ガールズ&パンツァー もう一人の転校生 【リメイク】
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
原作編
牛目はや
「私がはーちゃんを支えてあげる」
梨華が小学生の頃に言ってくれた言葉が私の支えになっていた。
だから私は何があっても梨華と同じ学校に入り、戦車道を一緒に続けてきた。
私だけでは困難なときはいつも梨華が支えてくれた。
だから私はそんな梨華の役に立ちたくてたくさん勉強した。
指揮官に必要な才能、知識そして自己の弱点。
私の弱点、それは梨華に甘えてしまうところなんだと思う。
そう考えているときのことだった。
去年の夏。
つまり高校生活初の戦車道の大会のときである。
私たちは順調に駒を進めていた。
2回戦までは1両も撃破させずにいられたのは奇跡だった。
でも、3回戦でライバル校である黒森峰女学院に当たったことにより梨華のプライドに火をつけた。
しかし、あと一歩のところで梨華の乗るフラッグ車が大破。
救援に向かっていた私も間に合わず、苦い思いをした。
それからすぐのことだった。
梨華は学校に来ているのだが、戦車道の時間になると早退をする日々が続いた。
あの大会の敗北が梨華の精神を圧迫していた。
そして大会が終わった2か月後。
梨華が久しぶりに話しかけてきた。
それ事態は嬉しかったのだが、梨華の言った言葉が胸に残っている。
「私、戦車道が嫌いになったのかもしれない。でも今まで戦車道しかやって来てない私がこれからどう進めばいいの?」
梨華は私にこれからどう歩めばいいかを私に聞いてきたのです。
当然、梨華のことを小さい頃から知っている私でも梨華の将来について口出しをするわけにもいかなかったから、
「梨華が戦車道を嫌いになったなら距離をおけばいい」
そう、離れてみれば分かる。
そう信じて私は梨華にそう告げた。
「距離をおいたとして今の気持ちが変わるとは思わないよ」
確かにに気持ちは変わらないかもしれない。
でも、いまの状態より悪くなることはない。
それにこれは私にとってのチャンスでもある。
私が梨華のいない間に成長して、肩を並べる。
そう考えて2か月過ごしました。
しかし、現実は甘くなく、梨華なしの戦車道をやる気になれず、元いたレッドチームから3ランク落とされたブルーチームに配属されました。
その様子を見ていた深雪さんが私に転校を進めてきたのです。
場所は梨華のいる大洗女子学園。
名目は『里美様に頼まれたから』ということにしてある。
そして私は明日、転入試験を受ける!
これからもよろしくね、梨華!
ページ上へ戻る