大統領の日常
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本編
第三十五話 首都戦3
前書き
久しぶりの投稿です。続きを待っていた人がいるはず。いてほしい。いてください。いますよね。いるんですよね。いるんですよ。(自己暗示完了)
西暦2115年 11月 13日
内火艇と3隻の強襲揚陸艦から出撃した武装親衛隊3万8500人は皇帝派軍との戦闘で混乱している新無憂宮に舞い降りた。
突如空から奇襲を受けた貴族派軍はなすすべもなく撃破されていった。
新無憂宮には近衛兵が警備を担当していたが、そのほとんどが皇帝が脱出する際にともに脱出してしまったため、新無憂宮には貴族とその側近がいるのみで、戦闘員などほとんどいない状態であったのである。
ある程度の安全を確保した武装親衛隊は大統領の乗る内火艇に状況報告をすると、ハイドリヒ直属の特殊戦闘大隊を引き連れてペルシャールが民主共和制ロンディバルト帝国大統領として初めてガルメチアス帝国の土を踏んだ。
■ペルシャール・ミースト
先に降りた武装親衛隊から一帯の制圧を終了したとの報告が届いたので、ハイドリヒ直属の特殊戦闘大隊を率いて新無憂宮に降り立った。
「うっわ」
新無憂宮に降りるとそこには寸刻みにされた服装から貴族と思われる人”だった”ものが数体転がっていた。それもまだ絶賛解体中だったようで、SS隊員たちがおもちゃで遊んでいる子供のように楽しんでいた。
「あらぁ~もう終わっちゃったのかしらぁ~?」
「ったく、体がなまっちまったぜ」
「大丈夫だよお嬢ちゃん方、まだ中に1万人ぐらいはいるからさ」
「あらぁ~そうなの~?早くこれで八つ裂きにしてやりたいわぁ~」
「早く俺もこれを思いっきり振り回したいぜ!」
・・・・・え?
ちょまっ、え?
なぜ?なぜここに天龍と龍田が?
「あらぁ、そんなのあいつらをこれで八つ裂きにしたいからに決まってるでしょ~」
「わかりきったことを聞くなよな」
「デスヨネー」
だんだん貴族の連中がかわいそうになってきたorz
俺が貴族に脳内でお線香をあげていると、両手に短剣のようなものを持ったなんかどこかで見たことがあるおっさんが近づいてきた。
「閣下、一帯の制圧は完了していますが。この後はどのように」
・・・神父!?これ完全にあの神父のおっさんだよね?
俺はそのおっさんの後ろにいる彼の指揮下の部隊を見た。
・・・・・見なけりゃよかった。
だってあれ完全に武装親衛隊じゃないよ。完全に神父と一緒にいた熱心党(イスカリオテ)のユダとか言ってた人たちだよ、完全に宗教団体(武装集団)だよ。
「・・?何かありましたか?大司k・・大統領閣下」
いま大司教って言ったよね?完全に大司教って言ったよね?絶対今言い直したよね?
なに?銀英伝、艦これと続いてHELLSINGまで参入してきちゃったの?これあれですか?王立国教騎士団とかラスト・バタリオンとかも出てきちゃったりしちゃうんですかね?第2次アシカ作戦ですかね?イカレタ少佐とか出てきちゃったりしないよね?SS・・・あ・・・俺たちじゃん。
まあいいや、こっち側がやられる方じゃなかったら別にいいや。てかさっきからずっと待たせちゃってるな。早く指示しないと。
「諸君!これより我々は新無憂宮に突入する!殺せ、貴族どもは皆殺しにしろ!サーチ・アンド・デストロイ!掃滅せよ!貴族どもを生かして帰すな!サーチ・アンド・デストロイ!サーチ・アンド・デストロイだ!!」
「「「「「ypaaaaaaaaaaa!!!」」」」」
俺がどっかのめっちゃ名前の長い略してヘルシングのような演説をすると、一人の隊員がこちらへ走ってきた。
「報告!貴族派の部隊、約2万名が4方向から接近中!戦車部隊及び機械化部隊を含む!」
いきなり2万投入か。それもご丁寧に車両付きとは・・・。まぁバズーカたくさん持ってるし大丈夫だよね。そうだよね。そうだといいな。そうだよ。大丈夫なんだよ。
「大統領閣下、ここは我ら武装神父隊にお任せください」
俺が自己暗示していると、さっきの神父のおっさんが俺に任せろと言ってきた。今度は大司教と間違えなかった。てか、今完全に武装神父隊って言っちゃったよね。これツッコんだ方がいいのか?ツッコまないほうがいいのかな?ツッコんじゃったらだめだよね?そうだよね。そうだね。そうn(ry
「じゃあ、そっちに任せるよ。なんかあったら、内火艇の方に連絡してくれれば、艦砲射撃してくれるから」
「御意」
