ファンタシースターオンライン2 the bluestory
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第七話 Endless Fight
前書き
作者「ふっ…俺とした事が…またやってしまっ」
ジルベール「サブタイトルに英語使ってカッコ付けたんだろ?」
作者「最後まで喋らせて!!俺の見せ場じゃないの!?」
ジルベール「知るか……あ、見せ場だった?」
作者「…(精神に9999のダメージ)」
ジルベール「ありゃりゃ…魂抜けちった…」
惑星リリーパ 採掘基地 前衛
未だにダーカーの猛攻は続いており、ハルシオンの最後のメンバー、ルナが加勢して少しは楽になったとも言えるが、しかし気の抜けない状況であることは確かである
この第三波から、中型の人形ダーカー、ゴルドラーダが徒党を組んで攻めてきているのである
ゴルドラーダは体長3m程はある中型の人形ダーカーで、頭部は後頭部が突き出ているような歪な形で、この内部に弱点のコアがあるのだが、これは倒した時に爆発するので、所謂自爆装置である
つまり初めに後部コアを破壊しないと自爆するので厄介である
ジルベール達前衛はゴルドラーダを優先的に叩いていた
ジルベール「行かせるかよ!」
ジルベールは刹那でゴルドラーダの後方へ回り込み、後部コアを破壊
そして横凪ぎに一閃し、ゴルドラーダは真っ二つとなって消えた
ジルベール「これで48体……何数えてんだ俺…」
ジルベールはいつも倒した敵の数をいちいち数えてしまう癖がある
それは意図的ではなく、いつの間にか数えてしまう様になったのである
イグナス「オルァアアアアアアア!!!」
自身に突っ込んでくるゴルドラーダに向かって気合いの咆哮と共に真っ正面から槍を突き刺した
その槍は後部コアまでも貫いて引き抜いた途端、ゴルドラーダは霧散した
イグナス「オラッ!!次はどいつだ!?」
直ぐ様次の標的を探すイグナスであった
ルナ「そこっ!!」
銃口から放たれた大口径マグナム弾はゴルドラーダの身体を穿ち、風穴を至る所に開けていた
そしてゴルドラーダは倒れたが、コアを壊し忘れたのかその場で爆発した
しかしルナの遥か前方で爆発したので被害0
そして次のゴルドラーダが突っ込んで来た
ルナ「だったらこれで!!」
ルナはツインマシンガン(ツインマグナムMK-Ⅱ)[モデルはH44ミズーリT]を仕舞い、大型ライフルのようなフォルムのランチャー(プロジオン)を構えた
ルナ「当たれぇッ!!」
ドォォォォン!!!
銃口から放たれた桃色の極太のフォトン粒子がゴルドラーダの頭部を貫き、内部のコアをも破壊して倒した
ルナ「さて…と…」
ルナが次の標的を探していると、リリアと対峙しているゴルドラーダが目に写った
リリア「これで、決まり!!!」
リリアがゴルドラーダの脳天から大剣を降り下ろし、ゴルドラーダを叩き伏せたが
突然赤く光だしたゴルドラーダ
どうやらリリアは後部コアを破壊するのを忘れてしまい、ゴルドラーダは自爆モードになった
ドコォオオン!!
そして凄まじい爆風がリリアを襲った
リリア「キャアアアッ!?」
爆風によって吹き飛ばされたリリアは数メートル地面を転がった
リリア「っぅ…!?」
リリアが起き上がると、ゴルドラーダが踏み潰そうとして足を上げ、下ろそうとしていた
リリア(い、嫌っ…ジル…助けて…)
リリアは大剣を盾のようにして構え、目を閉じた
ルナ「させない!」
ドォォォォン!!!
