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極短編集

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短編77「アイム・ジャパニーズ・ハニワ」

 朝の通勤電車の中、男は気がついた。

『えっ!目の前の男、顔がハニワだぞ!?』

 日本史の教科書で見た、粘土で作ったハニワの顔が目の前にあった。驚いたのはそれだけではなかった。

『なんだ!電車の中の人間、みんなハニワじゃないか!?』

 男は驚きのまま会社へと向かった。

『なんと!会社までもか!?』

 同僚、上司ともども皆、ハニワだった。仕事も終わり疲れて帰った自宅。熱いシャワーを浴びようとバスルームに入り気がついた。バスルームの鏡には……

『ああ、なんだ!俺もハニワだったんだ』

 そう思うと、なぜか急に安心した……



 『日本人男性』だったのだった。

おしまい

 
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