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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第十七話 南雲大尉!ハンドボールやってる!?その十六

「路線変更になってな」
「俺達が負けてな」
「それで一気にだよ」
「俺達が負けてな」
「主役交代!」
「そうなるかもな」
 実際に考えていることだ。
「負けてたまるか」
「絶対に一点入れてやる」
「そして勝ってな」
「主役の座を維持してやる!」
「路線変更賛成!」
「主役交代しろ!」
 モブの人達がここぞとばかりに叫ぶ。
「こんな主役は嫌だ!」
「路線変更して美少女を主役にしろ!」
「ヒロインの声は上坂すみれさんだ!」
「パートナーの声は東山奈央さんだ!」
 犬神さんと猫山さんである。
「こんな主役よりずっといいだろ!」
「屑は南極でリアル南極物語しろ!」
「着のみ着たまま南極に一年いろ!」
「それがお似合いだ!」
「それ死ぬだろ!」
「生きていける筈ないだろ!」
 二人は試合をしつつ観客であるモブの人達に抗議した。
「誰がそんなことになるか!」
「勝つのは俺達に決まってるだろ!」
「正義は必ず勝つんだよ!」
「例え何があってもな!」
 まだ自分達を正義と言う二人だった。
「見てろ、俺達の鮮やかな勝利!」
「今回も勝つぜ!」
「それも華麗にな!」
「見事にやってやる!」
 観客達に中指を突きたてつつ抗議しながら試合をしている。だがその試合はまさに五分と五分という状況だった。
 その中でだ、彼等は。
 さらに戦いだ、そして。
 試合は終盤に入った、しかし試合は一進一退のまま双方得点がない。得点がないままいよいよラスト前だ。
 その終わり近くでだ、尚智ことジャスティスレッドが言った。
「おい、このままだとな」
「ああ、マジでピーケーだな」
 尚武ことジャスティスブルーが応える。
「そしてな」
「そこから冗談抜きで作者気が変わるぜ」
「一気に路線変更に走ってな」
「俺達負けだぜ」
「そして平山あやさんのブルマもなくなって」
「脇役に降格か降板だぜ」
 そうなることも生々しく考えるのだった。
「そんなことなってたまるか」
「ましてやこの作品世界の人間全部俺達の負け望んでるしな」
「ああ、連中にとっちゃ大歓迎だぜ」
「俺達の敗北はな」
「これはな」
「負けられない戦いだぜ」
 所謂それであった、あくまで彼等『だけ』にとって。
 そうしてだった、彼等は。
 機会を見た、見れば。
 南雲が先頭に立ちだ、選手達に言っていた。
「いいか、ここでだ」
「はい、一気に攻めて」
「そうしてですね」
「点を奪い取り」
「そのうえで」
「勝つぞ」
 こう言うのだった。
「いいな」
「了解です」
「それでは」
「全員攻撃ですね」
「キーパーまで含めた」
「そうだ、行くぞ!」
 南雲はまさに軍隊の突撃の勢いで部下達に高らかに叫んだ。そしてそのうえでだ、実際にキーパーも含めて。
 全員攻撃にかかった、ファストブレイクの如く。ちなみにファストブレイクはキャプテン翼の三杉淳君のものである。 
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