ソードアート・オンライン~雷皇の狩人と双棍の闘士~
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
B:流るる双剣士は神喰い達と交わる
前書き
今回は、パラレルさんの流水の剣士を仲間にしたゴッドイーターズのお話。
……そう言えば思った。marinさんのワールド出そうと思ったらデータ貰ってなかった。……marinさん、見ていたらワールドのデータお願いします。
「結構旨い物だな、コレ」
リンドウさんが横で口に頬張っているのは、この階層で一番安い黒パンで在る。リンドウさんが、お互いの話をするために寄った町<トールバーナ>にて、大量購入した。コルは何故か共通の物で在り、リンドウさんは使わずに貯めていたコルを使い、黒パンをストレージ上限まで入れていた。……因みにトッピングは、俺が向こうのSAOで大量に受注した<逆襲の雌牛>クエストでストレージ半分の量を圧迫していた雌牛クリームだ。長丁場になるだろうと、ストレージに入れていた物だが、此処で役に立つとは。
因みに、コレを食べているのはリンドウさんだけであり、その他のメンバーは此処、第一層十九階層でのMod索敵に集中していた。フォワードは俺、ネフェリム、サラディン、ソーマ。バックストライカーはアスナ、リッカさん、右翼はリンドウさん、左翼はアリサ。……どう考えても、後方支援の火力が少ないことがお分かり頂けるで在ろう。しかし。
「よっ、と」
「……終わりだ」
Modが出る度に、ネフェリム、サラディンが先行して攻撃に転じる為、最早敵が居ない。……ゴッドイーターに向いてるような気がしてならない。
「……暫くは安全だな」
索敵を終えたネフェリムが言う。
「やっとのんびり出来るな」
「……お前が言うか?」
リンドウさんの言葉に、ソーマがツッコミを入れる。それにアリサやアスナが苦笑を漏らす。
「ソーマ、お前なぁ……」
「黒パン食っているだけなら仕事しろ」
「ソーマに賛成」
ソーマの言葉に俺が乗ると、「そりゃねぇだろ!?」と、クライン並みに言い放つ。……そう言えば、別のクラインも此処にいるのかな。
と、思っていると。
「プレイヤー反応確認です!」
アリサの声に、全員が神機、ゾフィアガール、冥刀・無銘を構える。
そして、数秒後。
「うおわぁああああっ!」
逃げ惑う双剣使いが、あろうことかハンニバルに追われていた。
「ハンニバル……に追われている様ですね……」
「……取り合えず、アタック行くぞ。後方支援頼んだ」
俺は言うと、二刀神機になり、ネフェリムとサラディンが先行してプレイヤーの後ろのハンニバルに斬撃を与える。
ネフェリムの刀は神機よりも強固な素材で作られており、威力は折紙付き。そして、サラディンに関しては、ユニークスキル<剣王>の力で魔剣と化しているゾフィアガールによって、アラガミと対等にやりあえる技量を持つ。怪物クラスと言わざるを得ないが、それは俺達も同義なので、敢えて口には出さない。
「おい、そこの双剣士。あぶねぇから下がってな」
通りすがる序でに言うと、加速の恩恵を受けた斬撃をハンニバルの盾に浴びせる。
盾は即座に結合崩壊し、ハンニバルの体勢が崩れる。
「<ガラドボルグ>!」
「<無刀・光明>」
そこに、背に回った二人が、ハンニバルのコアにソードスキルを放つ。
「グアアアアアッ!」
すぐさま体勢を立て直したハンニバルは、回転しながら、二人目掛け尻尾を振るう。
「させるか!」
その前に、ハンニバルの足に、俺の回転蹴りを放ち、地面にダウンさせる。ゴッドイーターの恩恵を受けているからこそ出来る芸当だ。……まぁ、あのままいても、恐らくは二人に尻尾を斬られていたと思うが。
「<エクス……>!」
「<無銘………>」
倒れたハンニバルに、二人がすかさず追撃をしようとすると。
「グォオオオオオッ!!」
ハンニバルのコアから、三対の羽が生え、熱風で二人を吹き飛ばす。
『あぶねぇ!』
すかさずリンドバルが二人を受け止めると、ハンニバルがリンドバル目掛け炎の槍を放つ。