俺は神父のおっさんたちと別れると特殊戦闘大隊と残りの2万5000人のうちの1万4000人を連れて、新無憂宮に突入した。
■
ペルシャールたちと別れた武装神父隊総勢1万3500は侵攻してくる貴族派軍を待ち構えていた。そしてそれが煙の中から現れたとき、それは始まった。
「我らは己らに問う 汝らは何ぞや!!」
「「「我らは武装親衛隊!! 武装親衛隊第三師団の狩り人なり!!」」」
ガルメチアス軍の両側にあるビルの上に彼らは現れた。
「ならばよ汝らに問う 汝らの右手に持つ物は何ぞや!!」
「「「AK-47と バズーカなり!!」」」
そう言って右手にAK-47とバズーカを各自手にし、突然の事で棒立ち状態の貴族派軍に撃ち放った。
無防備になっていた貴族派軍は混乱状態に陥り、戦車はその半数が破壊された。
「ならば狩り人よ汝らに問う 汝らの左手に持つ物は何ぞや!!」
「「「ダガーと 手りゅう弾なり!!」」」
彼らは手りゅう弾を手にすると混乱状態の貴族派軍のいる大通りに向かってそれを放り投げた。これによって混乱に拍車がかかり、射撃したその銃弾が射線上に入った味方に当たり死亡するなど、同士討ちが多発した。そんなことはお構いなしに、彼らはAK-47とバズーカを撃ち放ちながら続けた。
「ならば狩り人よ 汝ら何ぞや!!」
「「「我らSS隊員にしてSS隊員にあらず!
軍人にして軍人にあらず!
兵士にして兵士にあらず!
神父にして神父にあらず!
我ら狩り人なり 狩り人の群れなり!
ただ伏して御主に許しを請い ただ伏して御主の敵を打ち倒す者なり!
闇夜でダガーを振るい 息をひそめて物陰に隠れ敵車両にバズーカを撃ち放つ者なり!
我ら狩り人なり、狩り人の群れなり!
我ら狩り人なり 武装親衛隊第三師団の狩り人なり
時至らば 我らAK-47を手に持ち 敵陣に突入するなり!
手りゅう弾をもって 敵を巻き込み自爆するなり!
さらば我ら 徒党を組んで 敵陣へと進み 隊伍を組みて 布陣を布き
九千万の 敵兵と 合戦所望するなり!!
終結の日まで!!!」」」
既に壊滅状態となった貴族派軍にすべてを言い終わった彼らはダガーを手にして大通りに舞い降りた。
全てが終わると、そこに残ったのは破壊された車両と、無残に切り刻まれ、銃弾を雨でハチの巣になった死体の山だけであった。
■ペルシャール・ミースト
新無憂宮の中には貴族どもとその側近しかおらず、制圧は簡単に終了した。
制圧中にわかったことだが、新無憂宮には防音素材が使われているようで、外の爆音などは一切聞こえなかった。だからだろうが、貴族の半数ほどが風呂に入っていたり、挙句の果てには愛人とお楽しみ中だった利していた。
今は各部隊から報告を受けている所だ。
「新無憂宮とその周辺にいた貴族943名のうち、768名はその場で射殺。また、リストにある175名のうち13名が抵抗したため、やむを得ず射殺しました。現在は玄関付近に拘束しています」
一人の報告が終わると別の隊長が変わった。
「貴族に使えていた、側近1万4432名のうち、825名が抵抗したためにやむを得ず射殺。他の者は現在大広間に拘束してあります」
最後に一人の通信兵が報告してきた。
「武装神父隊からの報告です。”我、全テノ敵一掃セリ”」
「たった1個師団で2万名の敵を殲滅したのか」
「やはり、武装神父隊はつよいですな」
各部隊長が口々に賞賛する声を上げた。これはチャンス、このタイミングにあのおっさんの名前を聞き出そう。
「ふむ、そういえばあの武装神父隊の隊長はなんという名だったかな?」
「は、アレクサンド・アンデルセン准将です」
やっぱりアンデルセンか。
「そうか、アンデルセンか」
俺がおっさんの名前を聞いていると部隊長の一人が話しかけてきた。
「閣下」
「ん?どうした」
「新無憂宮の一角に宿舎と思われるフロアがあるのですが」
「では、早く突入して制圧してしまえばいいだろう」
「それが、地図で確認したところ、”艦娘宿舎”と書かれておりまして・・・」
「・・・艦娘宿舎だと?」
「はい、それで突入するべきか閣下に判断を仰ごうかと」
ふむ、艦娘か・・・。確かにSSだけで行ったら何かあるかもしれんからな。俺も行くか。
「分かった。そこに案内してくれ。他の部隊は周辺警戒をしていてくれ。何かあったら無線で知らせろ」
「「「はっ」」」
「では、こちらです」
俺は天龍と龍田を連れて、艦娘宿舎に向かった。
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