リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~
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第百二十九話 探索再開
前書き
ウェザーアナライズシステム本体とコアの電波を探知する機能を得る大輔達
現在のブイモン達。
現在のブイモン達は、ウェザーアナライズシステムにより発生した強力な酸性雨の影響で、気付かないうちに、ダメージが身体に蓄積していたために戦闘能力が激減している。
それでもダークマスターズレベルとなら互角以上に渡り合えるレベルなのだが…。
スバルとウォーグレイモンXがウェザーアナライズシステム本体とコアの残骸を回収したことで、ウェザーアナライズシステム本体とコアが発する特殊な電波を探知する機能をデジヴァイス(これからはデジヴァイスと書きます)に搭載することに成功した。
大輔「これでもうウェザーアナライズシステム本体とコアを探し回らなくて済むな」
エリオ「そうですね。けどあの酸性雨でどんどんダメージが蓄積していたなんて…」
ブイモン[身体に何らかの異変があればすぐに分かるけど…]
ワームモン[一番厄介なのは、気付かないうちにダメージが蓄積していくこと。早くエネルギーの集中率を上げた方がいいね]
全員がワームモンの言葉に頷くと同時に動き出す。
今回映し出された場所は砂漠。
そこに闇の書があるらしく、子供達も出撃した。
因みに今回はアリサとすずか、アリシアがはやての傍にいる。
友達がいた方が安心出来るだろうと気を遣ったのだ。
デジヴァイスに搭載されたウェザーアナライズシステム探知機能のおかげで滞りなく、今回は短時間でウェザーアナライズシステムコアを破壊出来た。
大輔『よし、これなら本体も…ん?』
[天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ!!その名も大スターのキング・オブ・デジモン。メタールエテモ]
マグナモン[消えろ]
台詞を最後まで言わせないまま、マグナモンはメタルエテモンをぶっ飛ばした。
大輔『何であんなのが混ざってんだ…?』
果てしなく疑問に思う大輔であった。
ルカ『これですね…』
ウェザーアナライズシステム本体を発見したルカは破壊しようとしたが、途中で凄まじい威圧感を感じて、踏みとどまる。
アルダモン[この気配は…バルバモンか?]
バルバモン[ほう?思ったよりは鈍くはないようだ。ワシの力を感じ取るとは。]
アルダモンはバルバモンの異常を感じ取る。
初めて会った時より遥かにパワーアップしていると。
アルダモン[一体どうやってそこまでの力を手に入れた?いくら七大魔王でもいきなりそこまでは強くなれないはずだ]
バルバモン[ふっ、此処まで来たことに敬意を表して教えてやろう。ワシは闇の書の力を吸収したのだ。]
ルカ『闇の書の力を吸収した?』
バルバモン[正確には闇の書の魔力を蒐集する能力を手に入れたと言った方が良いかもしれんな]
アルダモン[成る程、それならお前の劇的なパワーアップも納得出来る。お前は闇の書の魔力を蒐集する能力を奪い、それでパワーアップしたんだな?]
バルバモン[そうだ。この能力を得た今、もう闇の書はワシには不要だ。返してやろう。ただし、ただでは返さんがな]
闇の書に杖を向けると闇の書がどす黒い何かに包まれていく。
闇の書を包み込んだどす黒い何かは徐々に形を作っていく。
アルダモン[こいつは…!!?]
ルカ『ヴェノムヴァンデモンです!!こいつ、闇の書をデジコアの代わりにするなんて!!』
すぐさま、ヴェノムヴァンデモンのデータを導き出す。
ヴェノムヴァンデモン。
ウィルス種、究極体。
獣の下半身と甲虫のような外殻の上半身を持つ魔獣型デジモンであり、闇の王ヴァンデモンが進化した真の姿。
パワーを解放したヴェノムヴァンデモンにあるのは破壊と殺戮の衝動だけであり、本来、紳士的に振るまい、理性や知性を保っているヴァンデモンは、この醜い真の姿をさらすことを嫌っている。
必殺技は敵デジモンの体内に破壊型コンピュータウィルスを注入して構成データを全て破壊して機能を停止させる“ヴェノムインフューズ”。
アルダモン[ヴァンデモンの究極体か。あいつの究極体なら簡単に…?]
ヴェノムヴァンデモンの周囲に血のように紅い無数のナイフがアルダモンに向けて放たれた。
アルダモン[!?何だこの技は!!?]
ルカ『この技はヴェノムヴァンデモンの物ではありません。恐らくは、闇の書の魔法でしょう』
アルダモン[成る程、ヴェノムヴァンデモンの技だけじゃなくて、闇の書の魔法も使えるのか。厄介だな]
アルダモンは少しでも状況を良くするために、ウェザーアナライズシステム本体を破壊した。
酸性雨は止んだが、バルバモンの姿は既にない。
しかし大輔達も直ぐに来てくれた。
フェイト『ルカ、闇の書は?』
ルカ『闇の書はバルバモンによってデジコアの代わりにされ、ヴェノムヴァンデモンに』
大輔『あれがか?』
ルカ『はい、あれでは闇の書の回収は出来ません。ヴェノムヴァンデモンを倒さない限り、回収することは出来ないでしょう。』
エリオ『なら早くヴェノムヴァンデモンを倒しましょう』
キャロ『闇の書を回収しないと。』
アルダモン[そうしたいのは山々なんだけどな。どうやらあのヴェノムヴァンデモン。闇の書の魔法まで使えるらしい。魔法が使える分、通常のヴェノムヴァンデモンより厄介なんだ]
何を仕出かすか分からない相手ほど厄介な物はない。
ヴェノムヴァンデモンは、頭上に巨大な魔力球を生み出している。
大輔『来るか…』
大輔が戦闘に意識を向けようとした瞬間。
“助けて…”
大輔『え?』
何処からか女性の声が聞こえた。
フェイト『大輔!!危ない!!』
ヴェノムヴァンデモンが生み出し、圧縮された魔力が解放され、半径100m以上にも及んだ。
はやて「!!?」
一瞬、何かを感じ取ったはやてはぎこちない動きで立ち上がりながらも、少しずつ艦橋に向かう。
アリサ「ちょっとはやて!!?どうしたのよ!!?」
すずか「危ないよはやてちゃん!!まだ足が治ってないんだから!!」
アリシア「艦橋に行くなら私も行くよ!!」
アリシアがはやてを支えて、艦橋に向かう。
大輔とはやては何を感じたのだろうか?
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