| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ファンタシースターオンライン2 the bluestory

作者:Sノワール
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
次ページ > 目次
 

第八話 日常編 其ノ一

 
前書き
ジルベール「遂に作者は手抜きに入ったか」

アリア「手抜き?」

ジルベール「タイトル見ればわかるだろ?ああいう簡潔なタイトルで書くのは絶対に手抜きだ」


作者「いい加減な事言うなァァァァッ!!ただ日常編を書きたかっただけだ!」


ジルベール「日常編って…俺らの日常編つまんないと思うぜ?」

作者「フフフ…作者は私だ、何も君達の日常を書くのではない」

ジルベール「ま、まさか…」

作者「では、本番行ってみよーε=┌(;・∀・)┘


アリア「よーい、アクション!」


 

 
ナハト家、ジルベールの部屋
AM8:30

ジルベール「…Zzz…」

朝日の光がカーテンの隙間から差し込み、やさしい朝の訪れであった


そしてその光が寝ているジルベールの目に当たった

ジルベール「…ぅん………」

ジルベールは少し目を開けた

まだ微睡むジルベール、今日は完全オフなのでいつもより遅い寝起きである


ジルベール「……?……なんか……重い…?」

ジルベールが首を上げて見ると、布団が異様に盛り上がっていた


ジルベールは華奢な体である為、こんなに膨らむ事はない


ジルベール「……」

ジルベールは自分の首元まで掛かっている布団を下げた


するとジルベールの体の上に横になって寝ている真っ白な髪の少女がひょこっと出て来た

アリアである

彼女は居候してからずっとジルベールと一緒に寝ているのである

彼女曰く、「ジルと一緒に寝るとぐっすり寝れる」と


ジルベールの幼い時は、ジルベールのベッドに妹のリシア、アーシアがベッドに潜り込んで一緒に寝ていた

あの時は二人だった為、寝にくかったのである

アリアの場合は大人しくすやすや可愛らしい寝息をたてながら寝ているので、ジルベールもそれを見ると安らかな気持ちで寝られるのである


アリア「……すぅ……すぅ……」


ジルベール「……全く…気持ち良さそうに寝やがって……もう少し…寝るか…」

そしてジルベールはまた目を閉じた……










それからしばらく経ち


アリア「……ぅ……まぶしい……」


アリアが窓から差し込む朝日の光によって目を覚ました


ジルベールの上で寝ていた彼女は彼を起こさないようにゆっくりと体を起こさせ、ジルベールの上で跨がった


アリア「う……んっと」


その上で軽く伸びをしてジルベールの寝顔を見た

ジルベール「…zzz…」

静かに寝息をたてるジルベール

大きな鼾はしないので一緒に寝ても不快感はない


アリア(ジルの寝顔……なんか可愛い…)


