混沌の魔術師と天空の巫女
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第7章 大魔闘演武編
剣咬の虎
妖精の尻尾ギルドにて・・・
「セイバートゥース?」
「剣咬の虎、セイバートゥースさ。
それが天馬やラミアを差し置いて、現在フィオーレ最強の魔導士ギルドさ。」
ロメオは俺達にそう説明した。
この7年間の情報をより多く知るために、現在のフィオーレの状況を聞き、
今現在での最強ギルドの話をしていた。
「聞いた事もねえな。」
「7年前はそんなに目立ってなかったんだ。」
グレイさんの言葉に近くにいたアルザックさんがそう言った。
「つまり、この7年で急成長したと?何故?」
「ギルドのマスターが変わったのと、
もの凄い魔導士が5人加入したのが強くなったキッカケだね。」
俺の言葉に近くに座っていたマックスさんがそう言う。
「たった5人で、そんなに変わるものなの?」
「ほおう、いい度胸じゃねえか。」
ルーシィさんは疑問に持っており、ナツさんはそう言う。
「ちなみに、私達のギルドは何番目ぐらいなんですか?」
ウェンディが尋ねる。
「それ聞いちゃう?」
「わかる事だと思うよ・・・。」
「ウェンディ、聞くまでもないでしょ?」
「えーーーっ?」
ハッピー、ミント、シャルルの言葉にウェンディはそう言うが・・・。
「聞きますけど・・・どのくらい?」
俺が尋ねてみた。
「最下位さ。」
「超弱小ギルド。」
「フィオーレ一弱いギルド。」
「やっぱり・・・(汗)」
「ああああ、ごめんなさい・・・。」
ロメオ、アルザックさん、ビスカさんの言葉に俺は予想通りであり、
ウェンディは謝罪をする。
「かーーーっはっはっはっ!!!そいつはいいっ!!!!面白ェ!!!!」
ナツさんはテーブルに足を乗せ、大声で笑って言った。
「は?」
「だってそうだろ!?上にのぼる楽しみがあと何回味わえるんだよ!!!!
燃えてきたぁーーーーーーーーっ!!!!」
「やれやれ。」
「あはは。」
「前向きですね。」
「かなわねーな、ナツ兄には。」
「そうですね、うん!!楽しみにです。」
俺達は思ったことを言うのだった。
「ねえアンタら、ギルダーツ見なかった?」
カナさんがそう言ってきた。
「何だよ、いつもパパが近くにいねーと寂しーのか。」
「バカ!!」
グレイさんはカナさんをからかうが・・・
「あ!!」
すぐにある事に気づく。
「悪ぃ、2人共・・・。」
グレイさんは俺とルーシィさんを見て謝った。
「ううんいいよ。気にしなくて。」
「もう、大丈夫です。」
ルーシィさんと俺はそう言う。
「(グレイ様に気をつかわれている!?)」
「ねえ。ジュビアが凄い目でこっち見てるよ・・・。」
そこは・・・あえて無視しておこう・・・・・・。
「ギルダーツなら、マスター・・・・・・いや、マカロフさんと呼ぶべきか・・・?」
「マスターでいいんじゃない?」
エルザさんの言葉にルーシィさんがそう言う。
「マスターと旧妖精の尻尾へ行ったぞ。」
「よーし!!じゃ・・・今のうちに仕事行っちまうか。」
エルザさんの言葉を聞いて、カナさんは持っている酒の入ったたるを持ち、仕事へ行った。
「ギルダーツのカナへのデレっぷりったらすごいもんね。」
「(ハッピーは、シャルルへのデレっぷりも同じようなものだがな。)」
ハッピーの言葉に俺は心の中でそう思う。
「あれでギルド最強っていうんだから・・・・・・変わったギルドよ。」
「確かにー!!」
シャルルとミントがそう言う。
「そう言えば、シャンディーはどうしたんだ?」
俺はシャンディーがいない事に気づく。
「シャンディーなら仕事に行ったわ。」
そう言ってきたのはミラさんだった。
「1人で?何の仕事をですか?」
「確か、町の大掃除だったはずよ?」
「大掃除?」
