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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
  1074話

 ブリーフィングルームでの打ち合わせを終了した俺達は、早速出撃する為に輸送機へと戻ってきた。
 尚、当然の如く俺が10歳のキョウスケ・ナンブと名乗っている以上、空間倉庫を公の場で使う訳にはいかない。
 だからこそ、輸送機3機でやって来たのだから。
 輸送機1機で3機から4機の機体が入り、俺、コーネリア、オウカ、レイに、量産型W、メギロート。これらの事を考えれば、全部で輸送機3機での行動となっている。
 この輸送機には俺とコーネリアと量産型Wが1人とメギロートが1機。もう1機の輸送機にはオウカとレイと量産型Wが1人とメギロートが1機、そして最後の輸送機には量産型Wが1人にメギロートが5機積み込まれている。
 メギロートが多い最後の機体は、メギロートは高さ自体はそれ程ないから可能なことだ。
 勿論アメリカ軍の方にしても俺達以上の戦力……いや、機数は用意しているんだろう。
 アメリカ軍の用意している輸送機は俺達よりも相当に多いのを考えると、どれだけ今回の恭順派の本拠地襲撃に力を入れているのかというのが分かりやすい。
 ……まぁ、アラスカなんていう自分達のすぐ足下に本拠地があったのを考えると、向こうにしても思い切り面子を潰されたようなものだし、その辺は当然か。 
 それにソ連と恭順派が繋がっているという証拠はソ連との駆け引きの材料になるだろうし、アメリカの方でも繋がっているだろう相手を秘密裏に処分する為の情報は必要な筈だ。

「アクセル、あまり無茶するな」

 輸送機が発進してから暫くが経ち、コーネリアが俺へとそう告げてくる。
 何について言っているのかはすぐに分かった。最初の見せしめだろう。

「向こうがこっちを甘く見ている以上、一度は実力を見せつける必要があったからな。こっちのメンバーにムラタやムウ、イザーク辺りがいれば話は違ったんだろうが」

 それに、コーネリアに向けた視線や言葉が許せなかったというのもある。

「ただ、こちらの実力を見せた以上は次からはああいう真似をしてくる事はないでござるな」

 姿を現した長瀬が、ニンニンと笑みを浮かべながら告げる。

「そう思うか? あのローレンとかいう男は結局最後の最後まで俺を睨み付けてたが。……10歳の子供相手に大人げない」
「無理を言うな。あんな風に馬鹿にされれば、普通は怒る。私でも見ていて哀れに思えた程だからな。……オウカやレイにしても同様の気分だったのではないか?」

 別の輸送機に乗っているオウカとレイの事を考え、確かにと思う。
 レイはともかくとして、オウカは基本的に仲間思いの優しい性格をしているし。

「それにしても、向こうはやはりこちらを邪魔に思っているようだな」

 話を変えようとしたというよりは、純粋に疑問に思った事を口にしたといった感じのコーネリアの言葉に、俺もまた頷く。

「戦力的には圧倒している筈の俺達の担当地域が、戦場の外れだしな。向こうとしてはこっちに手柄を立てて欲しくない……いや、今回の件にはあまり関わって欲しくないってのが正直なところなんだろう」
「だろうな。もっとも、私達が横槍を入れた立場である以上はあまり無理も言えない」
「結局は向こうの思い通り……と思っているんだろうがな」

 チラリと視線を長瀬の方へと向けると、笑みを浮かべて頷く。

「任せるでござるよ」
「頼りにしている。……そう言えば、今更だが高校を卒業した以上はもう忍ばない忍びじゃなくなったのか?」
「にん!?」

 俺の言葉が色々と衝撃的だったのか、長瀬の口から驚きの声が漏れる。
 まぁ、忍者ではござらんよ? とか言ってた割には、思い切り忍ばない忍びだったからな。今はどうなのか知らないが、それでも本人的には黒歴史的な経験なのだろう。

「そ、それはでござるな……」

 何かを言おうとしたら長瀬だったが、その前に輸送機のパイロットをやっている量産型Wが口を開く。

「コーネリア隊長、アメリカ軍からの連絡です。そろそろ戦域予定地域に入るので、戦闘準備をしておくようにと」
「分かった、すぐに用意すると伝えろ」
「了解」

 短く言葉を返すコーネリアだが、量産型Wが今回俺ではなくコーネリアに話し掛けているのは、純粋に俺が10歳の姿になっているからだ。
 当然今の俺の姿でアクセルと呼ばせる訳にはいかない以上、その辺を前もって量産型Wにも言い含めてある。
 この辺が通常の兵士と違って量産型Wの便利なところなのだが、幾ら量産型Wが俺をアクセルだと認識していても、人型の機械に近い存在である以上は俺をアクセルと言い間違える事はない。