アリアは自分の顔をジルベールの寝顔に近付け、指で頬をツンツンとつついた

ジルベール「……っ…ん?」


頬をつつかれた事で起きたジルベール


アリア「わ!」

ジルベール「うおっ!?……なんだアリアか…」

アリア「えへへ…大成功」


どうやら頬をつついて起こさせ、そして脅かすという作戦なのだろう


アリア「ジルの寝顔、可愛いかった…」

ジルベール「な…何言ってる…」

突然言われた言葉に顔を赤くするジルベール


ジルベール「そう言うアリアも寝顔可愛かったぜ…」

アリア「うー…///」

寝顔を見られた恥ずかしさに顔を赤くしたアリアは再びジルベールの上でうつ伏せになり、布団を頭まで被った


ジルベール「アリア」

布団から顔だけひょこっと出したアリア

アリア「なに?」


ジルベール「そろそろ起きるか、朝御飯出来てると思うけど…」

アリア「うん」






二人は寝間着のまま一階の台所へむかった















一階の台所の食卓には既に朝食がジルベールとアリアの分がわけられており、美味しそうな湯気を出していた

その台所にナハト家二女のカルアが洗い物をしていた

妹二人は学校に行っているので家にいない


ジルベール「おはよう、カルア姉」

アリア「おはようございます…」


カルア「あらおはよう、ご飯出来てるから」


ジルベール「ああ…」


二人は席に座り、朝御飯を食べ始めた



そして暫くして…






カルア「あら?大変だわ…」


突然カルアの驚きの声が聞こえ、朝御飯を食べ終わったジルベールがカルアの下へ行った



ジルベール「カルア姉?どうした?」

カルア「ジル、アーシアこれ忘れて行っちゃったのよ」



カルアが持っていたのは楕円形の球体に狸の尻尾のような物が着いている物体、通称「マグ」


これは補助的な役割をする小型浮遊ロボットで、様々な形態がある

このマグはジルベールがアーシアに作った自作マグなのである


『アーシア、ワスレテッタ、ワスレテッタ』

とそのマグから甲高い声が響いた

通常は会話機能がないのだが、アーシアが学校にいて寂しくないようにと会話機能をつけたのである



ジルベール「はぁ…仕方ない…俺が届けに行ってくる」


ジルベールはカルアからマグを受け取り、私服に着替えて玄関へと向かった

アリア「あたしも行く」


アリアが台所から出てきて一緒に行こうと玄関に向かった

ジルベール「いや、俺一人で充分、刹那で行くから」

ジルベールは玄関の戸を開けて刹那でその場から消えた


アリア「あ、待って!!」


アリアが玄関から外に出るとジルベールの姿は何処にも無かった

カルア「そんなにジルと行きたかったの?」

玄関からカルアの声がした

カルア「大丈夫、ここでは物騒な事は起きないわ…安心して家で留守番しましょ?」


アリア「はい…」

アリアは家の中に入り、居間で姉と寛ぐ事にした











アークスシップ4 都市エリア ハルシオン学園

私立ハルシオン学園

小中高一貫制の学園で、元々女子高だったのを小中高一貫の学校にし、男女共学にした

中央に二階建ての円形の形をした建物があり、そこから通路で3つの学年棟に繋がっている正面校門から見て右側が小等部、左側がジルベールの末妹アーシアが在籍している中等部、そして奥の建物が三女のリシアが在籍している高等部に分けられている

学科は一般的な普通科、体育科、教養科、アークス科の4つに別れている

その中で一番人気なのがアークス科である




その校門前にジルベールは降り立った


ジルベール「……」

ジルベールは純白の校舎を見ていた

ジルベール「……懐かしいな…」

彼は中等部第二学年の時点で成績優秀、実技優秀でアークスとして活動しており、高等部は免除とされ、中等部でハルシオンを卒業したのだった


因みにイグナス、ルナは高等部第二学年で飛び級卒業、ヴェンセールは高等部第一学年で飛び級卒業している

リリアとラナはちゃんと三年間通って卒業している

そしてフィーリアは…


フィーリア「はわわっ!!ね、寝坊しちゃいましたぁぁっ!!ε=(ノ゚д゚)ノ」

と、遠くからフィーリアが猛ダッシュで登校してきた


ジルベール「フィーリア?」

フィーリア「はわっ!!な、なんでジル先輩がここに!?」

突然ジルベールが学校にいて驚くフィーリア

フィーリアはまだ第三学年で在学中、クエストの時は特例で公休扱いとなっている

そして彼女は寝坊して明らかに遅刻である

ジルベール「おいフィーリア、話している暇あるの?」


フィーリア「ふぇ?はわっ!?すみません!!私はこれでぇぇぇぇっ!!ε=(ノ゚д゚)ノ」


また猛ダッシュで校内へと入っていった


ジルベール「ドジだな…相変わらず…」


そう言ってジルベールは丸い円形の建物の入り口へ入っていった

しかしフィーリアが入っていった入り口とは違い、来賓用の入り口なのである

入ってすぐ右側に事務室が置かれており、ジルベールはその呼び鈴を鳴らした


「はーい」

中で働いている事務員が出てきた

ジルベール「すみません、アーシア・ナハトの兄なんですけど…忘れ物を届けに来たんで入れてもらえますか?」

「はい、ではこちらの来客カードを…」

ジルベール「あ、持ってます、キーカード」

この学校の設備は全て、生徒達に取っては学生証と同じような意味を持つキーカードが配られており、トレーニングルームや、食堂での利用、資料室や授業出席などでキーカードを使うのである

