| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

詩集「棘」

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

揺れて照しつける太陽



何もない
君の匂いの消えたこの街では
光は陰り
歩いてく未来さえ見えないよ

無意識のうちに
君の姿 その仕草 思い出す
渇いた心は
会いたいとせがんでは僕を責める…

時とは無情に命(トモシビ)さえ吹き消す
愛とは一体 何なのでしょうか?

揺れて照しつける太陽
君の影を全て消し去ってく
どんなにきつく抱いていても
真昼の陽射しは容赦なく…
心の奥まで 照しつけてる


切なさ途切れず
夜更けの窓辺で君を想い
雲は空を覆って
今日の夜は月さえ見えない

魔法があったら
君の心を掴んで離さない
在りもしないそんな
絵空事を考えては苦笑する…

恋しい人を想う時 人間(ヒト)は
奇蹟を望んでしまうものでしょう?

揺れて照しつける太陽
残り香さえ全て奪ってゆく
風を起こし跡形もなく
哀しくて逃げ込んだ木陰
ほんの少し優しくて 涙が出たよ…

君への想いまで 明け渡せない…



 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