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東方喪戦苦

作者:鬼心
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~四十一幕~人間マリオネット

 
前書き
祐海と骸が対峙する数十分前の事。 

 
千「私達にやれるんでしょうか···?」
心配そうな目で私を見る。

「大丈夫よ、助っ人も二人居るじゃない」
後ろを見ると、白と黒の明らかに魔法使いのような格好の女性と、金髪で色白のまるで人形のような女性が立っていた。

阿「まさか、この二人に来てもらえるなんてな」

???「他でもない霊夢と幾斗の頼みだ、断る理由が無いのぜ」
腕を組み、自信ありげに答えた。

???「何故私も呼ばれたのかは不思議だけれど、来てしまった以上やるしかないわね」

このBチームの目の前には、無数の敵が居た。
侍の様な甲冑だが、どこか未来的な容貌を持った鎧を身に付けていた

阿「それに、こっちには最大の助っ人も用意している。もうじき到着するはずだが···」
すると、どこからともなく白夜が現れた。

???「この子は作戦の内容は聞いているのか?」
白黒魔法使いが問う。

白「あの兵士は、恐らく不死身の兵士···狂夜から貰った能力でないと倒せない」

「ならこの二人と一緒にこの兵士の足止めをお願いね」
魔法使い2人と白夜に頭を下げ、兵士を避けながらオーダー本部の入り口に向かった
兵士はその後を追おうとしたが、三人が行く手を阻んだ。

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薄暗い廊下を走る。
すると、研究室の様な広い場所に出た。

「何?ここ?気味が悪い···」
辺りには機械が動くような音が木霊する。

ネ「被検体が三匹···」
突如、目の前にネクロが現れた。

「あんたは、摩訶不思議男!」
目を尖らせ、戦う心境を整えた。

ネ「祐海の野郎しくじりやがったからなぁ、俺が折角神の心臓を取ってきてやったのに呆気なく奪われちまいやがった」
不適な笑みを浮かべ、そう言う。

阿「先に進ませるんだ。戦うメリットもないだろ?」

羽「いいや、祐海さんの命令だ。ここを通す訳にはいかねぇ」
ネクロの隣に、17歳位の青年が立っていた。
すると私は、この男に見覚えがあると思った。
ネ「後、この研究室を見ちまった奴も消さなきゃならねぇんでな。楽しく解剖してやるよ!」

ネクロが千尋目掛けて走ってきた。

千『能力の行使を禁止する』

手からでた小さな錠をネクロに投げた
ネ「何だ!?」

錠はネクロの体内に見事入っていった。
千尋は少し横に動いて、ネクロの攻撃を避けた。

「クソッ!」
私は即座に本を取りだして、ペンを作り出した。本を開いて『光』と書いた
そして、ネクロに本を向けた。すると本からは眩い程の光を放った。

ネ「何だってんだ!?クソッたれ!」
ネクロの目を眩ましている間、全員は隠れた。

「これからどうする····?」
私は思考回路を巡らせた。
隣の方でガラスの割れる音がした。
音のなった方を振り向くと、何かの液体が入った機械のガラスが割れ、液体が外へ漏れ出していた。
「あれってまさか····!?」
漏れ出した液体の中に、人の形をした物が飛び出してきた。

ネ「こいつは、能力で動いてるんじゃねぇぜ。俺の意思で自由に操れる、言わば人形(マリオネット)だ」
マリオネットは所々にある機械をブチ破って出てきた。
そいつらの様相は、左腕と右腕が逆に繋がれていたり、後頭部に顔が着いている者も居れば、腕が何本も継ぎはぎされている者もいた。
そのマリオネット達の全ての素材は一目瞭然。人で出来ていた

「どれだけの人を使ったらこんな事が出来るの····?」

千「ひどすぎる···」 

阿「イカれてやがるな··」

マリオネットの数は4~5体だが、明らかに死体が4~5体では作れないマリオネット達であった
すると、マリオネットの一体が阿倍に飛び付いた。
阿倍はそれを避けて、カウンターとばかりに顔へ渾身の蹴りを入れた。
マリオネットの首は吹き飛んだ。が、マリオネットは絶えず動いていた。

阿「嘘だろ···?」
阿倍は動揺を隠しきれなかった
ネ「マリオネットは首が取れたごときじゃ倒れんぞ?」
千「神無さん、どうします?」
千尋がマリオネットの一部始終を見終え、神無のほうを向いた
「私に一つ考えがあるわ」
千尋にそういって、骸から渡された有刺鉄線バットを握り、マリオネットを殴った。
だが、マリオネットの首は飛ばず、かえって涼しい顔をしていた。

「謎が解けたわ、コイツらに弱点はある!それは····」
そう言い、本を取りだして光と書いた。
本をマリオネットに向けると、本から眩い光が出た。
それを見たマリオネットは、継ぎ接ぎの部分が全てバラバラになり、ピクリとも動かなくなった。

千「凄い!どうしてわかったんですか?」

「私が、光を出してネクロから逃げた時に、マリオネット達も少なからず光を受けていた筈。だけどね、あの液体に入っていた性で、十分に光が奴らに届かなくて弱体化しただけになってしまったの。一番奥の機械に入っていたマリオネット達は光が全く届かなかったから弱体化せずにすんだって事よ」

ネ「中々、勘がいい嬢ちゃんじゃねぇか」
「これで、この部屋が薄暗いのにも頷けるしね」
マリオネット達は残り3体。だが、私に残った血液で倒せるかが心配になってきた。
千「大丈夫ですか?顔色が悪くなって来てますよ?」

そんな時、マリオネットが千尋に向かって居るのが目に入った。
本を取りだそうとすると体がふらついてしまい、その場に倒れてしまった。

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羽佐間Side

俺は悩んでいた。アゲハに言われたあの言葉の事。
オーダーを裏切ったアゲハは、唯一の家族である兄に巡り会え、幸せに暮らした。
俺もあの時、思いきってオーダーを辞めておけば····そんな考えをしたときは何度もあった。
今裏切る事も出来るが、全面戦争になり、取り返しの付かない状況になってしまっては、もう遅いのかもしれない。
そんな時、“神無”がマリオネットに囲まれていた。対する神無は気を失っている。
俺は、外から見たら腐ってるかも知れねぇ、だが、大切な奴を見殺しにする程、腐ってる野郎じゃねぇ!!

「おらぁ!」
マリオネットに目がて走り、手の届く距離まで来るとマリオネットを粉微塵にした。

ネ「てめぇ!なんのつもりだ!」
「クソったれ裕海に伝えろ、俺はオーダーを抜けた!」
俺は残りのマリオネットを片付けて、ネクロに近づいた。

ネ「止めろ!止めろ!来るなぁ!俺を殺すってのはどういう事か分かってるのか!てめぇ!オーダーの恥さらし野郎が!」

「俺はもうオーダーじゃねえよ」
俺がネクロを殴ると、ネクロの身体は塵のように無くなった。

To be continudー




































 
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