もし俺がFate/Zeroの世界でランサーのマスターになった場合
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第二十槍
言峰綺礼
聖堂教会の人間であり、元代行者。つまりは、異端の魔術師を殺す役だった人物……だったかな?
なんか複雑すぎてよく覚えていないのだが、その脅威的な身体能力や殺人術には注意しなければなるまい。
なんたって、マジカル八極拳の使い手。近づかれたら不利だ。
もちろん、俺も常人を逸したスペックを持っているが、こと技術という面ではかなり劣る。所詮はスペックまかせの暴力しか手がない。
「奇遇って言ってもねぇ……俺的には嬉しくもなんともないんだけど?」
「物部白水……といったか? ちょうど聞きたいことがある」
「話聞けよ……で? 何さ」
何時でも離脱できるように身構えておく。
「お前が聖杯に求めるものは何だ?」
「何って……」
特に理由はない。
ランサーに聞かれた時は自分が死なないようにという理由から更なる力と答えたが、そもそも、この戦争に参加しなければよかっただけの話である。
だが全ては神の悪戯。所詮暇潰しにされた身の上だ。
「一応、力?」
「……己の望みが分からないのか?」
そういやこの人、まだこの時点だと自身の心の闇に気付いてないんだっけか?
で、ギルさんにそこを指摘されてズブズブとのめりこんで最終的には愉悦部に入部しちゃう、と
「似た者同士とかやめてね? キモいから」
「……まぁいい。私が気にしているのは衛宮切嗣ただ一人。前哨戦といこう」
なんでそうなった
「言っとくけど、相手するつもりないよ?」
「問答無用!」
話を聞いてくれない件について
いきなり距離を積めてくる神父さんの動きにあわせて、なんとか回避を選択。
放たれた拳の一撃を寸のところでかわして距離をとる。
「っぶねぇ!? 話せばわかるくらい言わせろよ!」
多分、怒るのはそこじゃないけど
身体強化事前にかけていたためになんとかかわせたが、奇襲だったら完全アウトだ。
くそったれと悪態をつき、魔力弾を放つも軽々と往なされる。なんだそれ
投擲される黒鍵が三本。糸を使って柄と結んで連結。すぐさまお返しにと投げ返す。
「フッ……!」
「ウオッ!?」
だが、その場にはもう神父はおらず、いつの間に近づいたのか気づけばもう目の前。拳を放つ寸前だ。
やっぱり経験の差は僻めない。
「んなろぉっ!!」
なんとか拳と体の間に腕を割り込ませて防御。
身体強化のおかげか、折れることはなかったが、それでもかなり痛い。
顔を歪めるが、隙を見せればそれで終わり。なんとか耐えて続けて繰り出される攻撃を迎撃する。
「なかなかやるようだな」
「皮肉かゴラァ!?」
会話の合間に蹴りを入れるが腕で防御される。
ちくせう、余裕ぶっこいた顔しやがってからに!!
「粉砕!!」
魔術によって足元を砕くと、一面に土埃が舞い上がる。それを期に俺は全力で後ろに跳び、もう一度距離をとった。あれを相手に近接は分が悪すぎる。
『ランサー! 直ぐに合流しろ!』
『! 御意!』
念話で直ぐにランサーを呼ぶ。
まだバレていないと思っているからか、アサシンが出てきていないのが幸いだった。
いくらなんでも、何十人もいるアサシンも相手にすることになれば負けは確定だ。出来ても結界による防御のみ
やるんなら外道とやってろってんだ。俺は知らん!
「っと、……奴さんも逃げたか?」
未だにおさまらない土埃の中に人の気配がない。
あれか、ランサー呼んでその気配を察知したアサシンが報告したからか?
まあいい。とりあえず終わりだ。
「あーもう! おきにの服汚れちまったじゃねえかよ……」
帰ったら、ランサーに縫ってもらおうかな
後書き
また戦闘ちょっと
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