に油断できる訳でもない。向こうにある戦術機は確かに性能的には低いだろうが、それも使い方次第ではどう化けるか分からない。くれぐれも油断しないように。特にG弾は色々な意味で危険な兵器だからな」
その呼びかけに全員が頷くのを見て、俺達とは別行動を取るシロガネへと視線を向ける。
「マリュー、また後でな」
『ええ。今日はゆっくりと楽しむ予定だから頑張って頂戴ね』
俺を応援する意味もあってだろう言葉に、笑みを浮かべて頷きを返す。
「さて、行くぞ。転移座標入力……OK。転移フィールド生成開始」
その言葉と共に、シロガネ以外のシャドウミラー全機をみるみる光の膜が包み込んでいく。
そうして転移フィールドがその場にいる者達を包み込み……
「転移」
その言葉と共に、俺達の姿はオーストラリアのシャドウミラーの基地から、アラスカの地へとやって来ていた。
もっとも、転移した先は集結しているアメリカ軍からある程度距離のある場所だ。でなければ、転移が完了した瞬間にアメリカ軍との……いや、ややこしい。これからは反乱軍と呼称するか。その反乱軍との戦闘になるだろうから。
「コーネリア、こっちの反乱軍の相手は任せた」
『反乱軍? ……なるほど。確かに大統領に逆らっている以上、反乱軍と呼んだ方がいいか。分かった。以後造反したアメリカ軍を反乱軍と呼称する。アクセル、そちらの方も任せたぞ。G弾が積み込まれているとしたら、艦隊の方なのだから』
「ああ」
もっとも、出来ればG弾はない方がいいんだけどな。
あった場合、色々と面倒な事に成りかねないし。
アメリカにしても、ここに派遣された艦隊が丸ごと全てフレイヤによって消滅してしまえば、色々な意味でダメージがでかいだろう。
『では、な。アクセル。こちらは任せておけ。……シャドウミラー実働班、行くぞ! 私に続け!』
コーネリアのラピエサージュがそう告げてアメリカ軍のいる方へと向かって飛んでいくと、その場にいた地上担当の部隊がそれぞれ後に続く。
『アクセル、言うまでもないけど気をつけてね。また後で会いましょう』
レモンのヴァイスセイヴァーもまたそう告げ、去って行く。
そしてこの場に残ったのは、俺、スレイ、ムウ、イザークの4人とメギロート、シャドウの量産機軍団。
「さて、コーネリア達が出撃した以上、次は俺達の番だ。全機、準備はいいな?」
そう告げると、皆が映像モニタ越しに自信に満ちた笑みを浮かべる。
まぁ、当然か。この3人は今まで幾度となく厳しい戦いを勝ち抜いてきたのだ。
それこそシャドウミラーが今まで戦ってきた相手を考えれば、G弾という多少危ない武器を持っている可能性があろうが、その程度の事でしかない。
「システムXN、起動。転移座標確認。転移フィールド生成開始」
既に慣れた作業。その作業が進み、この場に残った者全員を光の繭のような転移フィールドが包み込んでいく。
そうして全員が光の繭に包み込まれたところで……
「転移」
その言葉と共に転移が完了し、次の瞬間には俺達の姿は海上にあった。
海上から約200m程度上空といったところか。
眼下には軍艦が5隻存在しているのが見える。
『アクセル、攻撃を仕掛ける前に一応降伏勧告を送ってみたらどうだ?』
「……無駄だろ。実際、こっちに向かって砲口が向き始めているし」
スレイの言葉に答えつつ見るニーズヘッグの映像モニタには、海の上を進む軍艦が俺達の方に向かって砲口を向けているのが見える。
馬鹿が。この世界の砲弾程度でシャドウミラーの機体をどうにか出来ると思っているのか? ……ああ、いや。メギロートはバリアの類がないから、何だかんだで砲弾の集中攻撃を受ければ撃破されるかもしれないな。
けど、メギロート以外の機体は基本的にバリアを装備している。それをどうする気なんだ? まさか、ここでG弾を使うって訳でもないだろうし。
ま、降伏勧告はしないけど、俺達がどこからの依頼で動いているのかってのは伝える必要があるか。
万が一、実はこの艦隊の艦長達は騙されているだけで、これが大統領からの命令であると思い込んでいる可能性も……ないか。
それでも、形式というのは大事だろう。
「念の為に向こうに対して通信を入れる。一応スレイの言う事を試してみる価値はあるだろうし」
『無駄だとか言ってなかったか?』
からかうようなムウの言葉は無視し、オープンチャンネルで眼下の艦隊へと通信を送る。
「そこのアメリカ軍艦隊。聞こえているな。俺はシャドウミラー代表のアクセル・アルマーだ。アメリカ大統領ビル・レーガンからの要請によってお前達を止めに来た。お前達が行っているのは、大統領の認めていない軍事行動だ。反逆者になりたくないのであれば、すぐに戻れ。そうすれば寛大な処置がされるだろう」
