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インフィニット・ストラトスGM〜天空を駆ける銀狼〜

作者:
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専用機持ちは苦労人

 
前書き
こんな駄作に四人もお気に入りしてくださいました‼︎ありがとうございます‼︎
まだまだ下手くそですが、どうかよろしくお願いします。
 

 
「では、実習を始める。専用機持ちは前に並べ」

そう言われて前に出て並んだのは、私、一夏 さっき戦った二人に転校生二人の六人だ。

「那珂、織斑、凰、オルコット、デュノア、ボーデヴィッヒか。では、八人グループになって実習を行う。各グループリーダーは専用機持ちがやること。いいな?では、分かれろ」

千冬お姉ちゃんが言い終わると同時くらいにダッシュする女子たち。そして群がる一夏とシャルル班。
(まぁ、想像していましたけど……予想以上ですね……。一夏ご苦労様です……)
私は苦笑しながら、左隣を見ると一夏が助けてくれ〜と目で訴えてくる。
(いやいや。こればっかりは無理ですよ)
私は一夏のアイコンタクトから逃れるように前を向くと

「那珂さん!やっと会えましたね!」

【いやいや、会ったのは今日が初めてでしょ?】とか

「あの時、突然 逃げ出すから」

【それは逃げ出すでしょう。ニタニタ怪しい笑顔で追いかけてくるんだから……】とか

「私、あの時に織斑君から那珂さんに乗り換えました!」

【いやいや、そこは乗り換えちゃいけないでしょう】とか

何故かツッコミどころ満載な私の班だった。
私は前に並ぶ女子たちに明らかな作り笑顔を浮かべる。そういえば、この子達二組とか言ってたっけ……。そんなところが女子校らしいけどでも折角男の子が居るんだからそっちに恋するべきなのでは……?と思うこの頃。
あっでも私も……。
この人たちに本当の事知られたらどうなるんだろう?考えると背中に悪寒が走った。冷や汗をダラダラかく私に救いの女神の声がした。

「この馬鹿どもが……。何故、普通に出来ない。出席番号順に一人ずつ各グループに入れ!順番はさっき言った通りで次にもたつくようなら今日はISを背負ってグラウンド百周させるからな!」

流石、千冬お姉ちゃん。最後は鬼。

女子達も千冬お姉ちゃんの恐ろしさを知ってるのだろう。パッと散らばって順番に並んで行く。なんということでしょう、あんなにバラバラだった班が綺麗にしかも列を乱さずにビシッと並んでいます。改めて千冬お姉ちゃんには誰一人も逆らえないことを思い知りました。

「最初からそうしろ。馬鹿者どもが……」

フゥとため息をつく千冬お姉ちゃん。その千冬お姉ちゃんにバレないように囁き声で会話する各グループ。

「……宜しくね、那珂さん。那珂さんって見かけによらず強いんだね……」

「……やったぁ。織斑君と同じ班よっ。これも名字のおかげね、お母さんお父さんありがとう……」

「……凰さん、宜しくね。あとでこそり織斑君の話聞かせてよっ……」

「……うー。セシリアかぁ……。那珂さんにボロ負けしてたし。はぁ……」

「……デュノア君!宜しくね!わからないことがあったら何でも聞いてね!ちなみに私はフリーだよ!……」

「…………………………」

一番端の班、みんな暗い顔してるな……まぁ、仕方ないか。だってリーダーがあのラウラ・ボーデヴィッヒなのだから……。
一言も口を聞かず、それどころか近寄ってくるな的なオーラまで出している。
あはは……、可愛そうだな……あそこの班……。

「ええと、みなさん聞いてください〜。これから訓練機を一班一体取りにきてください。数は『打鉄』が三機、『リヴァイヴ』が二機です。好きな方を班で決めてくださいね。あ、でも早い者勝ちですよー!」

山田先生の声を聞き終わり、早速訓練機を取りに行くことにした。

☃☃☃

『各グループの班長は訓練機の装着を手伝ってあげてください。全員にしてもらうので、設定でフィッティングとパーソナライズは切ってあります。とりあえず午前中は動かすところまでやってくださいね』

ISのオープン・チャネルから山田先生の声が聞こえてくる。

「ということなので、どうしましょうか?」

うーんと考える私に班の子が一声。

「出席番号順にやって行けばいいのでは?」

ポン。手を叩いて、納得する。本当、私は馬鹿ですね。そんなことに気づかなったとは……。

「では、それで。一番の方誰ですか?」

「は……」

「はいはいはーいっ!」

と後ろから威勢のいい声が聞こえてきた。そのまま、前に出て

「出席番号二番!相川清香!ハンドボール部!趣味はスポーツ観戦とジョギングだよ!」

「お、おう。ってなんで自己紹介……?」

深く礼をして、右手をまっすぐ一夏に伸ばす。それを見た途端、次々と一夏の班の女子が前に出て相川さんと同じく腰をおり一夏に手を伸ばす。それを見て戸惑う我が親友。そして、その親友の横も同じ状況に陥ったらしい。

「「「お願いします‼︎」」」

「いや、あのな……?」

「え、えっと……?みんな……?」

(毎回、こうなのかな?なんか、一夏も千冬お姉ちゃんもご苦労様です……)

私は軽く頭を下げると前を向く。しかし、私の班にもそういう人達がいることを忘れていた。

「教室で織斑君を守ってるところを見て、かっこいいって思っちゃいました!」

【私は思っちゃいけないと思うな!?】

「私も!」

【貴方も!?】

「私、攻めでも受けでもOKだよ!」

【そういうことは十代の女の子は言ってはいけません‼︎】

「はぁ……。あははは……はは……」

一夏班・シャルル班同様の光景に私は苦笑するのだった。それになんで私を好きになってくる人ってツッコミどころが多いんだろう……と気疲れとこれからの先を不安に思って顔を顰めた私は私と同じく顔で苦笑をしている幼い頃の知人を見つける。目でお前も大変だな……と慰めてくれた。
慰めていないで、助けてください!
私の心叫びが聞こえたのか、はたまた偶然なのか。

スパパーン

とモグラ叩きの要領で頭を叩いて行く今回の授業の鬼教官。そして、ウェーブのように頭を抱えて蹲る班の女子達は見ものだった。

「「「イッターーー!!!!」」」

蹲ったのは違う時間なのに見事なハモりで叫んだ私の班の女子達は顔を上げて、そこでそこに修羅が立っているのに気づく。

「そんなにやる気があるのなら、那珂なら不満だろ?どうだ?私が直々に訓練してやるぞ?」

途端、ガタガタを震えて顔を見合わせ 適当は言い訳を探す女子達。

「あっ、その……」

「わ、私達は那珂さんの方がいいかな〜……なんて……」

「せ、先生のお手を煩わせるわけには……なので、那珂さんで……」

しかし、そこを笑って許すほどこの修羅は甘くないのだ。

「まぁ、釣れないことを言うなよ。将来有望のやつらにはそれ相応のレベルが必要だろう?……じゃあ、あっちで出席番号順に始めるぞ」

(うわぁ……問答無用ってこういうことを言うのかな……)

とばとばと千冬お姉ちゃんについて行くみんなからは負のオーラが漏れていた。そして、残された者と私の間に沈黙が落ちる。

「「「「イッターーーー!!!!」」」」

あっ、犠牲者が増えたらしい……。御愁傷様です……

「えっ……と……。始めましょうか?」

私の問いかけに無言で頷くみんなだった。
 
 

 
後書き
【 】・・・主人公の心の中のツッコミ

面白かったでしょうか?
ふっ。でも、あははは。でも笑ってもらえれば嬉しいです。

 
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