| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

転生とらぶる

作者:青竹
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
  0946話

 フランスにあったリヨンハイヴを攻略してから数日。
 さすがにハイヴ攻略も3つ目ともなれば、前よりは大騒ぎにはならなくなる。
 いや、勿論喜びの声が世界中で上がったのは事実だし、特にリヨンハイヴを人類の拠点としたEU、そして何よりもフランスは喜びに湧き上がっている。
 あるいは、これが完全にこの世界の戦力だけで成し遂げられたのなら、もっと爆発的な喜びに湧き上がっていた可能性もある。 
 だが……今回のリヨンハイヴ攻略に関しても、途中までは確かに欧州連合軍と国連軍によって進められていたが、ハイヴの内部に突入してから暫くするとBETAの物量に対処しきれず、結局は俺達シャドウミラーに救助の要請が入った。 
 その結果、ハイヴの中心部分でもある反応炉を破壊したのはコーネリアとギルバートの部隊であり、つまりはシャドウミラーによってリヨンハイヴ攻略は成されたのだ。
 突撃砲ではBETAを殺すのにより多くの弾丸が必要とされ、同時に威力の高い武器だと弾数の問題も出てくる。
 この辺をどうにかしないと、恐らくこの世界の戦力だけでハイヴ攻略を成し遂げるというのは出来ないだろう。
 ……まぁ、今回攻略したのはフェイズ5のハイヴであり、地球上にある中でも最大級のハイヴだ。それを考えれば、例えばフェイズ2くらいのハイヴなら現状の戦力でも何とか出来るかもしれない。
 ぶっちゃけ、ハイヴの中にいるBETAの物量が問題なのだから、地上で延々と間引いてハイヴ内のBETAの数を極限まで減らしてから突入という手段も取れない訳ではないのだから。
 何しろ地上でならハイヴ内部では使えない戦力でもあるリニアガン・タンクとガン・ルゥの使用が可能となる。そうなれば戦術機最大の問題でもある攻撃力不足は解決する。
 ただ、その場合は弾丸がBETAを全部殺すまで持つのかとか、ハイヴに閉じ籠もって出てこなかったりするBETAがいるかもしれないという問題もあるが。
 ともあれ、それらのハイヴ攻略戦が終わり一段落したところで……エザリアと国連との間で交渉が行われ、リヨンハイヴのアトリエで入手したG元素をどのように分けるかが決まった。
 ハイヴを攻略する上で反応炉の破壊よりは若干重要度は落ちるが、それでもアトリエの発見と確保、G元素の入手はかなり重要度の高い項目だ。リヨンハイヴにおいても当然その辺は重要視されており、欧州連合軍のEF-2000で構成された部隊がアトリエの発見に成功している。
 今回の戦いがEF-2000の初お披露目となった訳だが、十分にその性能を世界に示したと言えるだろう。
 で、G元素の折半となった訳だが、どのG元素をどう分けるかで交渉が紛糾した。
 シャドウミラーとして確保したいG元素は、最優先なのが魔法に関しての親和性があるグレイ・シックス。そしてブラックホールエンジンに関しての性能を高める事が確認されたグレイ・イレブンの2つ。
 で、グレイ・シックスについては、向こうとしても有効活用の方法をまだ見つけていない為にあっさりとこっちの取り分を多くしてくれた。
 グレイ・ナインについては特に必要としていないので置いといて……問題はグレイ・イレブン。
 このマブラヴ世界でも唯一G弾として実用化に成功しているG元素だけに、国連……より正確にはその上位組織的な立場であるアメリカとしても、少しでも多く自分達がグレイ・イレブンを確保したがっていた。
 もっとも、そのG弾にしても色々と欠点が多いのは既にシャドウミラーでは常識だし、シャドウミラーと関係の深いオーストラリア、日本、イギリスという国連軍の常任理事国の協力もあって、最終的にグレイ・イレブンは8割がこっちの取り分となった。
 まぁ、使用した場所で半永久的な重力異常が起きると知れば、普通はそうなるよな。
 寧ろG弾を使ってハイヴを破壊してその土地を取り戻したとしても、その悪影響により重力異常が起きるとなれば、普通ならその使用を躊躇って当然だろう。
 あるいは人類が圧倒的にBETAに対して劣勢であり、他にどうしようもないような絶望的な状況であればG弾の使用もやむなしと考えるかもしれないが、現状で既にBETAとの戦いは人類側が有利な状況となっている。
 地上での戦いは既にリニアガン・タンクやガン・ルゥを大量に配備している人類側が有利で、BETAが新たなハイヴを作ろうとして移動したのや、そもそもそれをさせない為の間引きについても順調に進んでいる。
 唯一の難点は人類が優勢になった原因のそれらの兵器がハイヴ内では使えない事だが……その辺に関しても、日本のストライクダガー、アメリカのジン、オーストラリアのシグー、アフリカ連合と中東連合のバクゥ、そして今回の件で仲が深まったとしてイギリスに譲渡したグーンが解析され、それを基にして戦術機が改良されていけばハイヴ内部での戦力不足もいずれどうにかなるだろう。
 ちなみに、イギリスに提供するMSだが最初にグーンとゾノのどちらかにするかで迷った。
 島国であるイギリスだから、水中用MSの方がいいというのは決まっていたんだが……結局は水中戦のみに適したグーンに決まった。
 幾らEF-2000を開発出来る能力を持っているとはいっても、グーンの発展系であるゾノを渡されても解析に時間が掛かりすぎると判断した為だ。
 ともあれ、これでイギリスはユーラシア大陸にあるミンスクハイヴ、ロヴァニエミハイヴ、ブタペストハイヴ辺りから海を越えて攻めて来たとしても何とかなる……といいなぁ、とは思う。
 まぁ、グーンを解析して更にその解析で得られた技術を戦術機開発に活かすとなると、それなりに時間が掛かるのは間違いない。
 それを思えば、もっとも近いリヨンハイヴからの侵攻を考えなくても良くなったとはいっても、まだまだ油断は出来ないだろう。
 ……まぁ、BETAの習性を考えると、イギリスに攻め込むよりもリヨンハイヴを取り戻すのを優先しそうだが。
 その辺はイギリスとしても望む所だろう。地上でならリニアガン・タンクやガン・ルゥといった兵器が使えるのだから。
 ともあれ、それらの理由もあって最終的にはシャドウミラーの望む展開となってG元素の分配も終わった訳だ。
 ああ、勿論現在使用法が判明している以外のG元素に関してもそれなりに分配はされている。
 寧ろ、こちらの希望したG元素以外の多くを国連側に譲り、G元素の量のバランスをとった形だ。
 ただ、技術班は現在異様に急がしいんだよな。
 門世界で入手した炎龍の死体の解析に、門の解析だってまだ終わっていない。
 グレイ・イレブンをブラックホールエンジンに触媒として組み込むのも研究中だし、そして何よりも現在のシャドウミラーの中でも最優先事項と言ってもいいグレイ・シックスを使った、時の指輪をホワイトスターに融合させる研究。
 これらの事を考えれば、どうしてもまだ判明していないG元素に関しては後回しになってしまう。

