戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー
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第二十話 日高大尉!居合もやるぜ!!その九
「まあそうした本を読むことも読書だ」
「読書はいいことだ」
読むジャンルは選ぶなというのである。
「読むこと自体はいいからな」
「作者も大好きフランス書院!」
「深田恭子さんもスタイルも最高だぜ!」
「あの人の写真集、DVDもゲットだぜ!」
「今回の戦いにも勝ってな!」
「手に入れてやるぜ!」
こう意気込みを見せる、そして。
悪田部にだ、あらためて今回の戦いのことを尋ねた。
「それで本題ですけれど」
「この作品の主題ですけれど」
「日帝衆との戦いですが」
「今回は何するんですか?」
「居合らしい」
それだとだ、悪田部は二人にすぐに答えた。
「あれだ」
「ああ、あの刀を抜いて斬る」
「あれですか」
「福沢諭吉先生もしてたっていう」
「あれですね」
「あちらから言って来た」
このことはいつもの通りだ。
「それで決まった」
「いつも向こうからこれでいくって言ってきますよね」
「それでその通りに進みますね」
二人はここでこのことに気付いた。
「毎回そうですよね」
「それで俺達がそれに合わせて挑むっていう」
「そういう設定ですよね、いつも」
「その通りに話が進みますよね」
「俺達基本受身ですよね」
「こっち側から、とかはなくて」
「そういえばそうだな」
悪田部もその指摘に頷いて答えた。
「我々からは挑戦状も出さないしだ」
「挑戦状を受けてそれから動いて」
「そのパターンですね」
「それで今回は、ですね」
「居合ですか」
「君達は居合は知っているか」
悪田部のここでの問いは実際の経験があるかどうかということだ、知っているということはこうした意味である場合もあるのだ。
「それはどうだ」
「いや、そう言われますと」
「それがないんですよ」
二人共こう答えた、尚智も剣道はしているが居合についてはこう答えた。
「遊びで真似はしたことがあります」
「構えて抜いてだな」
「はい、そうしたことはありますけれど」
「それでもだな」
「実際にやったことはないですね」
「うちの高校居合部もありますけれどね」
尚武もこう悪田部に話す。
「独特ですよね」
「剣道とはまた違うな」
「真剣使いますから」
それでなのだ。
「横からさっと斬るっていうか」
「それが居合だ」
「何でも居合の達人は剣道の達人に匹敵する」
「そう聞いてます」
二人揃っての言葉だ。
「実際に居合部見ていましても」
「強い人は相当な腕前ですよ」
「もう動きが違いますよ」
「あれは強いですよ」
「肉体的以上に精神的に」
「相当ですね」
「居合もまた精神を鍛える」
悪田部はこうも言った。
「剣道や柔道もそうだが」
「ああ、それ人によります」
「人によっては全然です」
武道が人の精神即ち心も鍛えるかどうかということについてはだ、尚智も尚武も確信を以てこう言い切った。
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