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インフィニット・ストラトス 乱れ撃つ者

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終幕

 
前書き
ついにきたよ最終話!! 

 
「来たぞ!!」

一夏の声に反応した各々が武器を構える。
場所は海岸。暴走した福音が向かってくる様子が確認できた。

「先制攻撃ですわ!!」

まだ距離があるなか、オルコットがライフルを放つ。
その攻撃を合図に、全員が行動を開始した。

「さぁ、行くぜクアンタ!!」

もちろん、俺も動いた。
新機体、『クアンタ』。ガンダムOOの劇場版にて、主人公、刹那・F・セイエイの乗る最終決戦仕様の機体だ。

左肩に取り付けられたGNシールドに付属するGNソードビットを展開し、手持ちの剣、GNソード5に接続させた。

「一太刀目は俺が行くっ!!」

巨大な剣、GNバスターソードを構え、福音に肉薄する。
福音はかわそうと急加速で曲がろうとするがそれも叶わず、結果受け止めざるを得なかった。
斬れはしなかったが、代わりにぶっ飛ばした。

「ラウラ! 狙え!!」

『分かっている!!』

通信の繋がるラウラは海岸、崖と思われる場所からレールガンを放つ。
計三発、連続で放たれたレールガンだったが、しかし福音はすぐさま体勢を持ち直すと急上昇。ラウラの砲撃をかわし、仕返しとばかりに銀の鐘による攻撃を行った。

「ラウラ!!」

『私は大丈夫だ!』

土煙で見えないが、通信で声が返ってくる。
良かった、無事だ。

「ラァァァッ!!」
「ハァァァッ!!」

福音の後を追っていた一夏と箒さんがそれぞれの得物を構え、両方向から攻撃を仕掛ける。
二人に反応した福音は回避しようとするが……

「させないよ!!」
「大人しくやられなさい!!」

上にはシャルロット、下には凰。
二人の援護に阻まれ、逃げることが出来ない福音は苦し紛れに全方位への砲撃を行う。
だが、福音が動いたその瞬間、四人が一斉に離脱する。

「いきますわよ!!」
「援護を頼むぜ!!」

遥か後方にてライフルを構えるオルコット、そして、ソードビットを前方に展開し、シールドを形成して突っ込む俺。
砲撃は全て、前方のシールドが防ぐ。

「オッラァァァッ!!」

接近し、GNソード5を振るう。
近接戦闘に持ち込んだ俺は、そのまま距離が開かないように接近戦を続けた。

「もう一回、ぶっ飛べぇっ!!」

ソードとビットによる攻撃でできた隙を逃す俺ではない。
その一瞬でバスターソードに変型させた俺はもう一度福音にその一撃を叩き込む。

「ラウラ!!」

「任せろ!!」

制御不能で急降下する福音の足にラウラのワイヤーブレードが巻き付き、福音を上空へと引き戻した。
そこに仕掛ける影。一夏だ。

「ハァァァッ!!」

零落白夜を発動させた一夏が無防備となった福音の背に一撃を決め、そのまま海に叩き込んだ。


「どうだ!!」

「やったぞ一夏!!」

「あ、ちょ、箒さん、それ生存フラグっ!!」

直後、海から巨大な水柱が上がった。
水柱の中心に光が見えた。間違いない。福音だ。

「あー、やっちまったか……」

おまけになんか光の羽みたいなのが生えちゃってるよ。

やがて水柱が消え、福音がその姿を現した。

「二次移行(セカンドシフト)しただと!?」

いつの間に俺の隣へと来ていたラウラが驚きの声を挙げた。

「こんのっ!!」

凰が龍砲を放つが、福音は先程までとは段違いのスピードで砲撃をかわす。

「っ!? みんな!来るよ!!」

シャルロットの注意と同時に、福音が動いた。
銀の鐘、だがそれは先程までと違い、エネルギーの砲弾が翼そのものから射出される。

「ラウラ!後ろに来い!!」

是非を問わずにラウラの腕をつかんだ俺は、そのままラウラを後ろに引っ張り混み、ビットでシールドを形成する。

「グオッ!?」

威力も段違いかよっ!
なんとか防ぐことは出来たが、確実に先程よりもやりにくくなった。
他の面々も何かしらの方法で対処したのだろう。
が、ただ一人、その砲撃の中を突っ込んでるアホがいた。一夏だった。

「あんのやろっ!?」

零落白夜を発動して、あんなの喰らえば、直ぐにエネルギーがゼロになっちまうぞ!?