ルナがランチャーを発射し、ゴルドラーダをコアごと撃ち抜いたのである
リリア「ルナ…」
ルナ「ふふっ…ジルに助けて貰いたかった?」
リリア「な!何言ってるのよ!別にあたしは…ジルの手助けなんか要らないから!!」
頬を赤くしてジルベールの下へと向かった
ルナ「もう…リリアも素直になれば可愛いのに…」
リリアはジルベールに恋心を抱いている事はルナは知っているのである
しかし、リリアの意地っ張りな性格が災いして何も進展しておらず、ついきつい言葉をジルに向かって放ってしまうのである
ルナの場合は純粋にジルベールに惚れているため、本人の大胆な性格と合わせて積極的なアプローチをかけてくる
それをジルベールは鬱陶しいと思っている為か全く進展していない
閑話休題
前衛がゴルドラーダの大群を食い止めている為、小型ダーカーがどんどん前衛を突破していく
その敵を中衛、後衛が殲滅していった
中衛
現在小型ダーカーの大群を相手しているレイミ、アリア、ラナの三人
レイミ「ふっ!!」
レイミがダーカーをすり抜け様にツインダガーでコアを仕留め、多数のダーカーを殲滅している傍ら
アリア「どいて!」
アリアはフォトンブレードを自分の周囲に展開させ、双剣の乱舞とフォトンブレードによる広範囲斬撃がダーカーの大群を蹴散らして行った
そしてラナも負けじと斬撃と銃撃を切り替えながらダーカーを殲滅している
レイミ「ラナ、キツければ下がっても良いのよ?」
ラナ「まだまだ!あたしは余裕余裕!」
ラナは元気に答えるが、実際はかなり限界に近い、満身創痍である
アリア「ジル……大丈夫…かな……」
アリアは前衛で戦っているジルベールが心配であった
そのアリアに向かってダガンが突っ込んできた
しかし、その寸前でダガンは霧散した
アリア「!?」
ラナ「アリア!ぼーっとしてたらやられるよ!」
ラナがガンスラッシュのガンモードで撃ちながら注意した
アリア「ご…ごめんなさい…」
レイミ「…アリア、心配ならジル君の近くで戦いなさい」
アリア「えっ!でもここは…」
ppppp!
とその時後衛のヴェンセールから通信が入った
ヴェンセール『アリアさん、私達なら心配いりませんよ、これから前衛、後衛の二陣で迎い撃ちます』
ここでヴェンセールは陣を一つ減らし、ジルベール達前衛と、ヴェンセールの後衛に展開するという陣形に変えるのである
ヴェンセール『アリアさんはジル達に加勢して下さい、レイミ先輩とラナは後衛に』
レイミ「わかったわ」
ラナ「はーい」
レイミとラナはヴェンセールの後衛に向かった
アリア「ジル…まってて、今行くから!」
アリアは最近覚えた闇夜(ナハト)流・刹那を使い、ジルベールが戦っている前衛へと急いだ
前衛
ドコォオオン!!
ジルベール「がはっ!!」
ジルベールが爆風で吹き飛ばされた
イグナス「ジル!大丈夫か!?」
ルナ「ジル!?」
リリア「ちょ…大丈夫!?」
ジルベール「ああ…」
ジルベールは立ち上がり、刀を構え、目の前の大型ダーカーと対峙した
対峙しているダーカーは、これまでの敵とは大きさが桁違いに違う大型ダーカーである
亀のような出で立ちで、甲羅に四つの砲塔が生えており、その淵にブースターがある
巨大で重厚なその体躯からは想像できない様な高機動で、更に砲塔から放たれる榴弾とミサイル、更にブースターを活かしての強力な体当たりが危険なこのダーカー
ゼッシュレイダである
ゴルドラーダを殲滅していった果てに、親玉のように現れ、ジルベール、イグナス、ルナ、リリアの四人で戦闘しているが、苦戦中である
イグナス「ちっ…相変わらずでかい癖にちょこちょこ動きやがって…」
イグナスの強力な槍はゼッシュレイダのブースターによって躱されており
ルナ「んもう!!マグナムじゃたいしたダメージ与えられないし、ランチャーでもちょこまか動くから当てられないし!」
ルナもゼッシュレイダの高機動に悩まされ、高火力のランチャーが封じられ、ツインマシンガンでの戦いを強いられている
リリア「おまけに堅いし…」
リリアもゼッシュレイダの重厚な装甲に悩まされていた
大剣の重い一撃でもびくともしないその装甲はあらゆる攻撃も大したダメージにはならない
ジルベール「ちっ…せめて転倒して腹部のコアを叩かないと…」
ゼッシュレイダはコアを2つ露出する部位がある
一つ目は頭部のコア、これは体躯の大きいゼッシュレイダだとルナのツインマシンガンかランチャーで狙う方が良い
もう一つは仰向けに転倒させたときに露出する胸部のコア、これは一番脆い部分で唯一大ダメージを与えられる