卒業した後も施設を利用できるようにキーカードの所持が学園から認められているのである


事務員から許可を貰い、ジルベールはアーシアのいる中等部第二学年A組へと足を運んだ













中等部棟、第二学年A組



アーシア「おねえちゃん!ピットおいてきちゃったぁ…ぐすっ…おねえちゃぁん…」

アーシアが登校してバッグを見たらいつも一緒のマグ、(ピット)がいない事に気付いて姉のリシアを呼んだのだった




リシア「もう何やってるのよ…わざわざあたし呼ばなくて良いじゃない!今日は我慢するの、良いね?」

アーシア「やだ!ピットがいないとさびしい!!」

リシア「ワガママはダメでしょ!お兄ちゃんにも言われたじゃない!」

アーシア「だったらにぃによぶ!!」

リシア「もうなんでそうなるのよ!お兄ちゃん呼んだって来るわけないでしょ!?今日は我慢!良い!?休み時間は一緒にいてあげるから泣かないの!」

アーシア「うう…わかった…がまんする…」

漸くワガママが収まったアーシア

アーシアは家にいる時はいつも兄のジルベールと一緒にいるため、学校に行く時は彼が製作したマグのピットがいないと泣き出してしまう

また極度の人見知りで身内以外はまともに話せない程である



余談ではあるがアーシアの人気は学校内では恐ろしい程に高く、男子人気は校内一位である

男子曰く、「あの愛くるしい顔、そして声、そしてあの幼さ…正しく正統派のロリっ娘である!!」


また女子もその話し方や幼さから人気は高く、女子曰く「最高の癒し系女の子!!」



姉のリシアも校内の男子曰く、「正統派の美少女、しかも幼馴染み系!!」

女子曰く「何事にも迷いがなく、頼り甲斐のあるリーダー的な存在」とリシアも校内では根強い人気である


そして更に女子達にとってジルベールは最早学校のアイドル的な存在、特に女子は「見つめられたら失神しちゃう程のイケメン」「顔良し、性格良し、声良し、頭良し、おまけに強い!非の打ち所がない完璧イケメン」

ジルベールの人気は他校の女子がわざわざハルシオンまで来て見に行くほどの人気だったのだ

しかし本人は全く興味なし





閑話休題



「あらあら?かの有名なジルベール先輩の妹が泣いておりますわ!」

そこに甲高い声がした

声の方に振り向いて見ると、腰まで伸びた金髪のストレートロング、優雅な雰囲気を纏う少女はモデル歩きの様にアーシアに近付いた

リシア「あ、あんた…確か生徒会長の…」

「そう、我がハルシオンの生徒会長の妹、アリシア・カーマインですわ」

彼女は生徒会長の妹で、この学校の生徒会長は学校の校則を自由に制定することが出来る、


アリシア「そんな無様な姿を見ているとあのジルベール・ナハト先輩の妹とは思えませんわ」


アーシア「あたしはおにいちゃんのいもうとだもん!!」

アリシア「説得力ありませんわ…貴女みたいな泣き虫に」

アーシア「あ…あたし……ふぇええええん…」


遂に泣き出してしまった

リシア「あんた…何アーシア泣かせてんのよ!!」

リシアは殴り掛かろうとしたが

アリシア「私を殴ればお兄様に言い付けてあなた達を退学に出来ますのよ?」


リシア「ぐっ…」



アリシアの兄は現ハルシオンの生徒会長、生徒の管理もする、そしてアリシアに危害を加えた奴等も生徒会長の思いのままに退学にすることも可能だ





ゴガシャアアアアアアン!!


突然教室のドアが吹っ飛ばされた


アリシア「な…なんですの!?」

突然の出来事で驚く、これはアーシアも驚きで泣き止んだ…


その入り口に人影一人…銀色の髪に蒼い目、そして手には刀を持った…


リシア「お、お兄ちゃん!?」

アーシア「にぃに!?」


リシアとアーシアの兄、ジルベールの登場である


その顔はまるで般若の様に恐ろしくなっていた


ジルベール「おい…妹泣かした奴誰だ…」

アリシア「あ…ああ…」

突然のジルベールの訪問…そして恐ろしい雰囲気を纏ってるジルベールにただ恐怖のアリシア


アーシア「あのひと!あのひとが…」

ジルベール(ギロッ…)

ジルベールはアリシアを睨み付けた


アリシア「ヒィッ!!」

その鋭すぎる相貌に狼狽えるアリシア、尋常じゃない汗の量である


ジルベール「兄貴使って退学扱いするか?悪いな…お前の兄貴は俺の弟子だった奴でな…俺の妹にも良くしてくれた奴だったから…退学にしてと言っても無駄だ」


アリシア「そ…そんな!!ヒィッ!!」


ジルベールは刀を抜刀しその刃をアリシアの喉元に近付けた


ジルベール「今度妹に手ェ出してみろ…その時はァ…」


ジルベールは教室の使われていない机を無惨に切り刻んだ


ジルベール「こうなる…」

アリシア「も…申し訳ありません!!」


全力の土下座で謝るアリシアであった






そうジルベールは見た目から想像つかない程のシスコンなのである





そしてアーシアにマグを渡して、ジルベールは生徒会長に挨拶して、学校内を散策して家に帰ったのであった  
 

 
後書き
ジルベールは怖いですよ…特に妹達を泣かせた奴に対しては


半殺しにされますぅぅううううう!! 
次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