「……ま、そういう訳でハイヴ攻略に関しては少し時間が欲しい訳だ」

 詳しい説明はせず、大まかな説明を口にして画面の向こうにいる友人へと告げる。

『そうは言ってもね。こちらとしても波に乗っているうちに、ハイヴの数は出来るだけ減らしておきたいというのが正直な気持ちなんだが』

 現在はちょっと忙しくて手が出せそうにないというのを聞いた崇継が、溜息と共に愚痴を吐き出す。
 向こうの気持ちも分からないではない。何だかんだでここのところは連戦連勝に近い感じでハイヴを攻略しているんだから、一般市民ならともかく為政者としては俺達の力を借りられるうちに少しでも早くハイヴの数を減らしたいのだろう。
 だが……こっちにも当然事情がある。
 俺が言った理由もそうだし、門世界に関しても今は色々と忙しくなってきている。
 特にピニャやボーゼスがホワイトスターの姿を見た以上、自分達ではどうやってもシャドウミラーを含む異世界間連合軍に勝つ事は出来ないと判断して、早期講和に向けて動き出しているのは間違いない。
 いやまぁ、あれだけの国力の差を見ても俺達に勝てると判断したのなら、それはそれでいい。そんな風に自分達の力を過信しているのなら、その思いを抱かせたまま滅ぼしてやればいいだけなのだから。
 もっとも、こっちとしては講和条件……いや、宣戦布告の時に口にした無条件降伏以外を認めるつもりは一切ない。
 ホワイトスターに手を出した愚かさを存分に噛み締めて貰わないといけないからな。
 そして何より、帝国の従属国だ。俺達と内応しているのが強気にさせているのか、帝国に対しての反発が日増しに強まっていっている。
 この早さで進んでいけば、そう遠くないうちに帝国の従属国の多くが独立運動を始めるだろう。
 さすがに門世界の件の詳しい内容を教える訳にはいかないので言葉を濁すが、それでも大体の予想はついているのだろう。崇継はやがて小さく肩を竦めてから首を横に振る。

