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ドリトル先生と二本尻尾の猫

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第十一幕その一

                 第十一幕  告白
 先生達はお二人を見ながらスナックコーナーに入りました、そのメニューを観てです。
 そのうえで、です。先生は目を瞬かせてこう言いました。
「オムライスがあるんだ」
「あれっ、オムライスに何か?」
「何かあるの、先生」
「いや、これは面白いね」
 先生は皆に唸って言うのでした。
「凄くね」
「それはどうしてなの?」
「何で面白いの?」
「それも凄く」
「それはどうして?」
「うん、オムライスはね」
 このお料理のことをです、先生は皆にお話しました。
「日本独自の洋食の一つだからね」
「確かあれだよね」
 トートーが言って来ました。
「オレンジライスをオムレツの生地で囲んだ」
「うん、そうだよ」
「そうしたお料理よね」
「オレンジライスもオムレツも確かに他の国にもあるよ」
「特にオムレツはね」
「うん、メジャーなお料理だよ」
 それこそフランスに行けばです、朝にはとてもよく食べるものです。これはイギリスでも同じことであります。
「オレンジライス、チキンライスにしても」
「御飯のお料理としてはね」
「結構ね」
「うん、あるよね」
「けれどだよね」
「その二つを合わせたお料理となると」
 それは、なのでした。
「ないね」
「日本独自だね」
「そう、それがあるのなら」
 是非にと言う先生でした。
「食べないとね」
「じゃあそれ注文するんだ」
「オムライスを」
 皆は先生に応えました。
「そうなんだね」
「そうするんだね」
「うん、それとね」
「それと?」
「後はね」 
 さらに言う先生でした、メニューを見つつ。
「焼きそばかな」
「あっ、それもあるんだ」
「焼きそばも」
「うん、オムライスと焼きそばにしようかな」
「じゃあ僕達もだね」
「その二つだね」
「皆で食べよう」 
 先生は屋外のスナックコーナー、様々なお店が並んでいるその前の席の一つで言うのでした。
「この二つをね」
「よし、それじゃあね」
「その二つを食べて」
「お腹を満足させて」
「あの子達も見ながら」 
 お二人はコーナーの席の一つにいます、そこででした。
 楽しく、とはいってもかなりぎこちないお喋りをしつつ食べています。見れば二人共カレーライスを食べています。
 そのお二人を見つつです、ジップが先生に言いました。
「あの子達も楽しんでるね」
「そうだね」
「それによく見れば」
 こうも言うジップでした。
「お静さんもね」
「あっ、今はね」
 見ればお静さんも今はお姿を出しています。とはいってもお二人のすぐ傍の席で女の子の姿になってカレーライスを食べています。 
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