転生とらぶる
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マブラヴ
1016話
ホワイトスターと時の指輪の融合が成功に終わってから数日。他の世界から祝福の言葉は届いたものの、それ以外は特に変わった事はなく過ごしている。
ただ、違うところと言えばやはりシャドウミラーのメンバーの中でも、時の指輪を身につけていた者以外も何らかのアクセサリを身につけた事だろう。
当然それはただのアクセサリの類ではない。ホワイトスターと時の指輪が融合した恩恵を受ける為のアクセサリだ。
それ程大きくないので、量産型Wを作る技術を持っているレモンにしてみれば体内に埋め込むという方法もあったが、さすがにそれを試す者はまだ誰もいない。
だが試さなければその類の技術が進歩しないので、量産型Wで試してみるという話にもなっている。
まぁ、量産型W……更にはエキドナを始めとしたWナンバーズを生み出したレモンだ。あくまでも念の為ってのが強いんだろうが。
ただしそれらと違うのは、埋め込むのは量産型WやWナンバーズを生み出すのに使われていた科学の品ではなく、ホワイトスターと時の指輪を融合させた恩恵を受ける効果……言わば、魔法科学の産物であるといった事か。
その辺を考えると、念には念を入れたくなるのは当然なんだろう。
ちなみに、シャドウミラーの中で唯一時の指輪の受信機を身につけていない者がいる。ムウだ。
その理由は、当然オーブに住んでオーブ軍に所属しているナタルの件がある。
……マリューとナタルは元々殆ど同い年だったのだが、時の指輪を身につけたマリューと比べると、今では明らかにナタルの方が年上になっていた。
それを見ていたムウにしてみれば、ナタルと付き合っている自分が時の指輪の効果を受けて不老になれば――今の状態ではまだ年を取るのを遅らせる程度だが――ナタルとの間に気まずいものが出来るというのが大きな理由なのだろう。
2人の養子に近い関係になっているレイはあっさりと受信機を受け取ったんだけどな。
ただムウ経由で聞いた情報によれば、付き合っているシンの妹のマユと年齢を合わせる為にってのが強いらしい。
となると、1年程度で受信機を使うのを止めれば年齢は同じくらいになるので、それ以降は外そうと思っていると聞いている。
この辺はなぁ……さすがにシャドウミラーの関係者以外に時の指輪の受信機を渡す訳にもいかいないし、何よりその受信機の効果があるのはホワイトスターにいる時だけだ。
その辺を考えると、どうしても色々と問題が起きてくる。
シャドウミラーのメンバーは時の指輪の受信機を身につけるのが当然という流れになりつつあり、数少ない例外がムウな訳だ。
スパロボ世界と連絡が取れなくなったフィリオはどうするか迷っていたようだが、実は世界間が隔絶されている間に時間の流れがどうなっているのか分からないという事で、取りあえずは受信機を身につけている。もしも自分達の時の流れの方が早かった場合、下手をすればツグミの倍の年齢とかになっている可能性もある……とレモンに言われたらしい。
また、シャドウミラーに留学しているという扱いのマードッグだったが、こちらも一応受信機を使わせている。
マードックに関しては、時の指輪の効果を感じて貰ってそのまま留学から移住という形に持っていきたいという思いもあるしな。
その辺はこっちもそんな狙いがあった。
元々アークエンジェルで整備員達を纏めていただけあって、その能力は高いマードックだ。それがシャドウミラーへの留学という形で、より高い能力や技術を身につけている。
惜しむらくは、他の技術班のメンバーと違って研究の類はやっておらず、あくまでも整備員や技術者としての自分に拘っている事か。
今ではメギロートの改造とかもするようになってきているが、それでも他の技術班のメンバーに比べれば良心的なので、どちらかと言えばエキドナやセシルの方に与している。
ちなみに、シャドウミラーのメンバーの中で今回の件を最も喜んだのは、やはりムラタだろう。
ムラタはかなり鍛えているが、それでも人間というのは老いには抗えない。
そしてムラタは最近技量はともかく、体力が衰えつつあるというのを実感していたらしく、今回の件を聞いた時には嬉々として受信機を貰っていた。
これで今までよりも更に上の強さを得られる、と。