「ええ。人手が足りなって、依頼があったの。
シャンディー、初仕事それにしたの。」
「掃除か・・・・・・大丈夫なのか?」
何か少し心配。シャンディーの性格上大丈夫かどうかで・・・。
「・・・ん!?」
俺はわずかにだが、強力な魔力を少し感知した。
「どうしたの、お兄ちゃん?」
「いや・・・ちょっと外行く。」
俺はウェンディにそう言って、外に出た。
「あっちか・・・?」
俺は魔力を感じた方を見る。
「まさかな・・・。」
俺は、その魔力を感じた場所が、いまマスターとギルダーツさんが行った、
旧妖精の尻尾の方からだった。
でも、深入りはしない事にした。
「(俺の魔力感知・・・・・・かなり上がったな・・・。)」
俺は心の中でそう思うのだった。
一方、シャンディーは・・・
「この街を掃除すればいいの?」
「そうだ。しっかりやるんだぞ。」
シャンディーはマグノリアで依頼人の老人にそう言われた。
「任せてよ!!水で洗えばいいでしょ?」
シャンディーはそう言い、水を出そうとした。
「アホか!!!洗剤とかが必要だろうが!!!」
「うわあっ!!!!」
老人の大声に驚くシャンディー。
「ブラシも必要じゃ!!ほれ!!!!」
老人はブラシをシャンディーに渡す。
「始めるぞ!!!」
「ほ、ほーい・・・。」
「返事は、はいだ!!!」
「は、はい!!(ふへーー・・・何か大変な事になったよ・・・。)」
シャンディーは心の中でそう思うのだった。
夕方・・・
「ふえ・・・終わったぁ・・・。」
「だらしない!ったく・・・ほれ。」
「?」
「依頼料じゃ。大切に使うんじゃぞ?」
「!はーーーい!!!」
「伸ばすんじゃない!!!」
「はい!」
「ふん・・・。」
「・・・ところで、1つ聞いていい?」
「何じゃ?」
「お爺さんは聞いた話じゃ、よくこの街で掃除してるんでしょ?
何でなの?」
「・・・いつも街が綺麗だとは限らん。
わしのような者がいないと、汚くなってしまうからの。それだけじゃ。」
「・・・。(それだけじゃないね・・・ただ、魔力な無くても、町ためにできる事もしている、
そんな気がする・・・・・・。)」
シャンディーは心の中でそう思うのだった。
「ほれ、もう子供は帰れ。」
「はい。お爺さんバイバーイ!!」
シャンディーは手を振って、老人と別れた。
少しして・・・
「シャンディー!」
「コージにウェンディ!助かったよぉ~・・・。」
シャンディーはコージに近寄る。
「何だよ?」
「僕もう疲れた・・・。」
「ドラゴンなのにか?」
「人間の姿だと、疲れやすいんだよぉ・・・・・・大掃除大変だったし、
お爺さんはうるさかったよ・・・お願い、おんぶして~・・・。」
「はぁ・・・まったく。」
俺は仕方なく、シャンディーをおんぶした。
「助かるよぉ・・・・・・。」
「シャンディー?」
「スピィー・・・。」
「寝ちゃったみたい。」
「やれやれ、困った奴だ。」
「よっぽど、お仕事で疲れたみたいだね。」
ウェンディはそう言い、シャンディーの背中をさする。
「いい経験だったかもな。」
「お疲れ様、シャンディー。」
俺とウェンディはそう言う。
「ねぇ・・・こんな感じだと・・・」
「ん?」
「何か・・・・・・大人になって、
子供居たらこんな感じなのかなって・・・思っちゃって・・・////」
ウェンディは少し顔を赤くなり、そう言った。可愛いやつだ。
「かもな。いつか俺達そうなるし。」
「も、もう!お兄ちゃん!!」
「言ってきたの、ウェンディだろ?」
「ううぅ・・・////」
「ほら、帰ろうぜ。」
俺とウェンディは歩き、ギルドへ行くのだった。
後書き
どうも、白鋼です。大魔闘演武編、最初の1話、
原作ではスティングやローグが出るはずでしたが、
シャンディーの初仕事の方を出しました。
短くなってしまいましたがいかがでしょうか?次回もお楽しみに!!
ページ上へ戻る