魔法少女リリカルなのは 平凡な日常を望む転生者
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第17話 ゴールデンウィーク初日(自己紹介)
「私がフェリア姉とセインの妹のノーヴェだ」
「さらに妹のウェンディっス」
次の日、俺はシャイデに言われた集合場所に迎えに行っていた。
また変わったナンバーズがやって来たな………
先にノーヴェと答えた女の子は少しイライラしているように見える。
ウェンディについては逆にほわほわとした印象。ちょっとセインに近いかな………
二人ともティアナにやられたんだっけ?
まぁそんなことはいい。
まずは………
「着替えだな………」
「な、何言ってんだ!!この変態!!」
「イヤらしい兄さんっスね~」
「お前らの格好の方が変態だろ!!」
なんでナンバーズはピッチリしたボディスーツしか着ないんだよ!?
一緒にいる俺が恥ずかしいわ!!
俺は文句を垂れる二人を無理矢理家に連れていった。
「ノーヴェ!ウェンディ?」
ん?何で疑問形なんだセイン。
(セイン、あれはウェンディで間違いない………)
(ありがと、チンク姉………)
………なんか内緒話してるし。
「いらっしゃい、よく来ましたね」
玄関にやって来て挨拶する星。
「おお~!美人さんっス。兄さんの嫁さんっスか?」
いきなり何言ってるんだか………
「そ、そんな………私は別に………」
何で口篭るかな………
「改めまして、私は有栖星です」
「僕は有栖ライだよ」
「我は有栖夜美だ、よろしく頼む」
我が家の3人娘がそれぞれ挨拶する。
「それで、俺が「変態だろ?」違う!!」
ノーヴェ、そんなこと言うなって!!
ほら4人の目が恐い………
あれ?4人?
「貴様、私の妹に手を出そうとしてたのか!?」
「だからしてないっての!!」
フェリアがカンカンになってました。
さすがはお姉さん?
「私は姉だ!!」
「心を読むなよ」
昨日のこと未だに根に持ってるんじゃないだろうな?
「それより兄さんはなんて言うんっスか?」
「こいつのことなんて変態でいいだろ」
「ふざけんなって!俺は着替えだなって言っただけだろ!!」
「俺が着替えさせてやるって言ってたじゃないッスか~」
「言ってないわ!!」
頼むからこれ以上悪ノリしないでくれ、ウェンディ………
ほら、また3人が恐ろしい顔に………
(何か感情豊かすぎじゃないかな………?)
(ドクターが言うには少し性格に支障が出たらしい。だが、思考などはあまり問題無いと分かっているから問題ないのだろ)
(………まぁいいか)
セインとフェリアが内緒話している中、俺は星たちに詰め寄られていた。
「ったく、ゴールデンウィーク初日から厄日だ………」
「す、すみませんレイ………」
「ごめんねレイ………」
「すまなかったレイ………」
あのあと半ギレしながらも3人を何とか説得し、ウェンディに拳骨を食らわせた。
「痛いっス~、フェリア姉~兄さんがいじめた~」
「今のはお前が悪い」
「セイン~!!」
「何で私は姉を付けてくれないの?」
「ノーヴェが付けてないからっス」
「また姉って呼んでくれない………」
落ち込むセイン。
………ナンバーズたちにもいろいろあるんだな。
「って俺の紹介!!」
「今更いいっスよ~兄さんでオッケーっス」
「いやいやいや、お前の兄じゃないし。一家の大黒柱だし」
「大黒柱?」
「むしろ星ではないか?」
「わ、私ですか!?」
「ふむ、今までの様子を見ると確かに星一番偉いな」
「そうだね、レイより星だね」
ライや夜美だけでなくフェリアやセインにも言われる俺。
………泣いていいかな?
