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ドリトル先生と二本尻尾の猫

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第二幕その十一

「そうなのよ」
「成程ね、だから僕達が来た時に出て来たんだ」
「そういうことよ」
「その事情はわかったよ、じゃあ」
「また会いましょう」
「それじゃあね」
 こうお話してでした、そのうえで。
 先生達はこの時は猫又さんとお別れしました、そうしてなのでした。
 焼酎を手に意気揚々としてお家に帰りました、そのうえでお家でその焼酎を飲んで心から楽しみました。
 その時にです、先生は一緒にいるトミーに猫又のことをお話しました。するとトミーは目を瞬かせて先生にこう言いました。
「やっぱり先生は縁がありますね」
「妖怪と言われる人達とだね」
「はい、何かと」
「そうだね、猫又のことをお話したら」
「早速会ったからね」
「はい、ですから」
 それでというのです。
「やっぱり縁がありますよ」
「そうなるね」
「はい、本当に」
 先生にお話します。
「そしてですよ」
「うん、何かありそうな感じだね」
「先生って妖怪さんとお会いしたら」
「頼まれるね」
「色々と」
「それも縁なのかな」
「そうですね、ただその猫又さんは」
 先生がお会いした猫又さんについてもです、トミーは言うのでした。
「代々ですよね」
「うん、お酒屋さんのご主人に飼われているよ」
「そうなんですね」
「そうだよ」
「人間と妖怪が一緒に住んでいるんですね」
「イギリスでもあるね」
「はい、童話でもありますね」
 トミーはここである童話を思い出しました、その童話はといいますと。
「長靴を履いた猫ですね」
「そうだよ、ケット=シーもだね」
「そうですね、そして日本の猫又も」
「そうだよ、人間と一緒に住んでいるんだよ」
「そうなんですね」
「あの猫又さんにしてもね」
 飼い猫としてです、お酒屋さんにいてそのうえで仲良く暮らしているのです。
「そうなんだよ、ただね」
「ただ?」
「あの猫又さんも僕に何か話がありそうで」
「後日、ですね」
「うん、ありそうだから」 
 それでというのです。
「また会いに来るってね」
「言ってるのね」
「そう、だから」
 それでというのです。
「気になるね」
「猫ですから自分からひょっこり来ますね」
「そうなるね、本当に長靴を履いた猫みたいに」
「そうなるだろうね」
「じゃあその時に」
「直接お話を聞くことにするよ」
 こうしたこともお話しました、そしてでした。
 先生達は今はです、その焼酎を飲みました。おつまみはこの日は鮭のお刺身でこちらもかなり美味しかったです。 
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