リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~
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Another54 残滓
前書き
自宅で寛いでいた大輔の元に謎のメールが届いた。
大輔は残りの時間を自宅で過ごしていた。
大輔「あ~、やっぱり自宅は何十年生きてても落ち着くな…」
ブイモン[大輔、パソコンの画面が光ってるぞ!!]
大輔「ん~?何だこのメール?文字化けしてやがる…って、これ古代デジ文字に酷似してんな。ブイモン、読めないか?」
こういうのは古代デジタルワールド期を生きていたブイモンに任せてみる。
ブイモン[う~んと。光が丘って書いてあるな]
辛うじて読めたのかブイモンも微妙そうな顔だ。
大輔「光が丘?何で光が丘なんだ?他には?」
ブイモン[ん~。駄目だ、文字が滅茶苦茶歪んでてさっぱり分からない]
大輔「光が丘に何かあるってのか…仕方ない。行ってみるしかねえか。虎穴に入らずんば虎児を得ず…行くぞブイモン。」
ブイモン[はいはい]
今なら誰もいない。
第一、この時間帯は普通なら寝静まっている時間だ。
ブイモン[ブイモン進化!エクスブイモン!!]
ガーゴモンでは目立ち過ぎるために久しぶりの通常進化で光が丘に向かう。
しばらくエクスブイモンでの飛行を楽しんでいた大輔だが、光が丘に辿り着くとエクスブイモンから飛び降りた。
大輔「…変わってねえや」
4年前の光が丘テロ、前世の光が丘テロを思い出す大輔。
前世の時、あれだけ憎んだ子供達と一緒に戦っているとはなんて…。
大輔「どうやら光が丘に現れたデジモンは無事に送還されたらしいな。流石賢達だ。いい仕事してるぜ」
エクスブイモン[っ、大輔!!]
大輔を拾い上げ、真上から降り注ぐ雷撃をかわす。
大輔「この…この技は…」
見覚えのある技、確かこの技は…。
雷撃が降ってきた真上を見遣ると、そこには…。
大輔「やっぱりか、どうしてここにいるんだよ…パロットモンが…」
上空にはかつて光が丘でグレイモンと死闘を繰り広げた完全体デジモン、パロットモンがいた。
エクスブイモン[大輔、もしかしてこいつが?]
大輔「ああ、こいつがかつて、光が丘テロ事件の時にグレイモンと死闘を繰り広げたデジモンだよ。」
エクスブイモン[話をしに来たって雰囲気じゃないな。それ以前に自我がないようだな!!]
パロットモンの放ったミョルニルサンダーをエクスブイモンが蒼雷で相殺しようとするが、相殺しきれず、弾かれた。
大輔「おっ!!?」
まさか弾かれるとは思わなかったのか、意外そうな表情だ。
エクスブイモン[まさか俺の技が弾かれるなんて…いくら完全体とは言え…こいつは意外な強敵だ!!]
久しぶりの強敵にエクスブイモンは笑みを浮かべる。
大輔「何ならブイモン…久しぶりにやってみるか?擬似ジョグレス?」
エクスブイモン[ああ!!]
小さな携帯端末を取り出し、デジヴァイスに接続する。
実はこの携帯端末にはスナイモンのデータが入っており、デジヴァイスにスナイモンのデータがインストールされていく。
大輔「エクスブイモン、超進化だ!!」
エネルギータンクと化した紋章ではあるが、擬似ジョグレスならジョグレスの要領で超進化出来るようだ。
エクスブイモン[エクスブイモン超進化!パイルドラモンイクス!!]
擬似ジョグレスにより超進化したパイルドラモンイクスは、上空にいるパロットモンを見上げる。
パイルドラモンイクス[さあて、本当に久しぶりの超進化だ。派手に行かせてもらうぞ!!]
パロットモンがパイルドラモンイクスの存在を認識するとパイルドラモンイクスに向けてソニックデストロイヤーを繰り出す。
パイルドラモンイクス[おっと!!確かに威力は大した物だが、当たらなきゃどうってことない!!喰らえ!!]
両手の鉤爪のワイヤーを射出し、パロットモンを拘束する。
パイルドラモンイクス[エレメンタルボルト!!]
ワイヤーを伝わせて、パロットモンに雷撃を喰らわせる。
苦痛にパロットモンは暴れるが、パイルドラモンイクスのパワーはゴールドブイドラモンには劣るが、高い部類に入る。
両腕に力を込めて地面に叩きつける。
パイルドラモンイクス[デスペラードブラスター!!]
地面に叩きつけたパロットモンに向けて生体砲によるエネルギー波を放つパイルドラモンイクスだが、直撃したパロットモンがまるで溶けるように消えた。
パイルドラモンイクス[消えた?]
死んだにしては粒子化していない。
一体どういうことなのだろうか?
大輔「もしかしたら4年前の残り滓みたいな物なのかもな。残留思念みたいな」
パイルドラモンイクス[残留思念…か…と、いけない大輔。さっきの騒ぎを聞きつけたようだ。]
パトカーがこちらに来る。
捕まったら色々聞かれるだろうと、大輔はパイルドラモンイクスに乗り込み、光が丘を後にした。
後書き
久しぶりの擬似ジョグレスのパイルドラモンイクス。
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