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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
  1075話

 輸送機から射出された俺は、すぐにミロンガ改の体勢を整える。
 映像モニタで周囲を見回すと、他の輸送機から射出された機体も次々に体勢を整えてはコーネリアのラピエサージュの下へと集まっていく。
 オウカのヒュッケバインMk-Ⅱ、レイのシャドウ、量産型Wのシャドウ、メギロート。
 勿論見えないが、俺達と一緒に輸送機から出て行った長瀬も、今頃はきっと地上に着地して恭順派のアジトへと向かっているだろう。
 普通の人間なら、パラシュートもないままこの高度から落ちれば死以外の結末はないだろう。だが落ちていったのは長瀬だ。生身での戦闘がメインのネギま世界でも、恐らくはそれなりに上位に位置するだろう人物。
 その人物がこの高さから落ちた程度でどうにかなる筈がない。
 寧ろ虚空瞬動とか、もしくは忍者なんだから忍術とかを使って平気の筈。
 ともあれ、空中でミロンガ改の体勢を整えた俺も、当然ながらラピエサージュの下へと向かう。
 いつもであれば真っ直ぐに敵へと向かって突っ込んで行くんだが、今の俺はアクセル・アルマーではなくキョウスケ・ナンブだ。その俺がアクセルと同じような行動を取る訳にもいかないし、何より……

『敵が全くいませんね』

 ヒュッケバインMk-Ⅱに乗っているオウカが、シャドウミラー用の通信でそう呟く。

『ここは戦域となる予定の場所でも外れだからな。元々アメリカにしてみれば、シャドウミラーを参加させたという名目だけを必要としていたのだろう。だからこそ、アクセルがこの作戦に参加するのを拒否したのかもしれないな』
『ですがコーネリア隊長が参加している以上、この件がアクセル代表の耳に入るというのは向こうも分かっていたのでは?』

 コーネリアの言葉にレイが疑問を口にするが、確かにその件に関しては俺も疑問に思っていた。
 作戦に参加するシャドウミラーを、こうして戦域の外れに配置する。それはいい。いや、良くはないが、アメリカの思惑を考えればそうせざるを得ないというのは理解出来る。
 だが、それをやるにしてもコーネリアがいる時点で俺達にその情報が流れるのは防ぎようがない。
 そして、コーネリアとアメリカのどちらの話を信じるのかと聞かれれば、俺は迷いなく前者と答える。
 それは向こうも承知の筈だろう。だとすれば……多少の時間稼ぎが出来れば良かった? つまり、この作戦の時にアクセル・アルマーがこの場にいないというのが大事だったのか?
 つまり、この場で誤魔化して、その後は責められても構わなかった?
 それ程の何かがこの地にはあるのか。
 具体的には恭順派に本拠地に。

『あら、アク……いえ、キョウスケ君。どうやら向こうでは始まったみたいですよ』

 オウカの言葉に、映像モニタへと視線を向ける。
 そこでは、確かに爆発の光が見えていた。
 にしてもオウカの奴、俺の名前を呼びにくそうにしているな。
 いやまぁ、その気持ちは分からないでもない。何しろオウカは一時期ハガネやヒリュウ改に協力していた。つまり、本物のキョウスケとある程度長期間接していたのだから。
 それに、こう言っては何だがやっぱりオウカにとって、俺は俺。そういう事なのだろう。

『……こっちは暇ですね』

 映像モニタの向こうでは幾つもの爆発光が見えてはいるが、それは当然向こう側だけで、こっちまで敵が来る様子は一切ない。
 レイが不満そうな言葉を漏らすのもしょうがない。

「元々アメリカとしては俺達に戦闘をさせたくなかったようだからな。この展開は予想出来たさ。……折角ミロンガ改になったのに、確かにいまいち面白くないが」

 そう答えつつ、一応念の為という事で空中で軽くミロンガ改を動かす。
 ニーズヘッグはもとよりサラマンダーにも及ばない機体追従性ではあるが、それでもシャドウとかの一般的にシャドウミラーで普及している機体に比べると追従性は十分だ。
 運動性と機動性特化型であり、華奢なフレームや薄い装甲のおかげで防御力はペラペラの紙状態。
 テスラ・ドライブを使ったEフィールドやブラックホールエンジンのG・テリトリーがあるから以前よりはマシだが、それも気休めレベルでしかない。
 ぶっちゃけ、当たらなければどうという事はない! というのを地でいっている機体だ。普通のパイロットが使うのはともかく、俺が操縦するという意味では色々と面白い玩具だと言えるだろう。
 ただ、BETA戦で使うのは向かないかもしれないな。光線級のレーザーはともかく、重光線級のレーザーを集中照射されるとちょっと危険かもしれない。
 ミロンガ改のメインウェポンであるビームマシンガンの調子を見つつ考える。
 ミサイルの方も一発の破壊力という意味ではビームマシンガンより威力は高いんだが、如何せん弾数がな。