砲撃がやむと同時に、俺も後を追う。が、間に合わない。
しかし、そんな一夏を援護するものがいた。赤いビット……箒さんか!!

「なら俺も!!」

ソードビットを展開し、福音に向けて射出する。

「御堂!!少しだけ時間を稼いでくれ!!」

「了解!!」

すれ違い様、箒さんにそんなことを言われた。
何をするか分からないが、何かあるなら全力で足止めしてやる!!

「そらそらそら!!」

ビットとGNソード5による連続攻撃。更にはラウラ、シャルロットに、オルコットのBT兵器。凰による龍砲の援護も加わった。
「お前ら!一旦、退けぇ!!」

ビットとソードを繋ぎ、今度はバスターライフルモードへと変型させる。
手際よく福音と俺から距離を取ったラウラ達を確認した俺は遠慮なく照射ビームを放つ。

だが、ただでやられてくれる福音ではなかった。
二次移行(セカンドシフト)したことにより、飛躍的に性能を挙げた福音は、間一髪でそのビームから逃れた。
しかし、無理をして避けた福音は直ぐには動けない。

「ウオォォォォォ!!!!」

そこに一夏が上空から仕掛ける。
零落白夜を発動した一夏が福音と接触、そのまま海岸の方へと連れ去っていく。
やがて、エネルギーがゼロになったのか、光の翼を失った福音が動かなくなる様子が、ここからでも見てとれた。


「ふぅ……終わったか……」

任務達成である。







ーーーーーーーーーー





「全員、帰ったら反省文と、訓練だ。覚悟しておけよ」

先程戦いが終わり、すっかり夜が更けてしまった今日この頃。
俺たちは織斑先生による説教を受けていた。
……なんでぇさ

「あの、織斑先生、みんな疲れてると思いますし、その辺にして休ませてあげたほうが……」

その隣で俺たちのことを気の毒そうに見ていた山田先生が声をかける。

「……そうだな。 まぁ、その、なんだ……」

と、ここで織斑先生が言葉をつまらせた。
……なんだ?

「……よくやった」

ボソリ、と小さな声でそう俺たちを誉めた。
誉めた。
誉めた?

「……ツンデレ、か……」

「……御堂、お前だけ別メニューにしてやろうか?」

「滅相もございませんっ!!」

てか、ツンデレの意味知ってんの!?



と、まぁ、こんなことがあったのだが、それ以後は別にこれといったことはなく、臨海学校の続きを楽しんだ。

で、その夜のことだ



「ねぇ、今日の話、詳しく教えてよ~」

「そうそう。先生達に聞いても全然教えてくれないし」

食事の際、事情を詳しく知らない他の生徒からの質問攻めに合った。
まぁ、当たり前といったら当たり前だが…


「ダメだよ。先生達からは口外しないようにいわれてるし」

「それに、私たちだって詳しいことは知らないのよ」

「それに、もしお前達も知れば、これからの行動に何かしらの制限がつけられるぞ」

と、上からシャルロット、凰、ラウラの言葉である。

ちなみに、俺は終始黙っている。
刺身うめ~

他の生徒も、それは嫌だな、と諦めて去っていく。
が、そこでオルコットが何かに気がついた。

「あら?一夏さんは?」

「そういへば……あと、箒も居ないわね」

「……どこいったんだろう」

首をかしげるオルコット、凰、シャルロットの三人。
が、一瞬で何かを察したのか、三人の顔が険しくなり、やがて俺でも引くような雰囲気へと変貌した。

あ、この里芋うめ~

「……呑気だな、中」

「気にするな。あと、これから死ぬかもしれないであろう一夏に冥福を捧げといてやってくれ」

ちなみに、俺は食事前に海の方へ向かった一夏と、そのあとから海の方へと向かっていった箒さんの姿を見ている。
二人とも水着であった。箒さんの双丘は凄かった。かなりのインパクト