『食らうかよ!』
それを盾でいなすと、そのまま回転して蹴りで迷宮区の壁にハンニバルをめり込ませる。流石。
と、そこに先程のプレイヤーが俺の隣に来る。
「アンタ、キリトか!?」
「……ああ。キリトだが、あんたの知るキリトじゃないぞ?」
言うと、プレイヤーは言う。
「そんなのは後回しだ!俺も混ぜさせて貰うぜ、キリト!」
言うと、プレイヤーは駆け、右手に短剣、左手に刀を持ち、構える。
途端、ソードスキルを発動させた。
「<双剣>ソードスキル、<五十嵐>!!」
途端、前後左右上への満遍ない斬撃をハンニバルに放つ。
そして、ハンニバルは結合崩壊を起こし、オラクル細胞を所々傷口から出している。最も、再生はしているはずだが、それよりもダメージを与える方が早いらしい。
「おい、そこ退いてろ!」
ネフェリム、サラディンに叫び、リンドバルから貰ったアラガミバレットでリンクバースト状態になると、神機を銃形態・ブラッドロアに切り換えると、血の力<覚醒嵐>を発動させ、ブラッドロアに力を込める。
『月、加速、銃撃手、スタン・バイ』
青いラインがブラッドロアに走ると、叫ぶ。
「<銃撃手満月全部加速爆発>!」
ブラッドロアから幾つもの銃弾が放たれ、不規則に動き、それらはハンニバルを射貫く。
「グォオオオオオッ!!」
それを受けたハンニバルは、壁から出て、俺を襲おうと手を伸ばすが、その寸前で事切れ、地面に倒れ込んだ。
ズズゥン……と地響きを立てて、迷宮区を揺らしたハンニバルの死骸は、何も言わず、ただそこに転がっていた。
念のため、コアを摘出したが、ハンニバルは復活せず、そのままオラクル細胞化して無惨した。
「……うーん、ハンニバルの再生機関が失われてる、って事でしょうか」
「……後々調べる必要が在るな」
アリサとソーマの言葉に頷くと、俺はプレイヤーの方を向く。
「……で、俺はまだお前の名前知らねぇけど、俺の名前を知ってるって事は、別のSAOプレイヤーなんだろ?」
「おう!俺はリュート。<流水の剣士>リュートだ。初めまして、で良いよな?」
「勿論。俺は<神喰いの剣士>キリト。……メンバー紹介は、取り合えずトールバーナに戻ってからにしよう」
「……また出直すのか」
ソーマがボソリと言うのを、俺は聞き逃さない。
「悪いけど、さっきので俺の神機がオーバーホールしなきゃ行けないダメージを与えちまったからな。大方、ハンニバルの装甲のせいだとは思うが、リッカさんに調整頼もうにも、此処じゃ危険すぎるからな。ネフェリムとサラディンとリンドウさんは良いとしても、俺達は一介のゴッドイーターだ。神機が動かなきゃ唯の人間と同じ。だから、トールバーナで神機を直してもらわなきゃ動けないんだよ」
そう言うと、ソーマは舌打ちをする。
「……確かに、キリトの判断は間違いでは無い。退くことも時に勇気と称される」
「それじゃ、一度トールバーナに戻ると言うことだな。……別にお前の心配はしてないぞ?」
「……普通に会話を成立させられないのか、サラディン」
キリトは言うと、恐る恐るリュートが言う。
「あー……俺はどうしたら……」
「……勝手に付いてくれば良いだろ」
「と、ソーマが言ってるから、俺達と一緒にトールバーナに行こうぜ。能力とか、色々聞いておきたいし」
「おう。よろしく頼むぜ!」
こうして、新たにメンバーを加えた俺達は一時、トールバーナに帰還することとなった。
後書き
リュート君登場!と、言うことでこんな風に、追加メンバーとして投入していくつもりです。因みに、当分槍投げ、薬師、千里眼さんには出番は在りません。暫しお待ちを。メンバー構成に悩んでおりますゆえ……。
と言うことで、次回はCチームメンバーが一暴れする回です。勿論、オリジンさんは止める係です。……と言うか、オリジンさんの正体わっかるかな~♪ヒントは狩黒のアリシゼーション編を見てれば分かりますよ?
それでは!
キリト「次回も、黒き闇と共にお会いしましょう、ってな?」
ページ上へ戻る