この転倒させる方法はつ2つ
一つはゼッシュレイダの脚部を部位破壊する方法、しかし、重厚な装甲の脚部を部位破壊させるのは時間がかかってしまう
それに片足二本ずつの部位破壊でしか転倒しないので実際は二回しかチャンスがない
もう一つは俯せの時に一瞬だけ頭部を出す瞬間に頭部コアを叩いて転倒させるという方法
これは簡単だと思われるが、頭部を出す時間はほんの数秒間で、その間に大ダメージを与えなければならない
そして甲羅の六方向のどちらから頭部が出てくるのかわからないのである
ジルベール「何とか転倒させないと…まずは脚部を部位破壊させるか、イグナス!リリア!」
イグナス「おうよ!行くぜ!!」
リリア「いつまでもやられっぱなしじゃ無いわ!!」
ジルベール、イグナス、リリアはゼッシュレイダの脚部に総攻撃を行った
ルナはツインマシンガンでゼッシュレイダの頭部を撃ち、自分へのヘイト(敵愾心)を稼いでいた
その間に、ジルベールの斬撃、イグナスの突貫、リリアの破砕攻撃がゼッシュレイダの右脚部を襲う
そして遂にゼッシュレイダの右脚部を部位破壊し、ゼッシュレイダが片足立ちでよろけていた
ジルベール「今だ!!覇刀竜胆!!」
イグナス「くたばれ!!スライドエンド!!」
リリア「これで…ツイスターフォール!!」
ジルベールの覇刀竜胆による斬撃波、イグナスのスライドエンドによる横一閃、リリアのツイスターフォールによる急降下攻撃によって遂にゼッシュレイダが仰向けに転倒し、胸部のコアが露出した
ジルベール「今だ!!ありったけぶち込めぇぇぇっ!!」
一気に四人は胸部コアに全力攻撃をした
刀で滅多斬りにし、槍で何度も突き刺し、大剣で叩き潰し、銃で穿つ
確実にゼッシュレイダの体力は減っていった
しかし、突然ゼッシュレイダの胸部コアが装甲に覆われ、いきなり暴れだした
四人は直ぐ様ゼッシュレイダから飛び降りて、距離を取った
そしてゼッシュレイダは俯せの状態になり、甲羅の砲塔から強力な砲撃を連続で放ってきた
無差別に放たれた敵の砲弾は辺りを爆破し、爆風がジルベール達のいる地点を襲った
ジルベール「ぐっ!?がぁあっ!!」
イグナス「ぐわあああっ!!」
ルナ「いやぁああっ!!」
リリア「きゃああっ!!」
四人は爆風で吹き飛ばされ、そして地面に叩きつけられた
ゼッシュレイダは俯せになり、甲羅に閉じ籠ってブースターを吹かして突進してきた
ジルベール「ちっ!!この…」
ジルベールは目を閉じ、全身の気を剣に集中させた
その剣が次第に青白く光り、今にも爆発しそうな勢いである
そしてゼッシュレイダがジルベールの眼前に接近した
イグナス「ジル!?危ねえ!!」
ルナ「ジル!!」
リリア「そ、そんな…ジル!!」
三人はジルベールの前に入ろうとしたが、もう間に合わない
そしてゼッシュレイダがジルベールを轢き殺そうとしたその時
ジルベール「闇夜流奥義!!虚空蒼破斬!!」
ジルベールが抜刀一閃した瞬間、蒼白い極大の斬撃波が生まれ、その斬撃波がゼッシュレイダに触れた瞬間、ゼッシュレイダの甲羅と胴体が真っ二つになった
バランスを崩したのかジルベールの前でバウンドし、宙を舞っていた甲羅はジルベールの右に落ち、ゼッシュレイダはジルベールの後方に仰向けに転倒した
ゼッシュレイダは悲痛な叫びを上げ、苦しんでいた
ジルベール「アリア!!決めろ!!」
倒れているゼッシュレイダの後ろからフォトンブレードを展開したアリアが現れ、空中に翔んだ
アリア「これでとどめ!!」
アリアはフォトンブレードでゼッシュレイダを中心に五芒星を描き、フォトンブレードを五芒星の頂点に突き刺した
その五芒星の光線が光り出し、
アリア「闇夜流奥義!!星刻光斬陣!!」
アリアの左手の剣を振り上げると、五芒星の光線が上空に向かって光を放ち、その光はゼッシュレイダを貫き、切り裂いた
そしてこの一撃でゼッシュレイダは漸く絶命した
先程までゼッシュレイダとの死闘が展開されていたこの採掘基地、地面はゼッシュレイダの砲撃により所々窪んでおり
採掘基地もほぼ無傷で、防衛戦は完全勝利で幕を閉じた
オペレーター「敵性反応、消滅…本作戦は終了です!!」
オペレーターから作戦終了を告げられた
ジルベール「ふう…やっと終わったか…」
ルナ「ジルーっ!おわっ…」
ルナがジルベールに駆け寄ろうとした瞬間
アリア「ジル!お疲れ様!」
アリアがジルベールに抱き着き、顔をジルベールの胸に埋めた
ジルベール「こ、こらアリア、いきなり抱き着くなよ」
アリア「ジル、怪我ない?大丈夫?」
アリアが心配そうに上目遣いで聞く
