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ドリトル先生と二本尻尾の猫

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第十一幕その二

「人間の姿だね」
「普段の変化とは違う姿だけれどね」
「ちゃんと食べてるね」
「やっぱり猫又も食べないと」
 例え長い間生きていて妖力を備えていてもです。
「食べないとね」
「駄目だからだね」
「お静さんも食べてるんだね」
「そうだね、だから僕達もね」
 先生はあらためて言いました。
「食べようか」
「オムライスと焼きそばを」
「その二つをね」
 こうお話して注文するのでした、ですが。
 先生達はお二人とお静さんが食べているそのカレーライスをよく見ていませんでした、それで注文してからです。
 その巨大なお皿の上のオムライスと焼きそばを見て、です。先生も動物の皆も目を丸くさせてこう言うのでした。
「いや、これはね」
「そうだね」
「ちょっとね」
「想像してなかったわ」
「いや、ここまでボリュームがあるなんて」
「予想外よ」
「本当にね」
 先生達も動物の皆も言うのでした。
「この二つ食べたら」
「それこそ」
「お腹一杯」
「お腹一杯どころか」
「果たして食べきれるか」
「それが問題よね」
「出されたものは全部食べる」
 ここでこう言った先生でした。
「それがね」
「日本だよね」
「日本の礼儀だよね」
「じゃあこのオムライスと焼きそばも」
「気合を入れて」
「うん、食べよう」
 残さずにと言う先生でした。
「絶対にね」
「よし、じゃあ食べよう」
「このオムライスと焼きそばをね」
「お皿の上を奇麗にして」
「食べきろう」 
 動物の皆も応えてでした、そのうえで。
 先生は皆と一緒に食べるのでした、そのボリュームたっぷりのオムライスと焼きそばはです。食べてみますと。
「いや、これは」
「うん、味はね」
「かなりいいね」
「美味しいよ、どっちも」
「絶妙の味加減」
「そうだよね」
 先生も皆も食べてみて言うのでした。
「いや、これだけのボリュームがあっても」
「これならね」
「食べきられそうだね」
「食べやすい味だし」
「いけるかも」
「よし、美味しいし」 
 それならと言ってでした、先生は。
 オムライスと焼きそばを食べていってでした、あっという間に半分以上お腹の中に入れてそれからさらにでした。
 残りも食べました、そしてこう言いました。
「いや、満足」
「うん、満足だよね」
「食べきったね、何とか」
「凄い量だったけれど」
「それでもね」
「全部食べたね」
「満腹になったよ」
 こうも言う先生でした。 
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