歌集「春雪花」
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会いたくて
恋しき心
儘ならず
月仰ぎ見て
溜め息をつき
会いたいと想う気持ちは、止め処なく涌き出ずる泉のように…ずっと心の内にあり続ける…。
彼を恋しく想う気持ちは…時として自分では抑え切れないほど大きくなることも…。
しかし…会えないと分かっている。故に…ただ月を仰ぎ見て、溜め息を吐くのだ…。
誰 想い
鳴くや蛙の
声 聞きて
溜め息流す
初夏の風かな
夜に鳴く蛙の鳴き声は…誰を想い鳴くのだろう…。
彼は…誰を想っているのだろう…。
そう考えただけで…溜め息ばかり吐いている…。
初夏の風は、そんな私の溜め息を…ただただ吹き流しているのだ…。
風よ…彼に伝えておくれ…。
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