美しき異形達
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第四十九話 一時の別れその十五
「博士に私達のことも聞きましょう」
「是非ね」
「それでわかれば大きいし」
「神戸に戻ればすぐにです」
「聞きに行きましょう」
「時が来た?」
「そうね」
鈴蘭と黒蘭の姉妹もこう話す。
「それならね」
「ここで聞くべきだわ」
「私達もそう思うわ」
「絶対にね」
「決まりだな、神戸に戻ったらな」
薊は皆の意見を聞いてあらためて言った。
「また大学に行ってな」
「うん、博士に色々と聞きましょう」
「そういうことでな。じゃあ」
「それじゃあ?」
「ここで何食う?」
これまでの鋭い顔を元に戻してだ、薊は裕香達にあらためて問うた。
「それで」
「ここで食べるもの」
「それね」
「ああ、何食う?」
こう仲間達に問うのだった。
「色々あるけれどな」
「横須賀名物って何?」
裕香は目を瞬かせて薊にこのことを問うた。
「カレーとコーヒーよね」
「その二つもう食ったな」
「あとね」
「ああ、アメちゃんの料理もな」
そちらもとだ、薊も言った。
「食ったしな」
「ベースのバイキングね」
「泥鰌食うか」
薊はここでこれを出した。
「それな」
「柳川鍋ね」
「こっちじゃ結構食うしな」
「じゃあそれね」
「あと中華料理で美味い店もあるから」
「そこも行ってなのね」
「食べ歩きするか」
薊は考えながら言った、そうしてだった。
横須賀での食べ歩きを楽しむのだった、そして横須賀の時を楽しむのだった。
第四十九話 完
2015・2・11
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