不動を継ぐ者
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6話不動を継ぐ者の家
◇
「着いたわよ。ここが私達の家よ」
「すげ~」
「大きい……」
小鳥と遊馬が俺達の家を見て最初に思ったことだった。まあ、それは仕方ない、俺と咲夜姉の家は二人で住むには大きすぎる豪邸なのだ。
「私はDホイールをガレージに入れてくるから三人は先に入って、遊夜は夕食お願いね」
「わかってるよ」
そのまま咲夜姉はDホイールを走らせてガレージに向かって行った。
「じゃあ、行こうか。」
「うん」
「おう」
俺達は玄関の前まで歩くと小鳥が何かに気づく。
「あれ?遊夜くん。ドアノブ無いよ?それにそこの窪みなに?」
玄関のドアにはドアノブが無くドアの真ん中にカードが入りそうな窪みがあった
「家ね。父さん達のカードで開け閉めするんだよ。お願い〝スターダスト・ドラゴン〟」
俺は〈スターダスト・ドラゴン〉のカードを窪みにはめるととドアが消えてなくなりる。
「すげ~」
「この仕掛け遊夜くんが?」
「さすがに俺はまだ無理だよ。父さんにいろいろ教えてもらったけど今の俺はDホイールを作ったりするのが精一杯。そこんところは後にして入ってくれ」
俺が最初に家の中にはいる。
「おじゃまするぜ」
「おじゃまします」
「こっちだよ。リビングに案内する。」
俺は二人を連れてリビング歩いていく、途中の廊下には父さん達のチーム5D s
の写真やトロフィーなどが並んでいたりする。
「遊夜くんのお父さんやお母さん、お父さん達の仲間達はほんとにすごいね………」
「確かにすごいよ。世界のを守った英雄出しね。でもね、そんなすごい両親を持つと大変なことだってあるんだよ。なんでもかんでも比較されるとかお金目当ての奴らには誘拐されるとかね」
「あっ、ごめんなさい………」
「謝ることなんてないよ。誘拐させるなんて当たり前だったから笑ってはなせるからね。着いたよ」
廊下の端につき目の前の扉を開ける。
「リビングと言うより………カードショップ?」
後ろの小鳥がいったとおり、俺達の家のリビングはリビングと言うよりはカードショップに近く、リビングのキッチンの棚を除いた部屋の棚にはモンスター、魔法、罠ごとに分かれてカードが分かれている。
「適当にソファーに座って、カード見ててもいいけど片づけておいてね」
「おう」
「うん」
二人の返事を聞くとキッチンに向かう。
30分後……
「お待たせ」
俺が夕食を作り上げリビングにでると咲夜姉と小鳥がテーブルの上でデッキ構築をしていた。
「遊夜ありがとう」
「遊夜くんありがとう。今手伝うね」
「手伝いはいいよ。それよりも……それが小鳥のデッキか………なるほど…小鳥らしいね」
小鳥のデッキは光の天使族が中心で〝リトル・フェアリー〟と〝フェアリー・チアガール〟が他のカードより古びていた。
「遊夜は何かアドバイスとかない………その前にご飯ね」
「そうだね。」
「うめぇ!」
「おいしい……」
俺の作ったハンバーグを食べた遊馬は驚き、小鳥は少し落ち込んでいた
「それは良かった。そういえば、さっきの小鳥のデッキだけど、〝リトル・フェアリー〟と〝フェアリー・チアガール〟をフル活用するなら【ガスタ】か【ジェムナイト】、天使のみにしたいなら【代行天使】か【光天使】かな。俺が言えるのはここまでだな。デッキに関しては咲夜姉が俺よりわかってると思うけど?」
面白いことに俺は一度もデッキを作ったことがない、いつも父さん達が作ってくれたデッキだったりする
「デッキはそうだけど、決闘の経験は私より上でしょ?それに、遊夜なら小鳥ちゃんはうれしいとおもうけど?」
「…////」
「なんで、そうなるんだよ!それに………俺はまだ……」
咲夜姉のことば聞いて顔を少し赤くする小鳥と否定はしないで咲夜姉に俺は今まで言ってきたことをいおうとする
「遊夜!あなたの言いたいことはわかってるわ。でもね、この3年間遊夜はずっと頑張ってきたわ。自分に素直になりなさい!」
咲夜姉の言っていることは正しい、俺は十歳から三年間ずっと父さん達チーム5D’sを追っていた、そのためにDホイールを完成させ世界大会小学生の部で優勝するまでに腕を上げた………その代償にクラスから浮いた存在になった。いまでも、後悔はしていない。
「わかってるよ、でも、俺にはこれしかないんだよ!」
俺は走ってリビング出て行く。
◇小鳥
「遊夜……」
「遊夜くん!」
リビングを出て行く遊夜くんを追いかけ私もリビングを出て行く。
「あ………」
この家のこと全くわからないのに走ってきて迷子になった。
「ここどこだろう………あれ?」
角を曲がった部屋のドアが少し開いていて光が漏れていた。
「遊夜くん?」
その部屋を覗くとベットに仰向けで倒れている遊夜くんを見つける
『父さん……母さん…………』
「(遊夜くんも寂しいんだ……)」
私はそっとしておき静かに部屋の前をあとにしうとする
ゴト……
「あ……」
ゆっくり離れようとしたとき足元の何かを蹴ってしまう。
「咲夜姉?」
遊夜くんに気づかれた私は覚悟を決めて部屋の中に入る。
「小鳥……見ちゃった?」
「遊夜くん……ごめんね。見ちゃった」
「そう………聞きたい?僕の……僕達の過去……」
「うん、聞きたいな。でも、大丈夫?辛い話でしょ?遊夜くんが話したくなるまで私は待ってるよ?」
遊夜くんの過去はしりたい……だけど苦しんでる遊夜くんは見たくない………
「大丈夫だよ。ほんとのところ咲夜姉以外の誰かに話したかった……でも、話すことができなかった……知ってるでしょ?クラスメイトどころかシティ全体から嫌われてること……なんでかわかる?」
「シンクロ使いだからだよね?ハートランドシティでシンクロ使いは遊夜くんと咲夜先輩だけだからよね?」
両親が使っていたシンクロを使っていて遊夜くんは苦しんでる……
「うん……僕達がシンクロ使いだから嫌われてる。ひどいよね。両親が使っていたシンクロで嫌われる。これから、話すのが俺の過去で三年間してきたこと……」
続く
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