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俺の名はシャルル・フェニックス

作者:南の星
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激突と不死鳥

廃教会の半ばほど来た辺りで邪魔者が入った。

「チェックメイトさせていただきまーす!」

振るわれる光剣を炎で作った剣で受けとめる。

今までもはぐれ悪魔祓いから攻撃を受けていたが炎を体から吹き出させるだけで軽く対処ができ、少し走りづらい障害物程度くらいの力量だったが、どうやら目の前の奴は違うようだ。

反応するまでもない力量と反応してもよい力量程度の違いだが。

「邪魔すんなよ。女待たせてんだからさ」

「はぁー?
その女待ちくたびれるぜ!だって俺様が殺っちゃう――ぐへっ!」

なんか五月蝿かったから蹴っ飛ばしてやった。

よくわかんねぇやつだったが、確か1巻に似たようなキャラがいたと思ったから、他の奴等と違って燃やさないでやった。

何かに使えると思ったからだ。

今やもう影も形もないが、原作に出てきてる(気がする)奴だ。

たぶん、使い道がある……はず。

まぁ、使えなくても、いいか。

どうでもいいやつはほかっておいて俺は再び走ろうとしてやめた。

はぐれ悪魔祓いの肉壁が厚くなっているのだ。

俺と千冬で約半数は既に倒しているんだが、その残りを集結させたらしい。

所詮壁程度にしかならないから突破できるちゃできるんだが、千冬の仕事を奪うわけにもいかないだろう。

決して面倒臭いからではない決して。

それに、千冬が直ぐに対処する。

「……チッ、仕方がないか……
穢れ無き漆黒よ、己が名の指す純潔を魅せよ」

ゾワッと黒い刀から闇が溢れだす。

それは陽炎の如く何処までも黒い闇。

厨二病患者なら「これこそ我が愛刀の真の力よ」といいそうな感じだ。

自ら攻撃する場合で千冬と同格以上の相手じゃない限り起動キーを言わないと発動しないという、厨二使用にして羞恥使用である。

相手の攻撃を迎撃する場合と同格以上の相手だと起動キーを言わなくても発動できるのが、厭らしい。

普段は使わないというか、使いたくないため、使わないのだが、一瞬で肉壁を壊すにはこうするしかないから仕方なく使うようだ。

「清き審判」

起動キーのラストワードを言って黒百合を地面に突き刺すと黒い靄が球体状にかなりの速さで広がっていく。

そして肉壁まで広がると黒い残滓が付着、そしてジワジワと侵食を開始した。

清き審判は発動者より任意の広さだけ黒い聖域を展開し、聖域内にいた敵に闇の残滓を付着させ侵食させ、最後は全身を黒く染め、殺すという広範囲虐殺系の技。

上級未満の実力なら天使だろうが、悪魔だろうが、堕天使だろうが、人間だろうが、何だろうが関係なく侵される。

解呪できたとしてもかなりの体力等を失うという鬼畜技だ。

たかが、はぐれ悪魔祓い程度が抵抗できる訳もなく、バタバタと死んで倒れる。

残りは範囲外にいた堕天使がたった5人。

しかも、その中の四人は戦意を消失させてる。

あと上級堕天使のロリを殺れば、完全に戦意を失うだろう。

こりゃ、最終局面ってやつかね。



 
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