詩集「棘」
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うつろう時
君がいなくなった時から
僕の心は休まることなく
例えれば…そう…
止まない雨の日の憂鬱
ささやかな風に答えるような
風鈴の音が空へと響き
梅雨の午後を夏へと誘う…
雨は上がって青空が見えてるのに
心に虹は架かってくれない…
うつろう時の中で僕は
君しか想えなくて溜め息ばかり
揺らぐ太陽 優しい陽射し
きっと…君にも届いてる…
ランダムに浮かんで消えてく
いろんな想いのカケラ達は
輝いて…時に…
激しく僕を突き動かす
気づかないうちに四季は流れて
ふとした刹那に迫り来る幽愁
夕影の世 余りに寂しい…
光は閉じて宵の闇を連れてくる
想いは捩れ 叫びを上げて…
うつろう時は君を抱いて
触れられない場所へと攫っていった
独り淋しく夜空を見れば
そこに…想いが瞬いた…
うつろう時の中で僕は
君しか想えなくて溜め息ばかり
揺らぐ太陽 優しい陽射し
きっと…君にも届いてる…
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