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妄想全開男子

作者:abcdes
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プール〜「スク水」

「プール」

どんよりとした空気を生み出す梅雨が明け、夏という言葉が似つかわしい暑さの中、俺の通っている鷲鷹高校ーーー通称、わた高は今日からプール開きだ。
プール自体は意外と好きだったりする。というか中学自体は一応水泳部に所属していた。
人並みには泳げるっちゃ泳げる。バタフライだーって、背泳ぎだーって、アメンボだーって♫
プールが好きな理由は二つある。
一つは誰にも邪魔されずに静かで泳いでて気持ちが良いからである。
そしてもう一つは、当然。男子の諸君は誰しもが共感されるであろう理由‥‥。


女子だ!

プールは最高だ!
普段は見られない女子の何にも邪魔されないスタイルが見れるのだからな!
引き締まったくびれに、タプタプと揺れるおっぱい、それにパンツ以上に薄い繊維で編み込まれピチピチなスクール水着!
この三点セットが俺の中学時代の華のある水泳部での三年間だった。
某ネズミランドの校外学習、鎌倉に修学旅行、最後の熱く盛り上がる体育祭なんかより思い出に残ってるのは放課後の部活の時間だった。
寧ろ部活の時しか中学の記憶がないくらいに!
勿論他の中学の記憶もあるけど、8割がた黒歴史。他人に話せるものではない。
俺は毎回部活に行くたびに思っていたのは、スクール水着を考え出した偉人にノーベル賞を与えたいということ。

スクール水着ってやばいよ!凶器だよ!コンビニでスク水の女の子が「金を出せ!」って言われたらすぐ出しちゃうもん!しかも、俺の財布ごと渡しちゃうもん!見物料として。
俺はエロは世界を救うと確信している。
だって戦争真っ只中の前線にスク水JK解き放ったらどうなる?当然戦争止まるよね?争いなくなるよね?みんな癒されて世界平和につながるよね?
あ、でも、ガチだったら確実に射殺されるな‥‥。あるいは射殺されなくても強姦されるか‥‥。
いやいいんだよ!そんなこと俺がさせるかよ!とにかくスク水は世界を平和にさせる最終兵器なんだよ!!他人の意見なんか聞くか!

それにしてもスク水って艶かしいよな〜。エロいよな〜。スカートの中に隠されてる太ももがムッチリとあらわになってるのがたまらんわ。

準備体操のJKスク水は神!
売れる!
てか売ってたら買う!
2万なら出す!

だけど好きすぎるあまり逆に謝って欲しいんだよな。謝罪して欲しい。謝罪を要求します!スク水考えたエロ博士に!
寒い時とかほぼ100パー、朝起きた時にあくびが出るくらいの確率的に、女子の胸にポッチが二つちょんちょんっとついてるんだよ!
こりゃもう!あれだ!10点!満点だよ!
あのポッチのおかげで何度俺が、前のめりの姿勢にならなきゃいけなかったと思ってるんだ!
中学時代は腹痛いとかで誤魔化してたけど、今覚えば誤魔化せてなかったような気がする。あの時のあだ名が「always腹痛」だったし‥‥。

そこに関しては、あの全身凶器と化させるモビルアーマーが俺に謝るべきだよね!間違ってないよね?中学時代返して!あの瞬間だけ切り取って返して!

「ピッ!‥‥ほらお前らどんどん泳げ!」
「ピッ!‥‥女子も男子に負けないように泳いだ!」

次々と先生の指示で背泳ぎとクロールのアップをさせられる。
女子は男子とは先生の手違いで、一時間体育の授業が早く進んでいたため、背泳ぎをすでにアップに取り入れていた。

おぉ!おぉ!おぉお!
隊長!わた高のプール棟に多数の西ノ島を発見しました!海底火山があの場所にはある!これは一つ一つに排他的経済水域が適用されるので、これで日本の総面積が広がっていきます!万歳!日本の経済に役に立てたぞJKども!
あ、日本国内だから総面積変わりゃしねえや‥‥。

まあいい!そんなことは!それよりあの幻の島ひょっこりひょうたん島をしっかりと目に焼き付けなければ!後世後悔する!

柔らかそうだな〜。一回触ってみたいな〜。どんな感触なんだろ?スライム?マシュマロ?うわぁぁあ!マジでさわりてえいますぐさわらせろやぁぁぁ!!!

おっと危ない危ない。犯罪ですよ。一歩間違えれば犯罪ですよ。理性強く保ってかないと厳しいな。

しかしどうしたものか‥‥。幻の島ひょうたん島が俺にも浮かんできた‥‥。これはまずい。JKのスク水に集中しすぎた。どうしよう‥‥。

俺は前のめりの姿勢になり、他人から見ればお腹痛くて腹抱えてますよアピールをした。ブツを隠すために。

「次!小宮!お前の番だ!早く泳げ」
「せ、先生。俺運動神経いいんで飛び込みやっていいすか?」
「お?できるものならやってみろ」
「ありがとうございます」

バチャンッ

「次!鈴木お前だ!‥‥どうした?具合でも悪いのか?」

これだ!飛び込む瞬間まで俺のひょうたん島がバレることはない!

俺はこの時、普通に入水してもバレることはないという考えがめぐらなかった。

「先生。俺も飛び込みます」
「おぉ!鈴木そんなチャレンジャーだったか?いいぞ!やってみろ」

ダッ

スタート台を強く蹴り俺は飛び込んだ。

熱い日差しを背中に存分に受け、吹きつく風が熱風に変わり、俺はそれを切り裂きながらプールにダイブしていく。
中学でも味わったことのないこの快楽。
今思うと、もしかしたら中学の時以上に綺麗に、華麗に飛べていたかもしれない。

初めての幸先の良い俺の短き夏が、今!




始まった!

「ヒャッホーイ」


バシャンッ!!
 
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