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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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第百二十七話 馬鹿猫を強制的に黙らせよう

 
前書き
アースラに来た大輔達。
 

 
リンディは息子から聞いた話に眩暈を感じた。

ルカ「という訳なんです。母さん、はやてさんと守護騎士の皆さんを匿って下さい。」

何でも、ロストロギア・闇の書の主がはやてで、闇の書をバルバモンに奪われ、現在闇の書が行方不明らしい。

エイミィ「まさかはやてちゃんが闇の書の主だなんてねえ…次元世界も狭いね」

大輔「全くだ。どうしてこうもまあ厄介事が増えるのやら」

はやて「何か二人の言葉に含む物を感じるんやけど?」

大輔「気のせいだ」

ルカ「言っておきますが、反論は許しません。母さん達も見ての通り、彼女達に悪意は一切感じません…聞いてますか?ロッテさんにアリアさんも!!」

何処か焦っている表情の二人にルカはジロリと睨んでおく。

ルカ「母さんはミッドチルダで起こったあの事件を知っているから、僕の考えは分かるでしょう?はやてさんはミッドチルダの選ばれし子供達とデジモン達に英雄視されている。そんな彼女を捕らえようなんて真似をしたら…」

リンディ「…確実に選ばれし子供達とデジモン達の暴動が起きるわね……」

額を押さえながら、選ばれし子供達とデジモン達の暴動を想像するリンディ。

リンディ「分かりました。はやてさん達をアースラで保護します」

リーゼアリア「え!!?」

リンディの発言にリーゼアリアとリーゼロッテの姉妹は驚愕で目を見開いた。

リンディ「あなた達は知らないけれど、はやてさんはミッドチルダを救った英雄として一部の…選ばれし子供という子供達から英雄視されているの…はやてさんを拘束して裁判にかけようものなら、選ばれし子供達とデジモン達から絶対に批判を受けるわね…」

実際、ミッドチルダのあの事件で選ばれた子供達は大輔達を英雄視している。

ルカ「兄さんも…いいですか?…お父さんを闇の書のせいで失った兄さんには酷かもしれませんが…。」

クロノ「本音を言えば、少し不満だが、はやて自身は何の罪も犯していない。罪状もない彼女を拘束なんか出来るか」

ティアナ「お兄さん…!!」

大輔「へえ、いいとこあるじゃねえかクロノ」

遼「明日は流星群が降り注ぐぞ」

クロノ「遼、お前は本当に僕を怒らせる天才だな」

バチバチと互いに火花を散らす遼とクロノ。

リーゼロッテ「で、でも…」

ルカ「はやてさんを拘束しようとするならこちらにもそれ相応の対処をさせてもらいます。あなた方で責任を取れるなら話は別ですが…」

次のルカの発言に使い魔姉妹は驚愕する。

ルカ「はやてさんは絶対に封印させませんよ、仮面を付けた変人さん?」

二人にしか聞こえないくらい小さな声。
驚愕する二人を無視して、ルカははやてを休ませたいとリンディに尋ねる。
リンディは賢が一時期使っていた部屋に連れていくように言う。
賢がはやてと共に退室した。

クロノ「それにしても、本当に闇の書の守護騎士なのか?」

ブイモン[見れば分かるだろ。とうとう視力と脳みそが劣化したか?]

クロノ「ブイモン、後で話をしようじゃないか。まるで彼女達に自分の意思があるように思えるんだが?」

チビモン[意思があっちゃいけないの?]

クロノ「闇の書に合わせて、魔法技術で作られた擬似人格。主の命令を受けて行動する、ただそれだけのプログラムに過ぎないはずなんだ」

ツカイモン[ほう?しかし、彼女達には意思がハッキリとある。]

なのは「何が違うんだろうね?」

ギルモン[決まってんだろ。はやてが主だからだ!!]

エイミィ「何?その根拠のない自信と超理論?」

エヘンと胸を張るギルモンにエイミィがツッコミを入れた。

ユーノ「まあ、デジモンも似たような物だし。」

クロノ「確かに…デジモンのことを考えれば有り得ない話ではないんだが…」

フェイト「守護騎士もデジモンに比べれば遥かに常識的じゃない?」

大輔「確かに」

思わず納得してしまった。






























そしてかつてのジュエルシード事件の時に賢が使っていた部屋にはやてを入れると座らせる。

賢「大分足が良くなって来たね。デジタルワールドでの冒険のおかげかな?」

はやて「ん~、多分」

はやてと賢がベッドに腰を下ろす。

はやて「…本当に…大丈夫なんやろうか?」

賢「不安なのかい?大丈夫…大輔と僕達が一生懸命探して取り戻すよ。はやては何も心配しなくてもいい」

はやて「うん」

はやては頷くと顔を賢の胸に埋める。

はやて「賢兄…」

賢「何?はやて?」

はやて「…今日はこうして一緒に眠ってもええ?」

流石のはやても恥ずかしいのか俯いたまま賢に告げる。
賢もまたはやての言葉に驚き顔を真っ赤にする。

賢「え…っと…それって…」

はやて「あ、へ…変な意味やないんや…変な意味じゃ…」

お互い真っ赤に俯く。
心臓の音が聞こえそうな程大きく鳴る。

はやて「賢兄、駄目……?」

賢「……いいよ…」

賢は照れながら呟くとベッドに転がった。
そして照れた顔で微笑むとはやてに向けて両腕を広げる。

賢「おいで…はやて……」

はやて「………うん」

その両腕にはやてを迎え入れると自分より小さい彼女を強く優しく抱き締めた。

賢「おやすみ…はやて…いい夢を」

はやて「おやすみ…賢兄…」

優しい声でそう囁きあうと抱き締めあったまま賢とはやては眠りに落ちた。
因みにとある場所で大量のハバネロを口に突っ込まれ、失神している使い魔姉妹がいたとか。
 
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