「さて、そういう訳だ。長瀬、俺達が出撃する為に輸送機から出撃したら、そっちも外に出て恭順派の本拠地と思われる場所に向かってくれ」
「……多少釈然としないものを感じるでござるが、分かったでござるよ。中の2人も暇をしているでござろうし」

 そう告げながら格納庫の方へと向かう長瀬。
 ……そう言えば、夏美と小太郎は長瀬のアーティファクトの中で妙な真似をしていないだろうな?
 いや、あの2人に限ってその辺の心配はないか。
 夏美が肉食系になったら、それはそれで面白そうな気はするが。

「なら、行こうか。この世界における、私達の宿縁を片付けるとしよう」

 コーネリアの言葉に俺と長瀬は頷き、量産型Wは黙って俺達の後を付いてくる。





「機体状況、確認。システムチェック……オールOK、と」

 コックピットの中で機体状況の確認をしていく。
 ちなみに、俺が乗っている機体は当然ニーズヘッグではない。あの機体はシャドウミラーのフラッグシップ機としてあまりに有名だからな。
 それに乗っている時点で、俺の変装……変装か? ともあれ、アクセルだというのが明白になってしまう。
 勿論シャドウミラー製――正確にはシャドウミラーで改造した――VFであるサラマンダーにしても、ニーズヘッグ程ではないが俺の専用機だというのが知られている。 
 その結果用意された俺の機体が……

「久しぶりだな、頼むぞミロンガ改」

 そう、修羅やらバルトールやらの騒動が連続して起きたOG外伝。それに俺が介入した時にミツコから譲り受けて使用した機体だ。
 当初は機動性や運動性の高さとは裏腹に、装甲の薄さからヒリュウ改やハガネの面々から駄目出しされた機体だったが、それを操縦するのが俺という事で話は一変する。
 俺の操縦技術は元々のアクセル・アルマーの身体やPPを使ったステータス増強により……そして何よりも無数とも言える激戦の中を戦い抜いてきた経験により、非常に高いものとなっている。
 更に、そもそも俺は混沌精霊という存在である為にミロンガが撃墜されても、それが物理攻撃である以上は全くの無意味でもある。
 その辺を考えると、実はミロンガって俺にとっては使いやすい機体なんだよな。
 バルトールの方も多少興味はあるが、向こうは性能はミロンガより若干上だとしても外見が俺の趣味じゃない。
 そして何より、このミロンガは技術班で徹底的に解析された後で倉庫にしまわれていたのを、今回俺が乗るということで技術班が改造してくれている。
 もっとも、魔法球を使っても時間はそれ程なかった事から、そこまで大きな改造ではないんだが。
 まず動力炉をブラックホールエンジンに改造。ミロンガのテスラ・ドライブはかなり高性能なものだったが、今のシャドウミラーではそれよりもより高性能なテスラ・ドライブを作れるのでそちらに入れ替えた。これによりEフィールドを展開可能となり、ブラックホールエンジンのG・テリトリーと合わせて防御力は多少マシになっただろう。
 武器も実弾のストレイトマシンガンから、ビームガトリング砲は大きすぎてミロンガ最大の売りである機動性や運動性に悪影響を与えるのでビームマシンガンへと変更し、ミサイルはマブラヴ世界から得た技術でS-11弾頭を試験的に搭載。
 ……このミサイルに関しては、実は当初予定にはなかった代物だったりする。
 何故それが装備されているのかといえば、技術班の暴走に他ならない。
 まぁ、新たに得た技術なんだから使ってみたいと思うのは分からないでもないが、だからといってS-11とか。
 あの技術は色々と機密もあるんだが、技術自体は既に結構前にアメリカから得ていた。
 だが、シャドウミラーの機体でミサイルを装備している機体というのは、驚く程に少ない。
 基本的にはビームがメインだし、実弾もM950マシンガンのように弾幕を張る的な感じの武器が多いしな。
 ミサイルはシロガネとかニヴルヘイムとか、その辺がメインだった。
 しかし、まさかシャドウミラーの要ともいえるそれらで実験をするわけにもいかず、ミサイルを装備しているサラマンダーの方も俺がそれなりに良く使っている事もあって……そんな時にミロンガの件があった。
 恐らくミロンガを使うのは今回だけで、後はまた何かあるまで倉庫行きになる機体だという事もあり、この機会にという事でS-11搭載ミサイルが開発され、搭載された訳だ。
 ちなみにビームサーベルに関しても、ブラックホールエンジンからのエネルギーを消費する事により、以前の物より威力が増していたりする。
 惜しむらくは、T-LINKフレームを使用出来なかった事か。
 いやまぁ、フレームにしろ装甲にしろ、T-LINKフレームを搭載するとなれば改良じゃなくてレストアとでも表現すべき規模になるからしょうがないんだが。
 動力炉、テスラ・ドライブ、武器をそれぞれ改良した時点で何を言わんやという気がしないでもないが……ともあれ、そういう経緯でミロンガ改は完成した。
 そんなミロンガ改だが、当然これが初めて動かすという訳ではない。
 そもそも、ミロンガ自体ウォン重工業がカツカツのバランスで作り上げた機体だ。それを改造したのだから、機体を慣らす作業というのは絶対に必要だった。
 ……これがミロンガ改の初起動で、恭順派との戦いの時にいきなり空中で爆散したりすれば、洒落にならないし。
 俺は技術班を信用し、信頼しているが、それでも技術班の性格を考えれば色々と危険な面はある。それはどうしようもない事実であり、これまでの技術班が起こしてきた数々の騒動を思えば誰も否定は出来ないだろう。
 朝焼けの反乱事件、黄昏の沈没事件、血飛沫の明日事件、茶々丸暴走事件、プリン争奪メギロート大決戦等々。
 その度にエキドナやセシル、時にはエヴァや茶々丸までもが鎮圧して回っていた。
 ともあれ、魔法球の中でミロンガ改に関してはきちんと機体に問題がないかどうかを確認してある。
 急造の改造機であるにも関わらず、それでもきちんと仕上げるのは技術班の能力の高さを示していたが。