『キョウスケ、どうだミロンガ改の様子は?』

 俺が機体を動かして色々と確認しているのを見て気になったのだろう。コーネリアが通信を送ってくる。

「悪くない。悪くないんだが……やっぱり趣味的な機体以上にはならないだろうな」
『そうか? まぁ、レモンやマリューから聞いた紙装甲を思えば、確かにそうなのだろうな。傍から見ている限りでは十分に使い物になりそうではあるが』
「見た目は俺もそれなりに気に入っている。ただ、もしこれをシャドウミラーで採用した場合、シャドウとの違いで被害が続出するだろうな。それでいて運動性能がシャドウより並外れて高いかと言われれば、そこまでではないし」

 確かにミロンガ改の運動性はシャドウよりも高い。だが、シャドウに勝っているのはその一点だけであり、総合性能では圧倒的にシャドウの方が上だ。
 かといって、その一点特化でシャドウの上を行くかと言われれば……俺は即座に否と答えるだろう。
 結局は俺が乗るためのお遊びの機体に過ぎないんだよな。それで言い方が悪ければ実験機か。

『あ、コーネリア隊長。向こうの方で大きな爆発光が』

 レイの言葉に視線を向けると、確かに映像モニタには大きな爆発光が現れていた。
 恐らく敵か味方かの戦術機とかが破壊されたんだと思うが……ん? おいおい。

『何だか連続して幾つも爆発しているようですが、大丈夫なのでしょうか?』

 オウカの言葉は正しい。どちらの戦力がダメージを受けているのかは分からないが、こうして見ている限りだとかなりの被害が出ているように見える。
 恭順派側に被害が出ているのであればまだいいが、アメリカ軍の方に被害がでていたりすれば……

『全機、私の通信を聞いておくように。向こうに連絡を取ってみる』

 コーネリアも俺と同じ危機感を抱いたのだろう。そう告げるや、アメリカ軍へと通信を入れる。

『こちらシャドウミラーのコーネリアだ。聞こえているか、そちらの方はどうなっている? 幾つもの爆発が見えたが、その爆発は恭順派のものか?』
『こちら、ロナルドだ。コーネリア隊長、聞こえているか』

 切羽詰まったような声。言葉自体は落ち着いているようだが、言葉の中に緊張が滲んでいるのが分かった。
 ちっ、この様子だとあの爆発はこっちが受けたものか?

『聞こえている。先程から激しく戦闘が行われているようだが、こちらの手助けは必要か? 必要であれば、こちらもすぐに……』

 そこまでで一旦言葉を区切る。何故かというのは、レーダーを見れば明らかだった。
 こちらに向かってきている者がいるのだ。しかも味方ではなく敵機で。

『コーネリア隊長、ここは俺が。メギロートを借りていきます』
『待て、レイ。シャドウも1機連れて行け。それと、こちらの攻撃は向こうが攻撃をしてきたのを確認してからするように。シャドウの防御力なら、戦術機が攻撃してきてもダメージ的には心配いらないだろう』
『了解。量産型W、1機だけ俺についてこい』

 通信が終わると、そのまま真っ直ぐにレイのシャドウはメギロートと量産型Wのシャドウを引き連れてこちらに向かってくる戦術機へと向かって行く。
 向こうが近づいてきたからだろう。こちらとしても向こうの機種を確認出来た。

「F-15E、か」

 ストライクイーグル。第2世代最強の戦術機と呼ばれている機体であり、デビューしてからまだそれ程経っていない事もあって、まだまだ数は少ない筈だ。
 少なくてもテロリストがこれまでのように潤沢に使えるような機体ではない。
 けど、ソ連製の戦術機がいるようにも見えないのを考えると、まだソ連はアメリカに責任を擦り付けようとしているのか?
 いや、単純にこの本拠地に用意してあったのがアメリカの印象を俺達に与える為のF-15Eだったという可能性もあるか。

『援軍? 済まないが作戦前にお互いの戦域は離れる事が出来ないとしっかり決まっていただろう』
『ジョーン! くそっ、テロリスト如きがF-15Eだと!? 何だってそんなふざけた真似になってやがる!』