……まぁ、普通の人間では生きて100年前後。ムラタが納得出来る程に身体を動かせるのは60年から70年といったところだ。それを考えれば、体力が衰えつつあると思っていた今だからこそ、ムラタとしては絶好の機会だったのだろう。
時の指輪は不老にはなるが現状維持するという訳ではない。鍛えなければ当然体力や技術は衰えるが、逆に考えれば時の指輪の効果を得た状態で技術や体力を鍛えれば天井知らずに上がっていくことになるのだ。……才能の壁までは。
それを思えば、ムラタが今回の件を嫌がるという事が一切ないのは当然だった。
「ま、シャドウミラーとしては、今はこんな状況な訳だ」
『ふぅむ、不老か。羨ましいのう』
『確かに。私達のような年代の者にとっては、非常に羨ましいですな』
『そうですな。ではいっその事、私達もシャドウミラーに入りますか』
近右衛門、ウズミ、ハワードの3人がそれぞれ告げて面白そうに笑みを浮かべる。
まぁ、この3人はそれぞれある程度の年齢になっている。それを思えば、確かに不老という言葉に興味を持っても無理はないだろう。
それに比べると、まだ若い星刻は小さく肩を竦めるだけで特に何を言うでもない。
俺達と知り合った頃の、病に身体を冒されている状況であれば不老を望んだかもしれないが……まぁ、ぶっちゃけその時に不老を望んだとしても無意味だったんだけどな。
時の指輪の効果はあくまでも不老であって、不老不死ではない。不老。つまり老いなくなるというものだ。それだけであって、頭部に銃弾を食らえば当然死ぬし、星刻のように病気だった場合もどうにも出来ない。
もっとも、今の星刻はレモンの治療のおかげで既に完全な健康体になっているので、今の年齢で不老になればベストなのだろうが……そもそも、その恩恵を得られるのはシャドウミラーに所属している者だけだしな。
『3人とも、冗談はそのくらいにして今はマブラヴ世界の件を』
星刻の言葉に他の3人が残念そうな表情を浮かべてから口を開く。
『いや、儂等の場合は先が知れているのを思えば、決して冗談の類じゃないんじゃがのう』
「……お前の場合、普通にもう100年、200年生きそうな気がするんだけどな」
『そんな訳ないじゃろう。お主、儂を何だと思っておるんじゃ?』
俺の言葉に心外だと言いたげに言葉を返してくる近右衛門だが、そんな近右衛門に対する俺の答えは決まっている。
「妖怪ぬらりひょんだろ? それとも仙人か?」
『……お主も相変わらずじゃのう。今までに何度も言っておるじゃろうが。儂は歴とした人間じゃと』
「なん……だと?」
『何故そこで驚く』
「いや、だって……なぁ? 近衛にお前の血が流れているとは到底思えないぞ」
『近右衛門殿、アクセルも。思い切り話題が逸れていっているぞ。だから今はマブラヴ世界の事についてだろう』
俺と近右衛門のやり取りに、星刻が呆れた様に呟きを返す。
「分かった分かった。で、懸念事項のマブラヴ世界……より正確には恭順派と難民解放戦線についてだったな。奴等がアンバールハイヴから奪った戦術機やリニアガン・タンク、ガン・ルゥに関しては未だに行方が分かっていない。当然何かあった時の為に発信器が付けられている機体も何機かあったが、未だに反応はない」
この辺は微妙なところなんだよな。ガン・ルゥにしろ、リニアガン・タンクにしろ、そしてハイヴ攻略の主力である戦術機にしろ、軍で使う兵器である以上GPSのような発信器は当然備わっている筈だ。
だと言うのに、それが一切反応がないというのは……どうなっているのやら。
兵器に詳しい知識を持った人物が片っ端からその発信器とかを取り外すなり、機能を殺すなりしたという意見もある。
ただし、あの短時間で……克つ事態が流動的だった状態で奪った全機の機体を弄るというのはさすがに無理があった。
その結果出てきた意見が……
『事件が解決した時にはまだハイヴの内部に潜んでいた、か』
「その可能性が高いってだけで、まだ決定的ではないけどな」
星刻にそう言葉を返すが、俺自身がその言葉を信じ切っている訳ではない。
それは、海千山千の各世界の代表者達にはすぐに分かったのだろう。
『アクセル代表、自分でも信じていない言葉を口にしない方がいい』
『そうじゃな、ウズミ代表の言う通りじゃと儂も思う』
「……そうだな。確かに証拠はまだ出ていないが、俺の勘としてはほぼ確定と言ってもいいと思う」
もっとも、勘ではあってもこれは念動力によるものではない。純粋に俺の勘だ。