『では、コーネリア隊長。そろそろ作戦地域だが、担当する戦域についてはブリーフィングで確認した通りで問題ないかな?』
『うむ、こちらとしてはそれで構わん。そちらの作戦行動を邪魔しようとは思わんよ』

 唐突に聞こえてきたその通信は、コーネリアと向こうの隊長でもあるロナルド少佐のものだ。恐らくコーネリアが俺に聞かせる為にながしてくれだのだろう。
 いや、俺だけじゃなくてオウカやレイの方にも流されているのか?
 まぁ、その辺はどうでもいい。俺はじっと通信へと耳を傾ける。

『向こうの戦力は、こちらもブリーフィングルームで確認した通りだ。戦術機、ガン・ルゥ、リニアガン・タンクといった風に、こちらの平均的な戦力を揃えているものと思われる』
『分かっている。シャドウミラーにしてみれば、その程度の戦力はどうという事もなく対処出来る。そちらの方が大丈夫か?』
『問題はない……とは言えないだろうが、それでもテロリスト共を放置しておく訳にもいかないだろう。それに、戦術機は3次元的な機動を取れる』

 現在のこの世界の量産機の中で最大の攻撃力を誇っているのは、リニアガン・タンクだ。
 突撃級の装甲殻すら貫通する威力を発揮するリニアガンだが、勿論欠点もある。
 それは、結局のところ戦車でしかないという事。
 BETAであれば、母艦級を除いて地上を移動するしかない。つまり、戦車にとっては攻撃出来ない相手ではない。
 だが、戦術機は3次元的な機動……立体的な機動を取る事が出来る以上、リニアガン・タンクを相手にしてもそうそうダメージを受ける事はない。
 勿論それで完全に安全という訳がないのは、SEED世界でザフトを相手にリニアガン・タンクがそれなりに対抗出来たので明らかだろう。だが、地上を進むだけしかないBETAに比べれば余程マシだ。
 そして、シャドウミラーの機体はイルメヤのような例外を除いて基本的に空中の移動がデフォになっている。
 その辺を考えれば、こっちがどうこうされる事はないだろう。
 シャドウミラーのメンバーである以上、その程度の腕があると信じてもおかしくはない筈だ。

『ではお互いに自分達の出来る範囲で頑張るとしよう。そちらの健闘を祈る』
『うむ。お互いに出来る範囲でな』

 その言葉を最後に通信が切れ、アメリカ軍の輸送機が俺達から離れていく。
 いや、正確には俺達の方が離れて行くというべきか。

『各自、そういう訳だ。……長瀬、分かっているな?』

 シャドウミラー用の通信と、外部スピーカーに同時に流れる声。
 それを聞いた長瀬が、格納庫で手を振っているのが見える。

『では……そろそろ出撃だ』

 コーネリアの言葉と共に、格納庫のハッチが開いていき……長瀬を含めて格納庫にいたメンバーは次々に輸送機から飛び出していく。
 こうして、いよいよ恭順派の本拠地に対する襲撃が始まるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:355
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    ???

撃墜数:1180 
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