 向こうの隊長機の通信を通して聞こえてくる悲鳴と憤怒の声。
 なるほど。さっきから見えている爆発光はアメリカ軍のものか。
 けど……妙だな。恭順派が今までF-15Eを使っていたというのは、以前から分かっていた筈だ。なのに今更それで驚くのか?
 そんな俺の疑問は次の瞬間に聞こえてきた通信で解消される。

『落ち着け、エイナル! 向こうがF-15Eを使っていたのは以前から分かっていた事だろう!』
『けど! ここまでF-15Eの数を揃えてる何て話は聞いてねえぞ! 精々1機か2機……くそっ、後ろに回り込まっ……』

 最後まで言い切る事がないままに通信が途切れる。
 何が起こったのかというのは明白だろう。
 一応アメリカ軍の方もF-15Eだったが、同じ戦術機なら奇襲の方が有利。そういう事か。操縦技術も勿論戦闘に関する大きな要素になるが、奇襲で混乱している状況ではそれを発揮する以前の問題だ。
 チラリ、と戦闘を行っているレイの方へと視線を向ける。
 そこでは、襲い掛かって来たF-15Eに対してビームガトリング砲を使って的確に爆散させている、レイと量産型Wのシャドウの姿があった。
 何とかビームガトリング砲を潜り抜けようとしたF-15Eもいたのだが、レイはどちらかと言えば射撃が得意なタイプだ。また、シャドウの技量はその辺のエースを優に超えている。
 結局は殆ど何も出来ないままに殆どのF-15Eが撃破されていく。
 突撃砲を撃ってくる相手もいたが、シャドウのG・テリトリーに全てが弾かれ、M950マシンガンにより破壊されていく。
 うん、こっちの方は心配する必要がないくらいに大丈夫だな。

『ロナルド少佐、建前はいい。そちらが何を言われてきているのかは分からないが、それを悠長に守って味方に被害を出すつもりか? 全滅……とまではいかないが、それに迫る程の被害を受けるのか?』
『……』

 コーネリアの言葉に沈黙を返すロナルド。
 恐らく、コーネリアの言葉通りに上から何かを秘密裏に命じられているのだろう。例えば、俺達に手柄を与えるなとか、恭順派の本拠地に近づかせるなとか。

『いいのか、上の言葉に従って無意味に部下を殺しても』
『……済まないが、通信機器の故障でそちらの言っている事を理解出来ない。もし誰かが近づいてきたとしても、恐らくはそれに対して止める事も出来ないだろう』
『なるほど。それは大変だな』
『ああ。ではそういう事で。……感謝する』

 勿論ロナルドにしても、この通信をしながら戦闘は続行中なのだろう。
 戦闘中であっても慌てた様子を見せないのは、少佐という立場で兵士達を率いている故か。
 それでもああいう風に通信機が壊れたと告げてきたのは、そういう名目でこっちが戦闘に参加しても止める手段がない事にすると知らせたかった訳か。

『各自、今の通信を聞いたな? 向こうのアメリカ軍は通信が困難な状況にあるらしい。そうである以上、シャドウミラーとしては友軍を見捨てる訳にはいかない。……レイ、そちらはどうだ?』
『問題ありません。敵戦術機は全て無力化しました』
『敵の機種は第2世代最強の戦術機として名高いF-15Eだった訳だが、戦ってみた感じはどう思った?』
『問題ありません。シャドウであれば……いえ、メギロートでも1機で数機を相手取るのは難しくないかと』
『そうか。だが、相手は数が多い上に死に物狂いだ。くれぐれも油断するな』
『分かりました』

 純粋な実力では、レイはまだそれ程のものではない。他の国の軍隊であれば熟練兵程度の実力はあるかもしれないが、シャドウミラーの場合は一般兵士役割をこなす量産型Wがグラストンナイツと同等の力を持っているのだから、そのレベルの高さが分かるだろう。

『おい、アク……やなかった。キョウスケ、聞こえてるか。向こうの本拠地の入り口を見つけたから、これから夏美姉ちゃんの力で中に忍び込むで!』

 小太郎達に持たせてあったゲートシステムを使った通信機からの声に、向こうの方は順調に進んでいるのを理解する。
 チラリと視線を向けると、コーネリアも頷きを返して口を開く。

『よし、全員今の話を聞いていたな。ではそろそろ私達の出番としよう!』

 その言葉と共に、コーネリアのラピエサージュを先頭にしながらアメリカ軍の戦域へと突入していく。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:355
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    ???

撃墜数:1180 
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