戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー
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第二十五話 田中中佐!本当にやったぞ路線変更!!その三
「何で私が脱がないといけないのよ」
「だから作品の人気アップの為だよ」
「路線変更なんて糞くらえなんだよ」
「人気があればいいんだろ」
「だったらだよ」
それこそというのだ。
「お色気シーンだよ」
「それさえあればいいんだからな」
「ほら、あんたが脱ぐんだ」
「せめて水着にでもな」
「あんた達本当に最低ね」
少女は二人の言葉を正面から受けてこれ以上はないまでに蔑んだ目になってだ、そのうえでこう言ったのだった。
「人間の屑ね」
「へっ、好きなだけ言えよ」
「主役であればそれでいいんだよ」
二人はあくまで下衆だった、その下衆さを遺憾なく発揮していた。そしてそのうえで少女にこんなことも言った。
「その為には誰にでも犠牲になってもらうぜ」
「裸になってもらうさ」
「全く、とにかくこれからは私がこの作品の主役だから」
少女は二人にあくまで言った。
「覚悟しなさい」
「ふん、主役の座は渡さないぜ」
「何があってもな」
「意地でもっていうのね」
「それが嫌ならな」
「俺達を倒してみろよ」
こうまで言う二人だった。
「そうしたら認めてやるぜ」
「主役交代を叫ぶ権利をな!」
「しかし主役は渡さねえ!」
「どんな汚い手を使ってもだ!」
やはりこう言う二人だった。
「主役の座は守ってやるぜ!」
「何人たりとも主役の座は渡さねえ!」
こう叫ぶのだった、そして。
二人でだ、少女に対して問うた。
「で、あんた名前は?」
「名前何ていうんだ?」
「まだ決まってないわよ」
これが少女の返答だった。
「これ書いてる時点ではね」
「ああ、そうか」
「じゃあ名無しさんだな」
「作者がまだ決めてないのよ」
「それいつもだな」
「いつもの展開なんだよな、この作品の」
作者が考えていないのだ、そこまで。
「本当にこの作品何も考えず書いてるからな」
「凄いよな、ある意味」
「主役交代候補ですら名前書いてないとかな」
「ここまで何も考えずに書いてる作者いねえぜ」
「で、あんたまだ名前決まってないか」
「そうなんだな」
「それで今決まったのよ」
決まっていないがだ、決まったというのだ。
「作者が思いついたのよ」
「へえ、じゃあ何て名前だ?」
「あんたの名前何ていうんだ?」
「悠木瞬っていうのよ」
今決まった名前である。
「瞬って書いて『まどか』って読むのよ」
「んっ、悠木さんでまどかちゃんって」
「まさかな」
二人はこのことから気付いた。
「しかも小柄だしな」
「その顔立ちとスタイル」
「あんたまさか」
「モデルは」
「そうよ、声優さんの悠木碧さんよ」
自分でそのモデルの人の名前を出した。
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