その可愛さに一瞬戸惑ったジルベールであったが、すぐに平常心になり
ジルベール「ああ、大丈夫だから心配するな」
そう言ってジルベールはアリアの頭を撫でた
アリア「うにゅぅ……」
撫でられて気持ち良さそうにするアリアであった
ルナ「…もう我慢できない!」
遠くからジルベールとアリアの光景を見ていたルナは我慢の限界らしくジルベールに駆け寄った
リリア「いつもいつもジルにくっついて……そこはあたしの……って!何言ってるのよあたし!?」
リリアは顔を赤くしながらジルベールに詰め寄った
ルナ「ジル!その女何?誰!?」
と恐ろしい剣幕で問い質した
ジルベール「ああ、お前とは初対面か…ほらアリア、挨拶」
アリア「…あたし…アリア・クレランス」
ルナ「アリア…クレランス…もしかして鮮血の…」
アリア「それで呼ばないでっ!!」
アリアは強く叫んでルナの言葉を遮った
鮮血の姫、これはジルベールに出会う前のアリアの異名でまだ殺しを快楽的に楽しんでいた頃である
ジルベールと出会い、殺しをしない新たな人生を歩いていくと決めた彼女にとって忌み嫌い、忘れたい過去である
ルナ「あ…ごめんね?」
流石のルナもアリアの悲痛な叫びを聞いて、申し訳ない気持ちが出て来た
リリア「アリア…あんた一応聞くけどジルにくっつき過ぎじゃない?てか離れなさいよ!」
リリアは何時までもジルベールにくっついているアリアに離れるように催促したが
アリア「…やだ…」
リリア「な!?何言ってるのよあんた!!」
ジルベール「リリア、そんなにかっかするな」
ジルベールが諌めようとしたが
リリア「何!?ジルこの娘の肩を持つ気!?」
余計に突っ掛かってしまった
ジルベール「心配だったんだろ?」
アリア「うん…」
アリアは俯きながら静かに言った
アリア「だって……その…ジルは強いって事はわかってるけど…でも…心配なの…」
アリアはジルベールと戦ってその強さを実感している
でもアリアの胸中には不安しか無いのである
その儚いような雰囲気にルナとリリアは戸惑った
ルナ「ま、まあアリアちゃんはジルが心配だっただけなんだよね?良いじゃない、無事なんだしさ」
アリア「……」
アリアはずっとジルベールを見ていた
その視線に気付いたジルベールはアリアを見て
ジルベール「…どうした?」
アリア「ジル…怪我してる…」
「「「「「え!?」」」」」
その場にいたアリア以外のが声を上げた
ジルベール「……な……なんのことかなぁー……(・_・;?」
明らかに歯切れの悪いジルベール
アリア(じーっ(¬_¬))
イグナス(じーっ(¬_¬))
ルナ(じーっ(¬_¬))
リリア(じーっ(¬_¬))
ジルベール「…右足首痛めた…」
流石のジルベールもこの冷たい視線に耐えられず、正直に言った
先のゼッシュレイダとの戦いで爆風に吹き飛ばされた時、受け身が取れずに変な着地の仕方で右足首を痛めたのだった
ジルベール「…このくらい平気だからさ、心配するな」
アリア「ダメ、後でメディカルセンターに行こ?」
と笑顔で催促するアリア
ジルベール「いや大丈夫だって…」
アリア「……(子猫のような目、更に上目遣い)」
ジルベール「……わかったよ…」
遂にジルベールが折れた、本人無自覚のこの上目遣いは、並みの人間なら萌え死にするだろう
そのやり取りを見ていたリリアとルナ
リリア「あの女…ジルを折れさせるとは…」
ルナ「只者じゃないわね…」
静かに闘志を燃やす二人であった
その後、後衛のヴェンセールと合流し、全員の無事と拠点の損害を確認
拠点の耐久力は83%/100%
文句ない戦果である
アークスシップに戻ってすぐジルベールはアリアに背中を押されメディカルセンターに診断しに行った
結果ただの打撲であった為、湿布を貼っての治療とした
ヒールカプセルで直ぐに治せるが、恐ろしい治療費なので使うには勇気が必要
ハルシオンのメンバーは暫しの休息を取る事となった
後書き
判明した闇夜流の技
闇夜流・刹那
闇夜流の基本となる技、これが出来なければ闇夜の技が扱えない
物凄い勢いで地面を蹴り、黙視不可能な速度で移動する事が出来る
通常は一回しか移動できないが、ジルベールは連続で移動が出来る
闇夜一刀流・心眼剣
闇夜流の居合抜刀一閃奥義、目を閉じて心眼となり、神経を研ぎ澄まして敵の位置を音や気配で感じ取る
そして接近して来た敵、物体を強力な一閃にて断ち斬る一撃必殺のカウンター
その威力は絶大で鉄をも容易に断ち斬る
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