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もし俺がFate/Zeroの世界でランサーのマスターになった場合

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第十槍

『白水殿、よろしいので?』

『構わないよ。優勢には見えるけど、実際刀身が見えないとキツイだろうし。それに、今後のことを考えてみての結果さ。やっぱり、セイバーは強いだろ?』

『恐れながら。我が宝具の力無しでは攻めきれないかと』

『分かってるよ。それじゃ、頼りにしてるよ? ランサー』

『御意に』

ランサーとの念話を切り、戦闘の傍観を続ける。
すると、ランサーはいきなりゲイ・ボウを地面に捨てた。
セイバーに長槍が宝具だと思わせて決めるつもりなのだろう。

ランサーが駆ける。敏捷トップのそれは凄まじく、一本の槍の攻勢が始まった。
槍の刃がセイバーの剣に触れるたびに、刀身を纏う風が解れ、黄金の剣が姿を見せる。

いやぁ、実際に見ると、眩しいなありゃ

流石ランサーというべきか、本来の二槍流のスタイルと負けず劣らずの槍さばきだ。刃のない石突きの方も使って上手いこと攻めにかかる。

「おっと、どうやらあちらさんもアサシンに気付いたようだな」

対サーヴァントの備えがないのか、俺を狙撃して存在と位置を知られるリスクが高いと踏んだようだ。
まぁ、狙撃したところで、俺には通じないし、存在はバレるしで、悪いことづくめなんだけどね。
御愁傷様

と、ここでランサーがセイバーに攻撃を通したようだ。
鎧で防げると思ったのか、槍での攻撃をあの魔力で編んでいる鎧で受けようとしたのだろう。
傷をアイリスフィールが治癒し、そしてセイバーが槍の能力を看破する。

で、だ。

無駄な鎧を解き、体を守るものがなくなったセイバー。
はっきり言おう。貧乳であると。
いや、貧乳はステイタスだという言葉もあるから別に悪いとは言わない。むしろいい。もっとやれ
おまけに胸の上部分だけ露出しているから余計にエロさが倍増しとる。

まぁ、Zeroにおける数少ない女性だしな。うん、こう描写があれになるのは仕方ない。
ま、危害を加えてくるなら殺すけど

セイバーが剣を後方に構えてランサーを見据えた。
風王結界(インビジブル・エア)を使って特攻を仕掛けるのだろう。

『ランサー、来るぞ』

『お任せを』

徐々にセイバーから距離をとりはじめるランサー。先程地に捨てたボウの元まで移動しているのだろう。
二人の英霊が睨み合うなか、ランサーの足場が崩れる。
それを好機とみたセイバーが魔力放出で一気に決めに来た。

……上手いな、ランサー。

相手の油断を誘うため、わざと体勢を崩したようにみせたランサー。
能力を解放された必滅の黄薔薇(ゲイ・ボウ)を足で蹴り上げると、己に向かってくるセイバーにその刃を穿った。

「……うっしっ!!」

小さくガッツポーズを決める。
どうやら、狙い通りにセイバーの左手、親指の健を切ることに成功したようだ。

『ランサー、ナイス!! これで今後動きやすくなった!』

『その御言葉、ありがたく』

どうやら、すれ違い様にランサーも一太刀入れられたようで、黄槍をその手から取り落としていた。
直ぐに治癒の魔術をかける。

「さぁ……」

俺は視線をもう一度橋に向けた。

「これで来てくれるだろ? 征服王さんよ……」

 
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