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ドリトル先生と二本尻尾の猫

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第十幕その三

「いつもね」
「そう、けれどね」
「目立つことはだね」
「否定出来ないから」
「そういえば皆ね」
 ここで先生も入口の人達を見て気付きました。
「正装じゃないね」
「ラフな服装ばかりだね」
 ガブガブもこのことを指摘します。
「スーツに帽子の人はいないよ」
「僕だけだね」
「先生は本当にいつも正装なのよね」
 ポリネシアも言うのでした。
「イギリス紳士らしく」
「紳士でありたいとは思っているけれどね」
「服装もよね」
「うん、学者らしい服装だけれど」
 この服装にしているけれど、というのです。
「ただそれがね」
「日本ではね」
「目立つね」
「いつも正装の人がいないのよ」
 日本には、とです。ポリネシアも指摘するのでした。
「けれどそれが先生だから」
「いいんだ」
「そう、隠れながらいきましょう」
「気をつけてね、先生」 
 トートーも先生に囁きます。
「僕達も目立たない様にするから」
「それじゃあね」
「じゃあ行こう」
 ホワイティが先生達を急かしました。
「これからね」
「うん、テーマパークの中にね」
「あの二人も今から中に入るし」
 既にお静さんは物陰に入ってそこで一旦姿を消してなのでした。お二人のところに行って囁くことをはじめようとしています。
「それじゃあね」
「今からね」
「行こう」
「さあ、こっそりと行こうね」
 チーチーもこう言って先生を急かします。
「二人を見守りね」
「わかったよ」
 先生も笑顔で頷いてでした、そのうえで。
 皆で一緒に行くのでした、そして。
 先生達もテーマパークの中に入りました。そうしてテーマパークのその中に入ってです。先生は目を見開いてこう言いました。
「へえ、こんな場所なんだ」
「あれお城だよね」
「欧州のだよね」
 動物達は入ってすぐに正面に見えたその見事なお城を指差しました。
「あれはね」
「いい造りだね」
「大きいし奇麗で」
「イギリスのテーマパークにもないよ」
「宮殿みたいな」
「いいお城だね」
「うん、いきなり凄いね」
 先生もそのお城を観つつ感嘆するのでした。
「あんなものがあるなんて」
「そうだね、いいね」
「いきなり夢の国に来たみたいだよ」
「童話みたいなね」
「そんな世界に」
「しかもだよ」
 ここで老馬が先生に言うとでした。
 周りからです、ハムスターや猫、兎に犬の着ぐるみを来た可愛らしいマスコットが来てです。皆に挨拶をしてきました。 
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