『まぁ、アクセルがそこまで言うのなら、こちらとしても無理は言えないだろうね。何だかんだ言っても君達の存在が切り札なのは変わらないのだから』
「悪いな。……それよりも飛鳥計画の方はどうなっているんだ? そろそろ本格的に量産とかされるんじゃないのか?」

 俺達が夕呼との取引で受け取った試作機。あれからそれなりに時間が経っている以上、随分と開発も進んだのではないか。そう思って尋ねたのだが、戻ってきたのは困ったように苦笑を浮かべた崇継の笑顔のみだった。

『君達と一緒にしないでくれないかな。私達の場合は新型機の開発をそう簡単に出来る訳じゃないんだから』
「けど、中国で随分と活躍していると聞いたぞ? それこそEUのEF-2000のようにな」

 EF-2000は、俺達から得た技術により開発が大分前倒しになった。そのおかげで、この前行われたリヨンハイヴ攻略作戦にもそれなりの機数が参加出来ていたのだ。
 ならば飛鳥計画も……そう思ったのだが、どうやら崇継の中では違うらしい。

『勿論無理をすればすぐにでも……そう、あと数ヶ月程度で完成させる事も可能なのは事実だ。けど、それだと急造品……というのはちょっと言い方が悪いが、どうしても満足に君達の技術を熟成出来ないのは事実なんだよ』
「EF-2000は完成したけど、別に急造品って感じはしなかったぞ?」

 グリーヒルと行動を共にして感じたが、純粋に戦術機として考えれば第3世代戦術機の中でもトップクラスの性能を持っているように思えた。
 とてもではないが、間に合わせの急造品といった印象はない。
 そんな俺の顔を見て、崇継は困ったように笑う。

『すまない。ちょっと説明が分かりにくかったか。そもそもの問題だけど、私達の飛鳥計画はアクセルから譲渡されたストライクダガーの技術を基にして現在は改修中だ。それに対して、EUのEF-2000、タイフーンはリニアガン・タンクやガン・ルゥから得たデータをフィードバックして開発を前倒しにされた。ベースとなる技術が違うんだよ』

 なるほど。まぁ、確かにリニアガン・タンクはあくまでも戦車の発展系だし、ガン・ルゥは生産性特化のKMFだ。MSのストライクダガーとは随分違うのは間違いない。
 ……まぁ、ストライクダガーもストライクの量産型の量産型という意味で、高い生産性という意味ではガン・ルゥと似ていないでもないんだが。

『それに得た技術をそのまま流用出来たタイフーンに対し、ストライクダガーの技術を熟成させて十分に練り込むのが飛鳥計画の機体。そんな風に考えて貰えばいいよ。別にどちらが優れているという訳ではなく、純粋にコンセプトの問題だね』

 なるほど。完成させるまでには飛鳥計画の方が時間が掛かるが、その分ストライクダガーの技術がたっぷりと流用されている訳か。
 ストライクダガーの技術となれば、当然ビームライフルやビームサーベルといった武器も採用されるだろう。……日本の技術で作り出す事が出来れば、だが。
 もっとも、夕呼がいる時点で実はその辺はあまり心配していない。
 寧ろ、ビーム兵器を再現出来ないという可能性を想像する事が出来ないと言ってもいいだろう。
 何しろ、レモンが認める才能だ。それに子供の霞も、相当に高い知能や技術力を持っている。この2人が協力すれば、ストライクダガーの技術を解析して再現するのはそれ程難しくはない筈だ。

「まぁ、話は分かった。なら、俺としてはその飛鳥計画の機体が出来るだけ早く完成する事を祈っているよ」
『勿論私としても、出来るだけ飛鳥計画を結実させたいと思っている。あの機体が完成すれば、恐らくこの世界の勢力は大きく変わる。……それこそ、リヨンハイヴでは無理だったシャドウミラー抜きでハイヴ攻略が可能になる程にね』

 笑みを浮かべてそう告げる崇継だが、正直俺としてはその意見には疑問を持たざるをえない。
 いや、勿論ビーム兵器があるのだから戦術機最大の弱点でもある攻撃力不足は解決するだろう。 
 だが、そのビーム兵器が問題なのだ。
 基本的にSEED世界のMSのビームというのは、機体のバッテリーのエネルギーを消費してビームを撃っている。つまり、ビームを撃てば撃つ程に機体の稼働時間が短くなる訳だ。
 シャドウミラーの機体のようにブラックホールエンジンを使っているのならまだしも、バッテリーでは……それも、戦術機に使っていたよりも長持ちしても、MSのバッテリーに比べると、どうしても性能で劣る。
 崇継がその辺の事を考えていないとは思えないんだが。
 そう思いつつ、もう暫く崇継との通信を行うのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:290
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1167 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