ただし、軍人として……数多の戦いを潜り抜けてきた俺の勘だけに、それ程間違っているとは思っていない。
そもそも、ハイヴ内のドリフトというのは電波を攪乱する性質を持っている。
それに対抗する為に、俺達はハイヴ攻略作戦をやる時にフォールド通信が可能な機器を貸し出しているが、当然戦術機に付けられている発信器の類にはフォールド通信の技術を使っている訳ではない。
勿論ハイヴを基地化している以上その辺の対処はしているだろうが、何しろアンバールハイヴはフェイズ5。深さ2km、広さ半径30kmにも及ぶだけの規模のハイヴだ。
当然アンバールハイヴを基地化するにしても、まだ完全ではない。
いや、他のハイヴを攻略し、そちらの基地化を進める為にかなりの力を割いている今のマブラヴ世界の状況では、取りあえず基地化して使えるようになったらいいだろう、という感じになっている。
その結果、使わないドリフトはその多くがそのままになっていた。
そんな場所に兵器を盗んだテロリスト共が一時的に隠れて、発信器の類を排除し、警戒が甘くなったところを見計らってアンバールハイヴを脱出したのではないか。
現在はそんな風な行動を取ったと分析されている。
もしかしてまだアンバールハイヴの中に残っている可能性も否定しきれないが、その辺に関してはまだ全てを調べられた訳ではないので、何とも言えない。
どうしてもこの辺は人手不足が響いているよな。いっその事、量産型Wやメギロート、イルメヤなんかを貸し出してみるか?
ドリフトの内部ならメギロート、イルメヤ、シャドウが普通に行動出来るし、細かい作業に関しては量産型Wを出すという手もある。
特に量産型Wは色々な意味で優秀な……優秀すぎる人材だ。
疑似記憶と疑似経験によって、超のつく一流が揃っているシャドウミラーのメンバーと行動を共にしているおかげで、色々な意味でオールマイティーな能力を発揮出来るようになっている。それこそ、四葉の料理とかもな。
……まぁ、それでも疑似というだけあってワンランク、あるいはツーランクくらい落ちる能力になっているんだが、基になっているのが高いレベルを誇っている事もあって、色々な意味で高い能力に恵まれていると言ってもいい。
少なくても人材不足のマブラヴ世界にとってはこれ以上ない程にありがたい存在だろう。
ただし、量産型Wの異形とも言える姿に慣れる事が出来るのなら、だが。
あるいは、もしも量産型Wを捕獲しようとした者がいた場合に対する対処法とか。
特にソ連なんかはオルタネイティヴ3をやっていただけあって、下手にそっち方面の技術レベルがあるだけに手を出してきそうな気がしないでもない。
そんな風に考えている間にも話は進み、恭順派と難民解放戦線への対処法が話し合われていく。
やっぱり無難なのは生身でも強い者……具体的に言えばネギま世界の魔法使いをアンバール基地に派遣するという意見が強いな。
ただし、相手は普通に銃を撃ってくる以上、防御障壁の類を日常的に張る事が出来るレベルの魔法使いが必要だが。
『ふーむ、麻帆良を買ってくれるのは嬉しいんじゃがな。正直こっちとしてもそこまで手を裂くだけの余力がないというのが実情じゃ。M.M.との繋がりがあれば、まだ魔法使いの数を揃える事が出来たんじゃが……』
『なるほど』
近右衛門の言葉にウズミが頷くが、何故M.M.と手を切ったというような言葉は出てこない。
既にこの会談に参加している者達の間では、M.M.というのがどのような組織かを知っているからだ。
特に、門世界と繋がったと知れば……新種の魔法目当てでどんな行動をしていた事やら。
それから20分程話し、予定の時間となる。
「時間か。取りあえず今日はこのくらいにして、テロリストに対する対応は各自がそれぞれに検討するという事にしておくか」
『宿題ですか。この歳になって宿題を出されると思いませんでしたな』
ハワードが苦笑を浮かべつつそう告げ、皆がそれに思わず同意の笑いを漏らすのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:350
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:1179
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