……通信を送っても、全く返事がない。
「実はニーズヘッグのオープンチャンネルが壊れているとかはないよな?」
『少なくても私の機体は普通に聞こえているのだから、呼称ではないだろうな。となると考えられるのは……』
スレイがそう告げた、その時。
まるでそれが合図だったかのように、眼下に艦隊が一斉にこちらへと向けて射撃を開始する。
「ちっ、問答無用か。メギロートは一旦バリア持ちの機体の後ろに退避しろ」
『おいおい、俺達が盾かよ?』
『ふんっ、メギロートが壊れたとしてもすぐにまた作る事が出来るだろうに』
ムウとイザークからそれぞれ文句が聞こえてくるが、壊れてすぐに新規に作れるとしても、必要のないところで壊す必要はないだろう。
……まぁ、わざわざ軍艦から放たれた砲弾をバリアで受け止めるというのはちょっと面倒臭いが、その辺は一応なんとでもなる。
俺の命令に従い、メギロートが後方へと引っ込んでいくのを見ながら、ニーズヘッグの一番外側にあるEフィールドで放たれた砲弾の全てを防ぎ……同時にビームバルカンやヒュドラに内蔵されているビーム砲で砲弾を撃ち落とす。
『アクセル、そろそろいいのではないか?』
ビームバルカンに砲弾が破壊されるのを見ながら、スレイの言葉に頷く。
「確かに、もう義理は十分果たした。向こうが何を考えてこんな自殺紛いの事をしたのかは分からないが、それに付き合ってやる必要もないか。……いいぞ。軍艦への攻撃を許可する。ただし、今回の件に無理矢理引っ張ってこられた軍人も多い筈だ。出来るだけ殺さない方向で頼む」
『へぇ、アクセルが相手の心配をするとはな。ちょっと丸くなったのか?』
「ぬかせ、別にナタルに対するムウみたいに丸くなった訳じゃない。この世界のアメリカってのは色々な意味で屋台骨に近い。何だかんだとアメリカが弱れば、それはこの世界の人類そのものが弱体化するのと同じ事だ」
それに、この作戦に参加した者はBETAとの戦いの最前線に回される事になる筈だ。それを思えば、ここで助ければ助ける程にBETAに対する戦力は高くなる。
まぁ、他にも無駄に人を殺してアメリカ人の恨みを買う必要はないという思いもあるけどな。
アメリカは何だかんだと大きい市場だ。シャドウミラーだけではなく、他の世界から輸出されている商品を買う市場にそっぽを向かれると、他の世界から……特に麻帆良がM.M.から独立してからの運営資金を異世界間貿易でどうにかしている近右衛門辺りからクレームが来るのは間違いない。
「さて、取りあえずどの艦がG弾を積んでるかどうか分からないし、そもそも積んでいるのかすら不明だ。幾ら可能性が高くても、あくまでも予想でしかないのを考えると、確実とは言えない。相手をなるべく殺さないようにしながら、その上で相手の武器を潰していき、G弾も使わせない。それをやるにはパイロットの技量と機体の性能の両方が高くなければいけないが……この場にいる面子なら、その程度は余裕で出来ると信じている」
『ははは。ま、確かにシャドウミラーの一員としては、この程度の事を出来ないとは言えないな』
ムウが笑みと共に頷き、それに同意するようにスレイとイザークも頷く。
当然こうしている間にも海上の艦隊からは無数の砲弾や弾丸が放たれているのだが、その全てはバリアによって防がれている。
攻撃の効果がないと知りながらも延々と撃ち続けているのは、現実逃避をしているのか、あるいは単純にこのまま攻撃を続けていればいずれバリアを敗れると思っているのか。
……何だかBETAと似ているよな。BETAも光線級、重光線級は効果がないと分かりきっているにも関わらず、レーザーを撃たないという事がないし。
まぁ、効果がなくても牽制とかの意味はあるから、それを考えれば完全に無駄でもないか。
そして実際、海上の艦隊からは戦術機が発射してきている。
……基本的に空を主戦場としている俺達とは違って、地上での戦いがメインの戦術機が空に上がってきても何が出来る?
「よし、行くぞ。奴等に再びシャドウミラーという存在を刻みつけてやれ」
ただし、なるべく殺さずにな。
そう告げ、ニーズヘッグを戦術機へと向けるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:370
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
???
撃墜数:1183
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