「ほらレイ兄、私の豊満なおっぱいで泣くとイイっスよ~」
「何が豊満だ、それにせめて胸って言え。慰めたつもりかもしれないが一気に覚めるぞ………」
「姉妹の中ではなかなかナイスバディだと思うんっスけど………」
まぁセインとどっこいどっこいってとこだな。
「「………ウェンディ」」
「な、なんスか?チンク姉、ノーヴェ………」
「「ちょっとこっちに来い………」」
「えっとまずは怒りを収めて欲しいんっスけど…………ちょ!?レイ兄~ヘルプ~!!」
ウェンディを引きずりながらフェリアの部屋に入れるフェリア、それにノーヴェが続く。
「………セイン、フェリアにこれを渡してきてくれ」
「レイ、これ何に使うの?」
俺が渡したのは広辞苑だ。
「かの魔王様が間違った人間を修正するために使う凶器だ」
「………違うと思うんですけど」
星の言葉をスルーし、俺はセインにさらに補足説明する。
「特のここの角で叩くとかなり痛い、とても痛い!………受けてみるか?」
「え、遠慮しとく………」
「フェリアに伝言も頼む。俺の分までよろしくって」
「………分かった」
そう返事をして広辞苑を持ち、ウェンディを連れていった部屋に入っていった。
「フェリア姉、これ、レイから」
「これは………」
「これは魔王様が使う凶器だって。これで俺の分まで頼むって」
「なるほど、受けている零治ほど恐ろしさが分かるか………感謝するぞ、零治」
セインから広辞苑を受け取り高く構える。
「高町ほどうまくいくか分からんが、覚悟しろウェンディ!!」
「嫌だぁ!!妹暴力反対っス!!」
「やかましい、チンク姉次は私な」
「分かっている。セインお前もやるか?」
「………遠慮しとく」
そう言って静かに部屋を出たセイン。
「ちょ!?セインお助け~!!」
「さぁオハナシだ」
今、ウェンディの地獄が始まる………
「レイ、自己紹介しなくていいの?」
「………忘れてた!!!!」
今、オハナシ中でいない3人が帰ってくるまで大乱闘スマッシュロワイアルをセインを入れてやっていた。
ちなみにセインはナンバーズのようなスーツを着ているぴっちりお姉さんを使っている。
「もういいんじゃないの?今更自己紹介してもああ~!!」
地雷にハマる電気ネズミ。
バカめ、俺の仕掛けた地雷にはまったなライ。
「うん、私もそう思うよ。あっ、ハンマーだラッキー」
ハンマーを振りまわし始める、ぴっちり姉さん。
「くっなんてタイミングの悪い………レイ邪魔だ!!」
暴食野郎に軽く吹っ飛ばされる、俺のダンボール傭兵。
夜美は意見すらないんだな………
「私はちゃんとするべきだと思います。何事も最初が肝心です!」
星が良いことを言っているぽいが、ぴっちり姉さんがハンマーで暴れているため、誰も返事をしない。
「ですよねレイ!!」
「だああ!見えない!!分かったからそこどk」
「チェスト!!!」
夜美が使うピンクの暴食野郎のストーンが俺に落下。
吹っ飛んだ所にぴっちり姉さんのハンマーがさらに直撃。
最後に吹っ飛ばされた先に雷を落とす電気ネズミ。
何この三連コンボ………
当然、俺のダンボール傭兵は場外に吹っ飛ばされ、俺のダンボール傭兵は星になっていった………
「「「イエーイ!!」」」
ハイタッチする3人。
狙ってないよね!?
「うう、ひどい目にあったっス………」
ボロボロになりながらも帰還するウェンディ。
「お前が余計なことを言うからだ!私は人並みなんだよ」
人並みねぇ………
「何見てんだ!?変態」
「見ただけで変態扱い!?」
「フェリア姉にそんな目を向けてみろ!この拳でぶん殴ってやる!!」
グッっと拳を見せるノーヴェ。
俺どんなふうに思われてんだよ………
「俺は変態じゃなくて有栖零治!!それが俺の名前だっての!!」
やっと言えた………
「ああ~!!私の亀さんが星になったっス~!!」
ウェンディはいつの間にかフェリアと共にゲームに参加していた。
ウェンディはもういいや…………なにげに名前で言ってるし。
あとはコイツだけなんだが………
「ふん!!お前は変態で十分だ!!」
ちくしょう、このままだと変態のままじゃないか!?
それは世間的に悪い………
そう言えばコイツ、フェリアの事を話すときは態度が違ってたような………
ならあれを使うか………
「ノーヴェ、なら条件を出そう。俺を変態と呼ばないって約束したらこの画像をやる」
そう言って俺はフェリアの位置を確認する。
よし、ゲームを観戦している。
そして携帯を取り出し、コスプレの時の画像を見せた。
「これは!?」
「どうだ?ノーヴェはフェリアのことが好きだと思ったんだが………いらないか……」
「いや、欲しい!!」
「なら………」
「ああ、変態って呼ばない!!」
「よし、交渉成立だ」
これで問題はクリアされた。
単純な奴め………
「後でお前の携帯に送っとくよ」
「でも、私携帯もってないぞ………」
そうだった………うっかりしてたな。
「じゃあ、今日服とか買いに行くついでに買いに行くか」
「いいのか?」
「お金はお前さんたちの親から受け取っているから大丈夫だよ」
「ドクターが………」
ドクターはやめたほうが良くないか?
それに俺の報酬からだし………
まぁトンデモない額をくれたのは確かだけど。
中学生が億単位もっててもいいのかね………
あのドクター金銭感覚が絶対狂ってる。
「ということでそれまでおあずけな」
そう言って頭を撫でる。
「………撫でんな気持ち悪い」
「っと悪い、つい………な」
ちょっと妹を思い出したな………
よく頭を撫でたもんだ。
生意気なところとかソックリだったからダブったかな………
「……………ありがとよ」
「ん?何か言ったか?」
「なんでもねぇよ!!それよりゲームって奴をするぞ。お前をケチョンケチョンにしてやる!!」
「ハイハイ分かったよ」
名前は呼んでくれないか。
まぁ一歩前進したしいいか。
「おっ、今度はレイ兄とノーヴェが相手っスか!ギタギタのゴテンゴテンにしてやるっス!!」
………ゴテンゴテンってなんだよ。
「へん!!妹に遅れをとる姉じゃねぇよ!!」
「………だとさ」
「………言うな」
端っこで落ち込んでいるフェリアに声をかける夜美。
ギタンギタンもゴテンゴテンにされたんだな………
「行くっス~!!」
「来いよ!!」
「えっとえっと………」
「星、いい加減慣れようぜ………」
結果は言わずともがな星がビリである………
「えっと………買い物行くんだよね?」
ライの言葉に反応するものはいなかった………
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