「…むっ」

「イテッ! なんでつねったんだよラウラ」

「私だって、もう少しすれば大きくなる」

何故地の文が聞こえてるんだよ

いつの間にかいなくなっていた三人のことは放っておき、俺は直ぐに食事を済ませた。

「ラウラ、俺はちょっと野暮用で出てくる」
「どこか行くのか?」

「まぁ三十分くらいだと思うぜ。そのあとはトランプとかしようか」

「分かった」

んじゃ、と、そう言って俺は外に出る。
向かうは海岸(一夏がいるところではない)。
気配遮断を使い、移動する

(いた……)

見えたのは崖に腰かけるウサギ耳の何かをつけた女と、気に持たれる女の二人。
篠ノ之博士と織斑先生だ。

「正直、なんで白式が動いてるのか、私にもよくわからないんだよね~。それに、つい最近は気になるのもでてきたし~」

「……御堂か」

「そうだね。あれについては、この天才の束さんも分かんないことだらけなんだよ~」

間延びしたような声が辺りに響く。
俺は織斑先生がもたれ掛かっている木の上に息を殺して潜んだ。

なんたって、話しているのは俺のことだ。

「束さんにも分かんない技術に、束さんでも破れないセキュリティ。それにね、ゴッドカンパニーなんて会社、束さんは今の今まで知らなかったしね」

「そうか……」

そりゃそうだ。いから天才とはいっても、神様に勝てるはずはない。
俺を転生させた見た目不良の神様の顔を思い浮かべつつ、耳を済ませた。

「ねぇ、ちいちゃん。 この世界は楽しい?」

「……まぁ、それなりにはな」

「そっか……」

そさて、その言葉とともに
篠ノ之博士は姿を消した。

(アサシンの力でも分からないって、どれだけ規格外なんだよ……)

心の中でそう愚痴るが、時間もそろそろなため、戻ることにしよう。

「……御堂、そこにあるんだろ」

「うえっ!?」

さぁ戻ろう、とそう思っていたところで、下から声がかかった。もたろん、織斑先生だ。
なんでばれてんの!?

「……なんっすか……」

「盗み聞きとは関心しないぞ」

「……どうもすいません」

こりゃダメだな、と俺は諦めてしたに降りる。
ちなみに、今の俺浴衣

「なんでバレたんですかね……」

「真上にいたからな。他な場所だったなら、分からなかったがな」

一応、アサシンの気配遮断はほぼ感知不可能な域まで達してるんですがねぇ

「今の話を聞いてたのなら、答えてくれ。お前は、いったい何だ?」

「何って……ただの男のIS操縦者ですよ。一夏に続く二人目のね。まぁ、胡散臭いとことかあるかもですけど、俺は普通に学園生活を送るつもりなんで」

「……そうか……なら、いいんだ」

早く戻って休め、と織斑先生から注意を受け、俺は直ぐに戻った。

追記しておくが、トランプはラウラと二人でスピードとか神経衰弱をやっていた。
負けて悔しがる姿が可愛かったのは当然のことである。

更に加えておくとすれば一夏のことだろう。
部屋に戻ると、ボロボロの状態で部屋の隅に転がっていたが、慈悲深い俺は水着一着だと風邪を引くだろうと心配して布団をかけてやった。俺って優しいね!


まぁ、そんなこんなで、我がIS学園の臨海学校の幕が閉じたのであった


 
 

 
後書き
これにてこの小説は終わりです!
今まで読んでくれた読者の皆さん、応援してくださった読者の皆さん、誤字とか量産していたニシュラでしたが、改めて、感謝の言葉を!!
本当に、ありがとうございました!
ランキングのった時は本当にビックリしたり、嬉しかったりでしたしね!
今度、ニシュラ和尚は『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 』の二次創作を書くつもりでおりますので、興味のあるかたは是非、読んでやって下さい!
多分、近いうちに始まるとは思っておりますので! 
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