美しき異形達
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第五十話 明かされる真実その六
「それで女の子三人で」
「最後は男の子」
「そんな感じで欲しいな」
「そうなのね」
「もっと多くてもいいぜ」
五人以上でもというのだ。
「子供は多いに越したことがないからな」
「子沢山万歳なのね」
「いいじゃねえか、子沢山」
笑っての言葉だ。
「だろ?少子化なんてぶっ飛ばしてな」
「子沢山の家庭がいいのね」
「そうだよ、やっぱりな」
「それじゃあね」
薊の希望を聞いてだ、裕香はまたこの宗教の名前を出した。
「天理教の教会の奥さんいいわよ」
「また天理教かよ」
「ええ、天理教の教会は子沢山なの」
「へえ、そうなのか」
「そうしたお家が多いの」
「大体何人位だい?」
「お家によるけれど六人とか七人の教会多いわよ」
それだけになるというのだ。
「もうそれこそご両親の前に小さい子が一杯いるの」
「六人七人ってな」
「今そんな子沢山な家庭滅多にないでしょ」
「ないな」
実際にとだ、薊も真剣な顔で答えた。
「そこまでは」
「そうでしょ、けれどそれが天理教だと普通なの」
「そうなんだな」
「だからどう?本当に」
「考えておくな」
七割程度本気でだ、薊は答えた。
「子沢山がいいっていうんならな」
「それならね」
「ああ、とにかく神戸に戻って」
「まずはね」
「博士のところ行こうな」
「先輩にもお声をかけましょう」
菖蒲がここで薊に言った。
「そうしましょう」
「ああ、先輩にもな」
「そう、あの人にも」
「だよな、やっぱり先輩忘れたら駄目だな」
智和、彼をというのだ。
「あの人いつもあたし達をフォローしてくれるし」
「知恵袋、司令官って感じよね」
菊は智和をこう評した。
「先輩って」
「だよな、あの人は」
「そうよね、私達にとってはね」
「そうした立場だな」
「いい人だしね」
「じゃああの人にも連絡しとくか」
「携帯で連絡する?」
向日葵が自分の携帯、オレンジのそれを出し薊に提案した。
「そうする?」
「ああ、そうしようか」
「メールなら周りにも迷惑かけないから」
「そうだな、それじゃあな」
「うん、今からね」
「ただ、詳しい話をするとな」
「カリオストロ伯爵とかね」
色々とわかったことをだ、メールで連絡するとというのだ。
「凄く長くなるから」
「その話は後でな」
「神戸に戻ってからね」
それからとだ、向日葵も言った。
「先輩にお話しよう」
「それがいいですね」
桜も向日葵の言葉に頷いた。
「やはり」
「だよな、相当長い話になるからな」
「私達全員が人造人間で」
「怪人はカリオストロ伯爵が造った」
「想像も出来ないお話ですし」
普通ならだ。
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