戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー
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第十九話 鮫島大尉!猿飛佐助は名作だ!その一
戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー
第十九話 鮫島大尉!猿飛佐助は名作だ!
相変わらずジャスティスカイザーの評判はすこぶる悪い、それも世界規模で悪いのでどうしようもない状況だ。
それでだ、二人は自宅で波多野結衣さんの出演されている芸術作品を鑑賞しながらそのうえでこんなことを言っていた。
「なあ、俺達の評判な」
「また悪くなったな」
こう二人で話すのだった。
「嫌いな何とかランキング遂に二千冠か」
「二千本安打より凄いな」
「野球で言うと二千勝か?」
「そんな大記録誰が達成出来たんだよ」
二百勝どころではない。
「ああ、それな」
「やった奴いるのかよ」
「何かさチェル=ペイジって奴がいたんだよ」
尚智はここでこんなことを言ったのだった。
「アメリカには」
「大リーグかよ」
「大リーグにもいたけれどその現役時代の殆どは黒人リーグにいたんだよ」
「黒人リーグ?」
「昔そんなリーグもあったらしいんだよ」
かつてアメリカの人種差別が今よりも遥かに顕著であった時代のものだ。ただ観戦は白人も出来たところが面白い。
「そこで活躍した選手でな」
「二千勝いったのかよ」
「そうらしいな、二千五百試合で投げてな」
「普通肩壊れるだろ」
尚武は二千五百試合登板と聞いてこう言った。
「二千試合出場でも相当だぜ」
「今だとそうだな」
「それでもその頃はか」
「それだけ投げる人もいたらしいな」
「凄い時代だな」
これは日本でもだ、戦前の野球創成期は野口二郎という豪腕投手がいて想像を絶する大記録を次々と打ち立てている。
「そんなに投げてたんだな」
「それで二千勝いったらしいな」
「勝率も凄いな」
五試合のうちの四試合である。
「無茶苦茶なピッチャーもいたんだな」
「十九歳から六十近くまで投げてたらしいんだよ」
「あぶさんだな、もう」
尚武は思わずこの漫画の名前を出した。
「そこまでいくと」
「人間とは思えないだろ」
「四十で現役で凄いぜ」
これは昔から変わらない、普通は。
「それが還暦近くまでか」
「投げてたらしいな」
「それで二千勝か」
「公の記録ははっきりしないところがあるけれどそうらしいぜ」
「そんな人もいたんだな」
「そのサチェル=ペイジみたいだな」
今の二人は、というのだ。
「嫌いな何とかランキング二千冠とかな」
「ここまで嫌われた奴っているのかよ」
「いないだろ」
最早そこまでは、というのだ。
「人類史上最高の嫌われ者だろ」
「おお、そう思うと凄いな」
勝手にそう解釈したのだった。
「俺達凄いな」
「ヒトラーやスターリン以上かもな」
「どっちも凄いけれどな」
「本当にな」
「何かもう突き抜けてきたな」
「いい感じだったな」
こう話しつつ波多野結衣さんの姿を観ていく、そして。
その演技を見てだ、尚智は今度はこう尚武に言った。
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