リリカルビィト~才牙と魔法が交わる物語~“改稿版”
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六十二話、退院祝
前書き
龍也「……なぁ、シャマルって何であんなに料理が不味いのかね?」
はやて「ははは……管理局に"危険物"指定受けたくらいやからな……」
シャマル「二人とも酷い!!!??」
皆「酷いのはあんたの料理だよ!!!!!!!!!!!!!!」
竜「其ではどうぞ!」
なのはが鎌鼬と契約してから数日後、龍也となのはは退院した
なのははともかく、本来ならば全治半年と診断された龍也だが自身の水の天撃を使ったり、回復系式神魔法"薬草童子"で傷を癒したので体に付いた傷以外が完治したのである
更に言うと腹部に出来た傷も暫くすれば消える
これを聞いた医者に「あんた人間か?」と真顔で言われたのはご愛嬌である……
そして今、龍也となのはは……
『なのは(お姉ちゃん)、龍也(にぃに)、退院おめでと~!!!』
「有り難うなの♪」「サンキュ」
翠屋にて退院祝をしていた
しかも、桐ヶ谷家に織斑家と束さん、更にはバベルの人たちもいるという大人数である
なのでやっているのは……
「はい、龍也君、追加のお皿」
「サンキュ、なのは……あ、肉焼けてるぞ? ほら」
「有り難うなの♪」
バーベキューである
大勢で食べるにはちょうど良いので……
なのはから追加の材料が乗った皿を受け取り 、焼いていきながら、良い感じに焼けた肉を渡す龍也……
追加が早い気もするが無視する
何故なら……
「ちょっとアリシア!あんたお肉食べ過ぎ!!」
「だって美味しいんだも……ああっ、薫何すんの!? 私の育てたお肉が!!」
「甘いよアリシア……バーベキューは戦場!! 油断すると肉が食えなくなるよ?」
「ならあんたの肉……うちが頂く!」
「あ!こらっ!!葵!」
「はい優衣。たくさん食べてね?」
「えるおねえちゃんありがと~♪ しんらもどうぞ?」
「きゅく~♪」
「ガツガツ……」
「初音落ち着いて食べてくれよ……(泣)」
「初めまして。バベルの桐壷と言います」
「これはどうも御丁寧に……界護に所属しています桐ヶ谷和人です」
「一夏、そろそろ模擬戦の予定を入れても良いんじゃないか?」
「う~ん、入れたいけど龍也が無理そうだし……」
「あ、では僕が相手になりますよ? 僕のデバイスも調整したいですし……」
「へ~、竜君と一夏君の模擬戦か~…」
「闘技場の強度高くしないとな~…」
「ナオミ、この肉焼け…グバラッ!?」
「近寄んなって言ってんだろうが、この変態!!!」
「……直葉さん、あれは一体なんでしょうかね?」
「はやてちゃん、見ちゃ駄目だと思う……」
「アリサ、今度模擬戦しない?」
「良いわね、負けないわよフェイト!」
「よーし、良い感じに焼けたな……あ、すずかちゃん、どうぞ」
「ありがとうございます、皆本さん」
ほぼ全員がバーベキュー戦争をしているんだから……
因みに各自自分で焼いていたのだが、いつの間にか焼く班と食べる班に分かれている
「あ、龍也君、それお酒だよ?」
「良いの、これくらいは《前世では九歳から飲んでたんだし》」
「まだ子供だから駄目だよ」ヒョイッ
「え~、一杯位良いじゃん」
「それでも駄目(まるで夫婦なの♪/////)」
顔を赤くしたなのはに怒られながら肉を焼く龍也……
シュールだ……
因みに其を見たフェイト達は……
『(龍也(君)、今度はなのは(ちゃん)にフラグを……!!?)』
心の中で慌てていたりする
「なのはおねぇちゃん、にぃに、おにくとおやさいどうぞ♪」
「え? くれるの?……有り難う、優衣ちゃん♪」
「ありがとうな優衣」
「えへへ♪」
其に気付かない龍也となのはが交互に優衣の頭を撫でると、 優衣は嬉しそうに顔を綻ばせた
…なんか、家族の団欒にしか見えないのは奇跡である…
「あ、龍也君、なのはちゃん」
「「ん?」」
そんな風に和んでいる二人に話し掛けるシャマル……
シャマルの手には……
「シャマルさん……其は何?」
「退院祝に野菜炒めを作ってみたんです♪一口いかがですか?」
龍也の質問に笑顔で答えるシャマル
『シャマル(さん)の料理!?』
シャマルの答を聞いたシャマルの料理の恐ろしさを知っているなのは達は慌てる……
『(いかん、死人が出る!!!!!)』
なのは達全員の心の声が揃った……
「野菜炒めか……全く見えんな……」
「……なんか障気見たいのが見えるな……」
一夏と千冬の織斑家チームは何となく察した……
「あ、じゃあ俺食おうかな?」
「僕も♪」
「良いですよ、どうぞ♪」
『!!?』
唯一知らない和人と竜の二人の言葉に全員が戦慄する
「!? お兄ちゃん、竜君、其は駄目だよ!?」
「和人さん、竜、命は大切にしないと駄目だ!!!!!!!!!???」
「そ、そうだぞ、二人とも、お前らはまだ若いんだ、死に急ぐとはない!!!??」
必死に止めようとする直葉、龍也、千冬の三人
其にたいして二人は……
「大丈夫だって、食べれるので作ったんだから死ぬことはないよ」
「そうそう、確かに見た目は悪いけど、せっかくシャマルさんが作ったんだよ? なら、食べないと勿体無いですよ?」
と言ってシャマルの作った野菜炒めへと 、シャマルが渡してくれたスプーンを伸ばす
「「(……野菜炒めってスプーンを使う料理だったか?)」」
と思いながら、二人はそれを口へと運んだ
「ふむ、見た目は流動食で食感はニチャニチャ……ぐふっ!!?」
「甘すぎて辛すぎて食材の味を全て殺し、 何ともいえない嫌悪感が体中を巡りぐふっ!!?」
「キャアアアア!?お兄ちゃん!?お兄ちゃん!?」
「リュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!??」
叫ぶ直葉と龍也……
「シャマル!!あんたうちらに野菜炒めと偽って何食べさせようとしたんや!?」
「偽ってません!! ちゃんと作りました!!!!」
「ちゃんと作ってあぁなるわけないでしょ!!!?? 二人とも大丈夫!?……って! 脈が弱くなってる!?」
「賢木さぁぁぁん!? 急患でぇぇぇぇぇす!!!!!」
紫穂の言葉に明が叫び、店内は騒然となったのだった……
●○●○
結果としては、二人は助かったが、シャマルの料理に対してトラウマが生まれ、シャマルに関してははやて達からO☆HA ☆NA☆SHIを受けた……
更にシャマルの二つ名に"毒の錬金術師"が追加された……
そして八神家のルールに
"シャマルに料理をさせない"が追加された……
後書き
和人「やべ、思い出したら吐き気が……」
?「き、キリト君、確りして!?」
?「其では感想待ってます♪」
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