詩集「棘」
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desert early evening
君は一欠片も僕を思い出さない
一人立つ河のほとり 宵の影に染まる
遠くへと見える家と外灯の
点々としたか細い光
無性に淋しさが込み上げて
君に会いたいって…何度も呟いた…
desert early evening
たゆとう河面に月明かり舞う
君のいない時を過ごすなら
いずれ来る死へと思いを馳せる…
闇を裂いて星影はそぼ降り
微かな世界を映し出すよ
恋しさは胸を押し潰して
哀しみが弱い僕へと追いついた…
desert early evening
途方に暮れて彷徨い歩く
理不尽な時を打ち破って
いつか自由になりたいと願った…
愛したら逃げることしか出来ない人生
この惑星(ホシ)の上 僕を抱く場所はある?
こんなに淋しい時はいらない…
desert early evening
たゆとう想い出 抱いて眠る
特別なものなんてないけれど
君への愛は本物だから…
desert early evening
月影の降る土手を歩いて
君を想い言葉を紡ぐ
愛しい君だけのために…
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